【1日目】東京都心からバスで1本!癒やしの草津温泉へ
9:30 東京駅鍛冶橋バスターミナルを出発したバスは、13:15に草津温泉バスターミナルに到着しました。
「にっぽんの温泉100選」で、なんと18年連続1位(2021年1月現在)に選ばれる草津温泉。硫黄の香りと立ち上がる湯けむりに包まれた「湯畑」周辺は、芸術家の岡本太郎さんがデザインした散歩道。旅館や土産物屋が立ち並ぶ、街歩きも楽しい温泉地です。
自然湧出量日本一を誇る草津温泉は、なんと毎分3万2,300リットルもの温泉が湧いており、これは1分で家のお風呂が160杯ほどたまる量なのだとか。豊富な湯量だからこそできる贅沢な「源泉かけ流し」も草津温泉の魅力でもあります。
どら焼きが丸ごと1個入った「草津菓匠 清月堂」の抹茶ティラミス
バスターミナルから宿泊先に向かう途中に、事前にチェックしていた気になるお店を発見!テレビでも紹介され、休日には行列ができるほど人気だという抹茶ティラミスをいただきました。
大正12年創業の「草津菓匠 清月堂(せいげつどう)」は、草津温泉の特産品として広く親しまれてきた食材「花いんげん豆」を使った和菓子を製造販売。本店はバスターミナルの向かいにありますが、「門前通り店」にはカフェが併設されており、名物の甘納豆やどら焼きを味わうことができます。
中でも人気なのは、自家製の「花いんげん豆入りどら焼き」が丸ごと1個入った「抹茶ティラミス どらてぃら」。抹茶の渋みとコクのあるクリームチーズの甘みのバランスが良く、ペロリと食べてしまいました。どら焼きをティラミスにする発想も新感覚!温泉のマークが入ったティラミスはココでしか食べることができない特別な一品です。
抹茶ティラミス(単品)900円、飲み物セット1,200円(税別)
住所:群馬県吾妻郡草津町草津92
電話:0279-88-8166
営業時間:月8:00~17:00、火~木9:00~17:00、金9:00~18:00、土日祝・GW・お盆・年末年始8:00~18:00
定休日:無休
HP:https://hanaingen.jp/seigetsudo/index.php
“和と洋を和える”がコンセプトの「和える宿 高松」に宿泊
今回滞在したのは、2020年10月8日に新規オープンしたばかりの「和える宿 高松」。入館時のアルコール消毒や検温など、感染予防対策も整っており、清潔で安心できる環境でした。
湯畑まで徒歩5分という好立地も魅力ですが、“和と洋を和える”をコンセプトとしたモダンなデザインがおしゃれで居心地の良さを演出。
(C) 和える宿 高松
畳の上にローベッドを設置したモダン和室ツインから、露天風呂つきの客室まで、女子旅やカップル、おひとり様まで幅広く利用できる工夫が散りばめられていました。
実際にお部屋を利用すると、“ここに棚があったら・・・”と思う場所に棚やフック、コンセントが設置されており、なんとも快適。
お部屋には温泉まんじゅうのサービスも。
エントランスすぐの場所にある「カフェレストラン凛」は、フリードリンクのほか、プリンターやPCのコーナーもあり、ワーケーションにもぴったり。
チェックイン時には、焼き立てのパンもあり、そのおいしさに感激しました。
湯畑の源泉を引く「和える宿 高松」の温泉
(C) 和える宿 高松
「和える宿 高松」では、数多くある草津温泉の中で、最も良質とされている湯畑の源泉を引いています。草津温泉の特徴でもある強い酸性泉は、高い殺菌力から「恋の病以外はなんでも治す」と言われるほど。効能豊かでまろやかな感触の湯は、身体の芯がじんわりと温まり、リラックス効果抜群です。美肌効果も高く、湯上りのつるんとした肌の触感には驚きました。
(C)喜びの宿 高松
また、徒歩30秒ほどの場所に姉妹館「喜びの宿 高松」があり、そちらの温泉もあわせて利用できるのもうれしいポイント。
天候が悪いときなど、湯畑からの配管に詰まっている「湯花(ゆのはな)」が流れて白く濁ることもあり、ゴミと間違える人もいるそうですが、草津温泉の湯花はすごく貴重で希少価値の高いもの。天然の「湯花」に出会えたらラッキーなんですよ。
姉妹館「喜びの宿 高松」の夕食に舌鼓
夕食は姉妹館「喜びの宿 高松」にある喜楽亭でいただきました。群馬県は、すき焼きに必要な食材を全て地元産でまかなえる「すき焼き自給率100%」の県。全国で高い評価を受ける上州和牛のとろけるすき焼きや新鮮な刺身、てんぷらなど、写真に写りきらないほどボリューム満点な料理に大満喫。
隣の座席との仕切りがあり、プライベート空間を重視した和モダンのダイニングで、のんびりと食事をたのしむことができました。
昼間とはまた違う幻想的な湯畑のライトアップは必見!
