京都府のおいしいものとは?
「世界で最も魅力的な都市」の上位に常にランクインし、国内外問わず人気を集める京都。歴史が息づき、洗練された雅な文化が町を華やがせます。京都独自の食文化「仕出し」の会席や精進料理、美しい色合いで風味豊かな京野菜、茶の湯文化が育てた伝統の和菓子、日常使いのぶぶ漬けやおばんざいなど、きらめくような食が私たちを待っています。
京都府グルメはたくさんありますが、あなたがおさえておくべき美味とは?
京都市ほか
「さば寿司」大人の手みやげ
日本海沿いの若狭(福井県小浜市)と京都を結ぶ「鯖街道」を通って運ばれた鯖は、海が遠い洛中(京都市中心部)で珍重されました。貴重な塩鯖を使った「さば寿司」は、ハレの日のご馳走で、京都グルメで外せないもののひとつ。肉厚で脂がのった鯖と酢飯の相性は素晴らしく、丸いかたちも食べやすくて、一切れもう一切れと口に運びたくなります。塩や酢の加減も各店によって異なり、お気に入りの店を見つけるのも楽しみなもの。お土産用のパッケージも気が利いたものが多く、京都らしい手みやげになります。
03 さば姿ずし 圧縮版/kyoto
京都市ほか
「京のおつけもの」あっさりさっぱり、でも後をひく
京都の台所錦市場は、何度行っても心が浮き立つ楽しい場所。京都へ行く目的のひとつは錦市場という京都ファンも多いはず。
錦市場で心惹かれるのが、あっさりといただける「京のおつけもの」。さらさらお茶漬け、お酒のおつまみ、刻んでチャーハンにも良く、万能に使えます。色とりどりのおつけものは、どれも味見してみたくなりますね。
(C) TK Kurikawa / Shutterstock.com
筆者のようにぬか漬けやヘビーなおつけものが苦手な人でも、壬生菜(みぶな)や柴漬け、ゆず大根などはさっぱりサラダ感覚で食べやすいですよ。特に細かく刻んである、壬生菜や柴漬け、紫蘇が筆者のお気に入り。しっかり個装されているものなら匂いが出る心配もなく、お土産に持ち帰るのも問題なし。季節限定ものもあるので、要チェック。
お土産用に、自分用にと、ついつい欲張っていろいろ買いたくなりますね。通販で取り寄せも可能。ごはんを炊くのが楽しみになる、京都のおつけものです。
野菜本来の味 打田漬物 錦店 / Japanese pickled shop Uchida / 京都いいとこ動画
桝悟 http://www.masugo.co.jp/
打田漬物 https://www.kyoto-uchida.ne.jp
西利 https://www.nishiri.co.jp
ぎおん川勝 http://www.gion-kawakatsu.com/top.html
など
京都市ほか
「ごはんのおとも」普段着の京ごはんの主役
錦市場の楽しみは、棒鱈(ぼうだら)や身欠きニシン、鱧(はも)の焼いたもの、うなぎをだし巻きたまごで焼いたう巻、各種おばんざいなど、京都ならではのごはんのおともが魅力的なこと。格式高い京料理も良いですが、普段着の京ごはんに強く惹かれます。
佃煮、おばんざいなど
佃煮など 錦市場 (C) marcobrivio.photo / Shutterstock.com
固い干物をゆっくりと水で戻し、甘辛く炊いた「身欠きニシン」は、ホクホクした食感も好もしく、ごはんのおともにもお酒のおつまみでいただいても美味。京風に温かいおそばの上にのせても良いですね。
同じく手間暇をかけられた「棒鱈(ぼうだら)」はホロホロとした食感で、お正月にいただくご馳走。鱈は「たらふく食べられる」を意味し、「一年の間食べ物に困ることがありませんように」と願いをこめて、京都など関西地方でお正月に食べる習慣があるようです。
鱧照り焼き 錦市場 (C) LI SEN / Shutterstock.com
京都といえば、「鱧(はも)」が有名。夏の味として馴染み深く、祇園祭の時のご馳走のひとつですが、現代では通年いただけるようです。ハモは細かい骨が多く、ハモの皮を切らずに一寸(3センチ)に二十四筋の包丁を入れる骨切りという技術が必要。お値段は安くはありませんが、骨切りは素人にはできませんから、職人の技術代込みと考えれば高くはないはずです。
おばんざい 錦市場 (C) Jon Chica / Shutterstock.com
京野菜や湯葉、お豆を炊いた「おばんざい」は、京都の家庭の味。白だしと薄口醤油で仕上げたおばんざいは、関東のお惣菜に比べて、色味も淡く、味付けも異なります。眺めていると、どれもこれも食べたくなりますね。
おじゃこ(ちりめん山椒)
京都のごはんのおともで忘れ難いのが、ちりめん(いわしの稚魚)を醤油と山椒で炊いた「おじゃこ」。
(C) Picture Partners / Shutterstock.com
あっさりとした味付けに、小魚の食感の楽しさ、きりりとした山椒の爽やかさ。白いごはんにも、お茶漬けにも、おにぎりにも、パスタにもぴったり。冷奴やサラダのトッピングにしても美味。京都へ行ったら、絶対マストの手みやげです。
ちりめん山椒の製造風景/京佃煮津乃吉
ちりめん山椒 京佃煮舗 やよい
https://www.yayoi-ojako.co.jp
チリメン山椒 はれま
https://www.harema.co.jp
ちりめん山椒 味くらべ そうだ京都、行こう
https://souda-kyoto.jp/travel/buy/pepper.html
など
今回は、京都府のご当地グルメの一部をご紹介しました。ご当地グルメには、各地の名産や文化が詰まっています。ぜひ、旅の思い出に味わってください。まだ出かけるのが不安というあなたは、通販で取り寄せできるお店もありますから、ご自宅で楽しむのもいいかもしれませんね。
注意:2021年2月現在の情報になりますので、店内での飲食ほか詳細につきましては、直接店舗へお問い合わせください。