
(C)パンとエスプレッソと嵐山庭園
江戸時代後期の古民家がカフェに

京都の観光地・嵐山にある「パンとエスプレッソと嵐山庭園」は、名刹・天龍寺からすぐの場所に店舗を構えています。茅葺(かやぶき)屋根が目を惹く立派な建物は、江戸時代後期の文化6年(1809年)、京都府北部に建てられた農家住宅「旧小林家住宅」を、昭和54~57年(1979~1982年)に、現地に移築復原したものです。
全国で人気の「パンとエスプレッソと」ではありますが、そのなかでもこちらは京都風というか一味違うようですよ。

迫力ある茅葺屋根の建物の門前に、店名の入ったモダンなのれんがあしらわれています。こののれんがなければカフェとはわかりませんよね。この先には一体どんな空間が広がっているのでしょう?
詫び寂びを感じる和空間を活かした店内

お店に入ると土間には白い砂利が配され、枯山水の日本庭園を思わせます。その先にある真っ赤な竈(かまど)もインテリアのアクセントに。ちなみに京都では、ご飯を炊く竈や竈のある場所のことを「おくどさん」と呼び、古い町家でよく見かけます。

座敷は座椅子が設けられた、和モダンな雰囲気。格子窓の先には庭の緑を望み、開放感があります。

反対側には板張りのテーブル席も。

壁や柱にも時を経て味わい感じさせる渋い日本家屋です。こんな貴重な空間で気軽にカフェを楽しめるのがうれしいですよね。

縁側のテラス席では座布団に座ってほっこりとくつろげます。こんな純粋な和空間は珍しいかもしれません。
香り高いカプチーノとスイーツを実食!

クリームがたっぷりとのり、いかにもおいしそうな写真に惹かれて「ブラウニー」(500円 単品・税込)と店名にもあるエスプレッソを使った「カプチーノ」をドリンクセット(1,000円 税込)で注文しました。

ブラウニーの生地には、チョコレートチップが散りばめられています。生地自体はブラウニーのイメージから想像するより軽やかですが、チョコチップが味のアクセントになっています。添えられた生クリームと一緒に味わうと、ちょうどよいバランス。ボリュームたっぷりです!
カプチーノは、さすがに香り高くほどよい苦味が感じられ、思わずうなってしまうおいしさ! エスプレッソへの並々ならぬこだわりを感じます。こちらではやはりエスプレッソを活かしたドリンクを味わいたいもの。

(C)パンとエスプレッソと嵐山庭園
「抹茶のフレンチトースト」(単品900円 税込)、ドリンクセット(1,300円 税込)。生地にもトッピングにも抹茶がたっぷりとあしらわれた、京都で味わいたい一品。

(C)パンとエスプレッソと嵐山庭園
人気メニューの「抹茶のフレンチトースト アイスのせ」(950円 単品・税込)、ドリンクセット(1,450円 税込)は、14時からの提供です。抹茶のフレンチトーストの上にバニラアイスをのせ、仕上げに抹茶シロップがたっぷりかかっています。抹茶スイーツ好きなら、抹茶のフレンチトーストは外せませんね。
また、「フォカッチャのサバサンド」(850円 税込)、「合わせ出汁のチャバタ、サーモンとタプナードソース」(850円 税込)、「グラタン風ポテトのホットドッグセット」(1,200円 税込)、「あんバタートーストセット」(1,200円税込)、「たまごサンドセット」(1,200円 税込)などはランチにおすすめ。季節限定のスイーツやドリンクも見逃せません。
テラス席で石庭を眺めながらほっこり

カフェでくつろいだ後は、建物の先に広がる石庭を拝見。こんな余裕のある空間があると落ち着きますよね。

お庭を望むテラス席もあります。季節には桜や紅葉を眺められるというのは優雅ですね~。

早めに訪れたい!売り切れ必至のベーカリーも併設

すぐ隣には、ベーカリー「パンと」が併設されています。筆者が訪れた日の午後には、もうほとんど売り切れ状態でした。カフェにはモーニングもあるようなので、早めに行けばパンもしっかり入手できるはずです。

普段はなかなか入ることのできない歴史ある茅葺屋根の古民家で、気軽にランチやカフェを楽しめて、ついでにパンまで購入できます。嵐山散策の休憩に訪れてみてはいかがでしょうか。
[Photos by Yo Rosinberg]
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ロザンベール葉
主に横浜・東京で育ち、縁あって京都に在住。美術書出版社勤務を経て、フリーランスライター歴20年余り。フランス人のパートナーと共に、フランスとイタリアを中心に気ままな旅をする。海はどこも好きだけど、「地中海」という響きに憧れる。マイペースが好き。
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