「GENBI SHINKANSEN(現美新幹線)」って?
現美新幹線は、2016年4月に始まった、車内がアートで彩られた上越新幹線。指定席の11号車、自由席の12号車から16号車でアートを楽しむことができます。
基本的に土日祝日に運行の新幹線で、とき451号から456号までの6台から成ります。越後湯沢から浦佐、長岡、燕三条を経て新潟まで走るもの、もしくはその逆のコースを走るものがあります。号によって所要時間は変わりますが、1時間弱の乗車となります。
外装は、写真家・映画監督の蜷川実花氏が手掛けたもので、夏の夜空を彩る長岡花火をモチーフとしています。
車両の紹介
車両の様子をそれぞれ見ていきましょう。
11号車は、アーティストの松本尚が手掛けた、「五穀豊穣」「祝祭」「光」を表現した指定席です。模様の美しさに加え、贅沢なつくりで、座り心地が良さそうな座席です。
12号車は、アーティストの小牟田悠介によるデザイン。ホテルのロビーのような雰囲気ですが、窓から見える山や空、田んぼ、トンネルなどが鏡面ステンレスに次々と映し出されていくのが楽しめます。
13号車のキッズスペースは、アートユニットのparamodelの担当。プラレールの線路をイメージし、壁や床に、山のオブジェと共に配置した、目の覚めるようなデザインです。
13号車には、カフェもあります。アーティストの小武家賢太郎が、三国街道や新潟の山並み、里山風景とその歴史を色鉛筆を使ってビビッドな色使いで描き上げます。
スイーツは、佐渡バターの笹団子風ケーキ、雪下人参のキャロットケーキなど、菓子研究家でromi-unie主宰のいがらしろみ監修のもの。十日町すこやかファクトリーが地元の素材を使って丁寧に作り上げています。ドリンクは、ツバメコーヒー監修のコーヒー、カフェラテ、そしてビールなどを取り扱います。
14号車は、七大陸最高峰登頂を達成した写真家の石川直樹の作品が展示されています。パキスタンのカラコルム山脈上にあるK2で撮影した、雄大な風景が広がります。
15号車は、立体アーティストの荒神明香によるもの。造花の花びらで作った対称的なモチーフが電車の振動に合わせて揺れるとか。
16号車は、生物と人間の関係をテーマに活動を続けるアーティストaki inomataによるもので、新潟の里山を舞台にしたオムニバスの映像が5面のモニターに映し出されます。
現美新幹線に乗るには?
現美新幹線は、通常の新幹線のように、乗車券と指定席特急券(11号車)か、自由席特急券(12~16号車)の組み合わせで乗車できます。基本的にはおトクなきっぷでも乗車可能です。
11号車の指定席の切符を買った場合でも、自由席を見て周ることができます。自由席の切符の場合は、12号車から16号車の好きな席に座れます。
またびゅう旅行商品には、おもてなしポイントや現美新幹線オリジナルグッズが付くコースもあるということなので、それもチェックしたいところ。
なお、2019年10月5日(土)、6日(日)限定で、新潟駅~東京駅の運行を今回はじめて行います。芸術の秋のひとつの過ごし方ですね。
[All photos by East Japan Railway Company]