知らないと損をする英会話術134 デフレ?値上げ?「物価」に関する英語

Posted by: フレッチャー愛

掲載日: Jul 11th, 2022

日本では長くデフレが続いていましたが、今年に入って海外同様インフレ傾向となり、生鮮食品の価格が上昇したり、激安だった外食チェーンが値上げを決めるなど、物価が上がっていることを実感している人も多いでしょう。今回は、「NYは物価が高い」「物価の安い国は?」など、みんなが関心のある「物価」に関する英語を紹介します。

スーパーで買い物

物価は世界共通の関心事

小銭を貯める
筆者の住むイギリスでは、ウクライナとロシアの戦争の影響で、エネルギー関連の大幅値上げはもちろん、ブレクジット、そして新型コロナウイルスによるパンデミックなど、さまざまな理由でインフレが止まりません。

2021年5月から2022年5月までの12カ月で約10%の物価上昇が記録されました。これは、1982年以来の上がり幅だそうです。特に、光熱費とガソリンの価格上昇がひどく、50%ほど値上がりしている印象です。

参照:イギリスの物価に関するデータ-House of Commons Library

今回は、世界共通だれもが関心のある「物価」についての表現をご紹介します。スモールトーク(ちょっとした雑談、世間話)の話題としてもおすすめですよ!

物価に関する必須英単語

インフレ
まず、「物価」は英語でcost of livingと言います。prices of things(ものの値段)という言い方もありますが、cost of livingのほうがニュースや日常会話では使われます。cost of livingは「生きることでかかるコスト」ということで「生活費」のことも指します。

急激なインフレは、低所得者や中小企業を苦しめますが、デフレもまた経済成長にはよくないこととされており、なかなか難しいものです。インフレはinflation 、デフレはdeflationが正しい英語です。

例)Japan has suffered from mild deflation in the past 20 years.
日本はこの20年間、緩やかなデフレに悩んできました。

さまざまな生活費の表現

物価によって影響を受ける、さまざまな生活費の言い方を細かく見ていきましょう。

ガソリン代などの燃料費 petrol、fuel
ちなみに、gasoline(ガソリン)はアメリカ英語なので、イギリスではほとんど聞きません。

光熱費 energy cost/energy prices
    utility bills もしくはbillsだけでもOK。
    
家賃 rent もしくはhousing
食費 food もしくはgroceries
外食費 eating out

食費や外食費に関しては、本来はcost of food またはcost of eating outが正確な表現ですが、cost of をつけずにfood/eating outだけでも「食費、外食費」と通じます。

物価が高いは“high”?それとも“expensive”?

財布
海外旅行が好きな人にとって、世界各地の「物価」は気になるところですよね。「物価が高い」「物価が低い」の正しい表現の仕方は?

例)Cost of living in NY is high.
ニューヨークは物価が高い。

It’s relatively cheap in Lisbon.
リスボンは比較的物価が安い。

cost of living (物価)を主語にした場合は、high/lowで高い・安いを表しますが、もっとシンプルにitを使うこともできます。この場合は、expensive/cheapで高い・安いを表します。

例)Is it expensive in London?
ロンドンは物価が高い?

Well, depends. Rent and eating out are very expensive but the rest isn’t too bad.
どうかな。家賃と外食費がすごく高いけど、それ以外はそうでもないかな。

使いこなしたい「余裕がある」を意味するafford

旅行者
日本語には直訳できる単語がないのですが、「金銭的に買える余裕がある」というときには、affordという動詞が使えます。

例)Would you like to go to Switzerland for hiking next summer?
次の夏、スイスにハイキングに行かない?

I’d love to, but I can’t afford it.
行きたいけれど、(金銭的に)無理です。

友人たちとの会話
日本では、首都圏のJRの初乗り運賃が1980年代、120円でしたが、40年近くたった現在も140円と、ほとんど変わっていません。一方、筆者の住むイギリスでは、ロンドンの地下鉄の初乗り運賃が、2000年に2.6ポンド(約420円)だったのに対し、2022年現在は5.5ポンド(約900円)と2倍以上に値上がりしています。

日本では長年、値段がほぼ据え置きなものも多く、海外の人と物価の話になったら「今の値段」だけでなく「(ほとんど)変わらない値段」に関して話すことも興味深いですよ。

[All Photos by Shutterstock.com]

PROFILE

フレッチャー愛

Ai

20代のころからイギリス在住。科学者。フットボールに夢中な男の子の母親として奮闘中。ヨーロッパ各地のマーケット(蚤の市)散策、ワイン、見晴らしのよい絶景スポット、特に海が大好き。 世界のどこにいても、毎日を気楽に楽しめるヒントを共有していきたいです!

20代のころからイギリス在住。科学者。フットボールに夢中な男の子の母親として奮闘中。ヨーロッパ各地のマーケット(蚤の市)散策、ワイン、見晴らしのよい絶景スポット、特に海が大好き。 世界のどこにいても、毎日を気楽に楽しめるヒントを共有していきたいです!

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