海外旅行において、とても大切な書類であるパスポート。現地では、パスポートを持ち歩いているだけで緊張して疲れてしまうなんてこともあるかと思いますが、意外にも多くの紛失・盗難トラブルが発生しています。その数、年間4万件。これほどの量のパスポートが、一体どこでどんな風になくなっているのでしょうか?
パスポートはどこで紛失・盗難に遭っているのか?
2018年に日本のパスポートを紛失した、盗難に遭ったという件数は41,593件。うち国内で発生したのが33,469件と8割を超えています。
これほどの数のパスポートが、犯罪に巻き込まれているとしたら驚きですよね。でも実際は、自宅でなくしているパターンがほとんどなのだそうです。
ゴミとして捨ててしまったり、どこかに仕舞い込んで見つからなかったり、引っ越しでなくすことが多いのだとか。海外旅行の間は命の次くらいに大事にしているパスポートですが、それ以外のときは、粗末に扱ってしまうのでしょうか。
パスポートの紛失・盗難が増えている
日本国内外でのパスポートの紛失・盗難が2015年から2018年にかけて増えています。これは、この期間に出国日本人数が増えていることに比例しているようです。
2018年の出国者数は推計値で1,895万4000人。この約0.2%がパスポートの紛失・盗難に遭遇しているのですね。
海外旅行者が増えれば、その分件数が増えるのは、当然といえば当然でしょう。外でなくす機会も増えますし、いざ旅行しようとしてパスポートがないことに気づく機会が増えます。
海外での盗難に関していえば、レストランの席にパスポートの入ったバッグを置いたまま席を離れたり、リュックサックの中やズボンの後ろポケットにパスポートを入れていたのをすられたりといった、意識次第で防げるものが多いようです。
パスポートがなくなったら、国内外問わず、まず警察署に届出をします。その書類と写真、身元確認書類を持って、日本国内であれば各都道府県の申請窓口に、海外では在外公館に行きます。
詳しくは、『パスポートを海外で紛失した時は?〜警察へ紛失届け、再発行期間、費用まで〜』もチェックしてください。
海外でのパスポートの不正使用件数
日本のパスポートは、ビザ取得なしに入国できる国が世界でもトップクラスということで、人気があるとよく聞くかと思います。
日本で空き巣に遭って、盗られたパスポートが海外で不正使用されていたという例もあるそうです。
実際、どれくらいの件数の不正利用が発覚しているかというと、過去10年で一番多かったのが2009年の138件、223冊で、2018年は14件、42冊なんだそうです。これ、思ったより少ないと思いませんでしたか?
海外のどこのエリアで使われているかというと、ヨーロッパがダントツに多いのですね。2018年の14件に至っては、13件がヨーロッパで、残り1件は中東・アフリカで発覚という状況です。
犯罪者の逃亡に使われると思うと気持ちが良くないものの、そこまでこちらに被害はないと思うかもしれません。
しかし、パスポートを身分証明書として使って、借金や携帯電話の使用料金の請求などを押し付けられるという可能性もなきにしもあらず。
しっかり保管しましょう。
参考
[外務省 旅券統計]
[外務省 パスポートクイズ]
[外務省 パスポート]
[外務省 こんな時,パスポートQ&A]
[トラベルボイス]
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『期限切れパスポート、そのままにしておいちゃダメって本当?〜正しい処分法〜』