
東南アジアの秘境ラオス

近年急激に発展を遂げつつある東南アジアにおいて、まだまだ秘境の雰囲気を残しているのがラオス。国土は日本の本州とほぼ同じですが、人口はわずか685万人。国土の8割が山岳地帯のため、タイやベトナムのような急激な人口増や経済成長からは取り残されてきたのです。

物質的に豊かとはいえないラオスですが、一番の観光資源は、豊かな自然や素朴な人々。一度ラオスを訪れると、「居心地がいい」「癒された」とその空気感にはまってしまう人が続出しています。
フランスの香りがする首都ヴィエンチャン

ラオスの首都は、北西部に位置するヴィエンチャン。日本人の感覚からすると、一国の首都とは思えないほどこぢんまりとしていますが、近年の建設ラッシュにより、続々とショッピングセンターやオフィスビルが誕生しています。
かつてフランス領インドシナの一部として、フランスの植民地支配を受けたラオス。「プチパリ」とも呼ばれたヴィエンチャンは、パリの凱旋門を模した戦死者慰霊の門パトゥーサイや、黄金の塔をもつ仏教寺院タート・ルアンなど、西洋の影響を受けた建造物と東南アジアらしい建造物が入り混じるモザイクのような町。

フランス風のおしゃれなカフェも多く、寺院や博物館、マーケットなどを訪ねながらそぞろ歩きが楽しめます。
世界遺産の古都ルアンパバーン

ラオスを代表する観光スポットといえば、古都ルアンパバーン。ラオスの前身となったラーンサーン王国の都として栄えた山あいの町で、交通の便が良くなかったのが幸いし、現在もノスタルジックな古都の雰囲気を色濃く残しています。

こぢんまりとした町に、かつての王宮や寺院などの歴史的建造物がひしめき合うルアンパバーンの旧市街。随一のビュースポットとして知られるプーシ―の丘からは、緑濃いルアンパバーン市街が一望できます。

伝統的なラオス様式の寺院に、フレンチコロニアル様式のホテルやカフェ、鮮やかに咲き乱れるブーゲンビリアの花々・・・東南アジアとヨーロッパが混在するルアンパバーンの町並みはどこか幻想的。古民家を改装した可愛らしいカフェも多く、ついついこの町に長居してしまう人が多いというのもうなずけます。

ルアンパバーン名物といえば、朝の托鉢。毎朝5:30~6:30ごろ、僧侶が喜捨を求めて練り歩く光景が見られ、敬虔な仏教徒が多いラオスの人々の信仰心に触れられます。
朝が托鉢なら、夜はナイトマーケット。毎日夕暮れ時になると、メインストリートのシーサワンウォン通りいっぱいに露天が出現。少数民族デザインの雑貨など、レアなお土産がプチプライスで手に入りますよ。
アクティビティ天国ヴァンビエン

ルアンパバーンとヴィエンチャンのあいだに位置するヴァンビエンは、バックパッカーに人気のアクティビティタウン。切り立った岩山の足元をナムソン川の清流が流れる、雄大な自然に囲まれた景勝地です。

ヴァンビエン滞在の醍醐味は、チュービングやカヤック、4輪バギーなどのアクティビティ。ヴァンビエンの代名詞ともいえるチュービングは、ゴムタイヤに乗って川を下るというシンプルなものですが、川下り中に目に飛び込んでくる雄大な自然風景と、ゆったりと流れる時間が癒し効果抜群。
忙しく歩き回る観光を中断して、しばし自然に身を任せるひとときを過ごしてみるのもいいかもしれません。
ラオスの気候

地域によってやや異なるものの、一般にラオスの季節は、6~10月の雨季、11~2月の乾季、3~5月の暑季に分けられます。
このうち、旅行に最も適しているのは乾季の11~2月。年間を通して熱帯モンスーン気候ですが、乾季の北部山岳地帯では、最低気温が15℃弱まで下がります。

ヴィエンチャンやルアンパバーンでは、乾季でも極端に気温が下がることはなく、最高気温が25℃~30℃強、最低気温が15℃~20℃強と、過ごしやすい気候です。乾季は日中と朝晩の気温差が大きいので、調節しやすい服装を準備しましょう。