昼間の湯畑も情緒ある雰囲気が素敵ですが、夜になると湯畑や立ち上がる湯気までもライトに照らされて、幻想的な風景が広がります。この日は雪が降り、湯畑も雪化粧をしていました。
冷えた身体を温める「湯畑 草菴 足湯カフェ」
にぎやかな湯畑の目の前という好立地ながら、のんびりくつろげる「湯畑 草菴 足湯カフェ」。
お茶やスイーツをたのしみながら、足湯に浸かるというのは初めての体験でしたが、居心地がよく、旅で疲れた足を休ませるのにはぴったり。温泉マークが描かれた「きな粉ラテ」は、思わず写真を撮りたくなるかわいらしさでした。
住所:群馬県吾妻郡草津町草津118-1
電話:0279-89-1011
営業時間:10:00~22:00(L.O.21:30)
定休日:無休
HP:https://www.kusatsu-souan.co.jp/facilities/
【2日目】焼き立てパンや選べる料理がうれしい「和える宿 高松」の朝食
「和える宿 高松」のおしゃれでモダンな客室や温泉も魅力ですが、とくに素敵だと思ったのは、たまご料理、肉料理、つけ合わせをひとつずつ選べる朝食。そのラインナップはこちら。
<たまご料理>
・オムレツ
・目玉焼き
・スクランブルエッグ
<肉料理>
・上州牛ローストビーフ
・上州麦豚ベーコン
・上州麦豚ロースハム
・上州麦豚プレミアムウインナー
<つけ合わせ>
・ラタトゥイユ
・温野菜
すごく豪華じゃないですか!?これに加えて、手作りの焼き立て高原パンやサラダや温泉たまご、グラタンや焼き魚などバイキングメニューを楽しむことができ、朝から幸せな気分になります。
私は、オムレツ+上州牛ローストビーフ+ラタトゥイユを選んだのですが、どれも感激のおいしさ。パンの焼き上がり時間も記されているので要チェックです。
朝が待ち遠しくなる朝食とは、まさにこのこと。おいしい朝食をゆっくりと味わう時間は、贅沢な旅の朝を彩ってくれます。
住所:群馬県吾妻郡草津町312
電話:0279-88-3011
チェックイン:15:00
チェックアウト:11:00
HP:http://h-takamatsu.com/aeruyado/
早朝なら人気の足湯もひとり占め
街のいたるところに足湯や手湯があり、冬の街歩きで冷えた体を温めるにはぴったり。
こちらは湯畑のすぐ隣にある24時間入ることができる足湯。湯畑から引いた温泉を体験できると人気を集めていますが、朝はひとり占め可能。街歩きをする際は、ぜひタオルを持参することをおすすめします。
歴史ある草津温泉の伝統「湯もみと踊りショー」
草津温泉の源泉は高温で、熱いもので92度。江戸時代からの風習で、草津節を歌いながら熱い湯をかき回す名物の「湯もみ」は、温泉の効能を薄めずに温度を下げる方法として考案されました。現在ではエンターテインメントとして、湯畑すぐの場所にある大正ロマンを感じる外観の「熱乃湯」にて、湯もみと踊りショーを見学することができます。
「草津よいとこ~一度はおいで~♪」という歌と独特のリズム、そして後半の水しぶきあがる力強い湯もみのギャップ。歴史ある草津温泉の伝統を間近でたのしむことができます。
住所:群馬県吾妻郡草津町草津414
公演時間:9:30/10:00/10:30/15:30/16:00/16:30(1日6回公演)
料金:大人600円 小学生300円(障害者手帳のご提示で、ご本人様と付き添いの方1名様のみ半額)
※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、「プログラムの一環である「お客様体験コーナー」、「ゆもみくんショー」は休止中。
HP:https://www.kusatsu-onsen.ne.jp/netsunoyu/about/
草津土産の定番「温泉まんじゅう」
湯畑周辺には、草津土産の定番「温泉まんじゅう」のお店が軒を連ねています。中でも西の河原通りにある趣のある佇まいの「松むら饅頭」は、以前お土産でいただいておいしかったので、草津を訪れたら買いたいと思っていたお土産のひとつでした。
1945年創業の歴史ある温泉まんじゅうは、黒糖を使用した薄皮はふんわりやわらかく、甘さ控えめで、やや粒を残した餡は非常に滑らかな口当たり。何個でも食べられそうなおいしさです。
1個100円、9個入り900円、12個入り1,200円、15個入り1,500円(税込)
1個から販売している店がほとんどなので、食べ比べて、自分好みの温泉まんじゅうを見つけてみてはいかがでしょうか。
こちらの「松むら饅頭」もそうですが、老舗の温泉まんじゅう屋から土産物店まで、草津の街はかなりキャッシュレス化が進んでいる印象。ほとんど現金を使うことなく驚きました。
歩いていると、温泉たまごを発見!その場で割って食べられるとろとろの温泉たまごは、甘めのたれと濃厚な黄身がクセになるおいしさ。加熱したあとに、さらに源泉に2時間以上入れておくとで、たまごの中に温泉の成分が含まれ、ひと味違った温泉たまごになるのだそう。
広大な露天風呂も楽しめる西の河原公園
草津温泉の西側に位置することで名づけられた「西の河原公園」。河原のあちこちから温泉が湧き出し、湯だまりや川になっています。付近一帯は、上信越高原国立公園の特別地域に指定されており、「湯畑」とともに草津温泉らしい温泉情緒あふれる散策コースとして人気を集めています。
(C)草津温泉観光協会
遊歩道を進んだ奥には総面積500平方メートルもの「西の河原露天風呂」があり、広大な露天風呂と四季折々の自然を感じられる開放感は最高です!
ひと味違った生き物たちとの交流が魅力の草津熱帯圏
湯畑から歩いて10分ほどの場所、口コミ評価の高さから気になっていた「草津熱帯圏」を訪れました。温泉熱を利用して熱帯のジャングルを再現した高さ15mの大ドームの中には、カピバラやナマケモノ、ピグミーマーモセットなど、亜熱帯や熱帯地方に生息する野生動物約250種、1,000頭を飼育展示。冬でも暖かく、室内なので天候にも左右されずに観賞することができます。
動物たちとの距離の近さも魅力で、カピバラにエサをあげられるコーナーも。「現在家族関係が悪いため仕切って飼育しています」、「掃除の際はいつもホースに噛みついてきて邪魔をします」など、思わずクスッと笑ってしまう看板も必見です。
子どもだけでなく、大人もたのしめる草津熱帯圏。ほかではあまり見ることのできない動物も多く、ひと味違った生き物たちとの交流が魅力です。
住所:群馬県吾妻郡草津町大字草津286
電話:0279-88-3271
営業時間:8:30~17:30(最終入園17:00)
料金:大人1,100円 高校生800円 子ども700円
HP:http://nettaiken.com/
魅力的なラインナップと草津温泉ならではの味も。「Lucky Bagel」
ランチはバスターミナル近くにある「Lucky Bagel(ラッキーベーグル)」へ。
「温泉で身体を癒やし、この場所でヘルシー&ローカロリーのおいしいものベーグルを食べてリフレッシュしてほしい」との想いで、自家製のベーグルを日替わりで毎日10種類以上販売。
かわいらしい店内にはカフェスペースもあり、8時から11時までモーニングセットを味わうことができます。店先に並んだ種類豊富なベーグルは、定番のものから季節の味まで、どれにするか悩んでしまうほど魅力的なラインナップ。「くるみ味噌」や草津名物の「花いんげん豆」など、ここでしか食べられない味は、ぜひ味わいたい一品。もっちり、ギュッと詰まったベーグルは、忘れられないおいしさでした。
住所:群馬県吾妻郡草津町草津19-15
電話:0279-82-1004
営業時間:8:00〜16:00
定休日:不定休
HP:https://luckybagel.jimdofree.com/
温泉街として知られている草津ですが、温泉以外にも魅力的な観光スポットがたくさん。五感を満たす旅行に出かけるなら、グルメもエンターテインメントも充実する草津温泉がぴったり。歴史の中で育まれた温泉文化とともに進化する草津は、旅心を刺激します。
[Photos by Sakiko Kubo]