派手な観光スポットがあるわけではないけれど、不思議と心安らぐラオス。忙しい日常から離れ、心の洗濯に出かけませんか。
[All photos by Shutterstock.com]
あなたが知りたかったことが、この記事で参考になりましたか?
Haruna ライター
和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。
【静岡県伊東市】ほたるが舞う幻想的な世界へ誘われる!丸山公園と松川湖で「
May 30th, 2023 | TABIZINE編集部
静岡県伊東市では、2023年6月3日(土)から6月11日(日)まで、丸山公園と松川湖にてほたる観賞会が開催されます。ほたるが舞うのは、この時期限定の風物詩。幻想的な風景を楽しみに出かけてみませんか?
【横浜】山下公園の足湯は無料でも利用可能!利用方法や料金・営業時間を徹底
May 30th, 2023 | ちあん
横浜を代表する観光名所のひとつ、山下公園内に、レストランやBBQ会場、お土産ショップなどが入った複合施設「THE WHARF HOUSE山下公園(ザ・ワーフハウスやましたこうえん)」が誕生。新たなスポットとして人気を集めています。なかでも話題なのが、昼間はなんと無料で利用できる足湯テラス! その魅力と利用方法などを徹底解説します。
【2023開花速報】鎌倉の「あじさい」名所おすすめ10選!明月院・長谷寺
May 27th, 2023 | あやみ
街歩きが楽しい鎌倉には「紫陽花(あじさい)」の名所が多いことでも知られていますよね。鎌倉のあじさいは例年6月上旬から中旬に見ごろを迎え、ブルー、ムラサキ、ホワイト、ピンクなど、やさしい色で神社仏閣などに彩りを添えます。そこで今回は、2023年に楽しみたい鎌倉のあじさいの名所・人気スポットを10カ所厳選してご紹介します。
【2023年5月27日更新:現地の開花状況を編集部が調査・追記しました】
【世界三大夕日】インドネシアのバリ・フィリピンのマニラ湾・もう1つは日本
May 26th, 2023 | 坂本正敬
世界を代表するとされるものを3つ取り上げて、「世界三大〇〇」と呼ばれるさまざまなものがありますよね。そこで、どんな事物がそういわれているのか調べてみました。あなたはどれだけ知っているでしょうか? 今回は、世界で最も美しい夕日を見られる場所はどこか、そんな世界三大夕日スポットを紹介します。
みくりが池の絶景やライチョウに出合えるかも?「雪の大谷フェスティバル2n
May 25th, 2023 | TABIZINE編集部
富山県と長野県を結ぶ世界有数の山岳観光ルート「立山黒部アルペンルート」にて、2023年5月22日(月)~6月25日(日)の期間、「雪の大谷フェスティバル2nd STAGE」が開催中です。雪の大谷フェスティバルは、世界有数の豪雪地帯、標高2,450mの立山室堂「大谷」付近を除雪してできる巨大な雪壁の間を歩く「雪の大谷ウォーク」を中心とする、富山を代表するイベント。北アルプスで最も美しい火山湖といわれる「みくりが池」の、雪解け時期にしか見られない風景など、この時期ならではの魅力を満喫できますよ。
【みなとみらい】超穴場!無料夜景スポット「オークウッドスイーツ横浜」展望
May 25th, 2023 | ちあん
神奈川県が誇る港町、横浜・みなとみらい。昼間の雰囲気も素敵だけれど、夜の夜景は、もはや説明がいらないほど美しいと有名です。横浜ランドマークタワーの展望台「スカイガーデン」やホテルの客室、「大さん橋 国際客船ターミナル」など、夜景を見られるスポットもたくさんありますよね。そんな中、知る人ぞ知る展望スポットが、サービスアパートメント(ホテル)「オークウッドスイーツ横浜」の展望フロア! 本記事では、展望フロアへのアクセス方法や利用時間などを詳しく紹介します。
【ドイツ】ドレスデンからエルベ川をクルーズ!アートも楽しめるワイナリーを
May 21st, 2023 | minacono
“エルベ川の真珠”と称される、ドイツの東部の「ドレスデン」。古くはザクセン王国の都が築かれた美しい街です。今回はドレスデンからエルベ川を下るクルーズ旅をご紹介。目的地のピルニッツ城近くでは、素敵なコンセプトのワイナリーを訪れました。ドレスデンでの新しい旅のアイデアにご注目を!
【10%オフキャンペーン実施中】満天の星空を楽しめる千葉県「いすみグラン
May 18th, 2023 | TABIZINE編集部
千葉県いすみ市は南、東が海であり、明かりが少なく、空が暗いことから満天の星を他の地域より鮮明に見ることができます。そんないすみ市に位置する「いすみグランピングリゾート&スパソラス」は、北欧のオーロラ観察が出来る宿泊施設をモデルにしたグランピング施設。2023年5月10日から7月14日まで、総額から10%オフになる【日~金曜限定】新年度応援キャンペーンを、2プラン限定で実施中です。
【トルコ】世界遺産「カッパドキア」で壮大な気球体験!絶景を飛べるかどうか
May 17th, 2023 | 石黒アツシ
「熱気球」といえばここ!というほど世界中の熱気球ファンを沸かせるのが、トルコの世界遺産「カッパドキア」。太陽が昇り始めるころ、広大なカッパドキアの奇岩群の大地の上には、無数のバルーンが浮かぶのです。その熱気球に乗るツアーの様子を、現地ルポで紹介します。
【オーストラリア・ケアンズの人気スポット3選】コアラを抱っこ・熱気球から
May 15th, 2023 | TABIZINE編集部
[tabizine_related ids="478099"]
2023年ケアンズエリアへの日本人観光客はコロナ禍前の4〜5割まで回復
オーストラリア統計局(A ... more