国中がクリスマスムードに染まる本場ドイツの美しいクリスマスマーケット7選

Posted by: 春奈

掲載日: Dec 7th, 2017

ヨーロッパの冬の楽しみといえば、アドベント(待降節:クリスマス前の約4週間)の時期に各地で開かれるクリスマスマーケット。

なかでも、クリスマスマーケット発祥の地といわれるドイツでは、大きな町だけでも2500ものクリスマスマーケット(ドイツ語で「ヴァイナハツマルクト」)が開催されます。

実際には、ドイツ人でも地元の人以外は知らないような小さな町でもクリスマスマーケットが開かれるので、ドイツ全土で開かれるクリスマスマーケットの数は数えきれないほど。

国じゅうがロマンティックなクリスマスムードに染まるドイツのなかでも、特におすすめな7つの都市をご紹介します。

ドレスデン

一度は行ってみたい、本場ドイツの美しいクリスマスマーケット7選

「ドイツの京都」とも称される東ドイツの古都・ドレスデン。1434年に始まったドレスデンのクリスマスマーケットは、ドイツ最古のクリスマスマーケットとして有名です(1393年に始まったフランクフルトのクリスマーケットが最古という説もあり)。

ドレスデンのクリスマスマーケットは、ニュルンベルクとシュトゥットガルトのクリスマスマーケットとあわせて、「ドイツ3大クリスマスマーケット」と呼ばれるドイツのクリスマスマーケットを象徴する存在。

メイン会場のアルトマルクト広場では、巨大なクリスマスツリーとともに、世界最大のクリスマスピラミッドが登場します。エルツ地方の木彫り人形やプラウエン地方のレース、ラウジッツ地方の捺染布や陶磁器など、地域の名産品が揃うのもドレスデンのクリスマスマーケットの特徴。

もうひとつ忘れてはならないのが、1400年ごろにドレスデンで生まれたといわれるドイツのクリスマス菓子「シュトレン」。中世から伝わる秘伝のレシピで作られるドレスデンのシュトレンは、ドイツで一番おいしいと評判です。

ニュルンベルク

一度は行ってみたい、本場ドイツの美しいクリスマスマーケット7選

世界最大規模のおもちゃの見本市が開かれる「おもちゃの町」として知られる、南ドイツ第2の都市・ニュルンベルク。しばしば「世界で最も有名なクリスマスマーケット」と称されるニュルンベルクのクリスマスマーケットは、ドイツを代表するクリスマスマーケットのひとつです。

ドイツのクリスマスマーケットは市長によって開場宣言が行われることが多いですが、ニュルンベルクでは「クリストキント(幼子キリスト)」に扮した少女が開場を宣言するのが習わし。

ニュルンベルクのクリスマスマーケットでは、中世の面影を残す町並みに映える美しいイルミネーションとローカルグルメの屋台が人気を集めています。ニュルンベルク名物のソーセージ「ニュルンベルガーヴルスト」と、ニュルンベルク発祥といわれるスパイスの効いたクッキー「レープクーヘン」はぜひお試しあれ。

シュトゥットガルト

一度は行ってみたい、本場ドイツの美しいクリスマスマーケット7選

世界最大級のクリスマスマーケットとして知られるのが、280以上の屋台が並ぶ南西ドイツの中心都市・シュツットガルトのクリスマスマーケットです。

シュロス広場やシラー広場、マルクト広場などに加え、広場と広場のあいだにも屋台が並ぶので、町全体がクリスマスマーケット状態。天使やサンタなどの可愛らしいオーナメントやキャンドルなど、買い物心をくすぐる雑貨や、フラムクーヘン(タルトフランベ)などのグルメが豊富に揃います。

12月1日には、市庁舎の窓がクリスマスまでのカウントダウンを行うアドベントカレンダーに変身。クリスマス当日まで毎日ひとつずつ窓が開かれ、クリスマスムードを盛り上げてくれます。

アンティーク好きなら、世界のアンティークファンをうならせるというカールス広場のアンティーク市も必見。

フランクフルト

一度は行ってみたい、本場ドイツの美しいクリスマスマーケット7選

ドイツの空の玄関口・フランクフルトのクリスマスマーケットも、長い歴史と規模の大きさで有名です。メイン会場となるのが旧市庁舎前のレーマー広場。高さ30メートルにもおよぶ巨大なクリスマスツリーが立ち、さまざまな屋台で埋め尽くされる光景は圧巻です。

食べ物屋台では、ぜひフランクフルト名物のリンゴ酒のグリューワインやマジパンとアーモンドでつくられた伝統菓子「ベートメンヒェン」にトライしてみては。

マーケットの一画には移動遊園地があり、メリーゴーラウンドは子供たちに大人気。高層ビルが並ぶ都会のイメージが強いフランクフルトですが、ここでは間違いなくおとぎの国のような光景が楽しめます。

ケルン

一度は行ってみたい、本場ドイツの美しいクリスマスマーケット7選

ドイツで最も有名な世界遺産のひとつ、ケルン大聖堂を擁する西ドイツの大都市・ケルン。ゴシック様式の大聖堂としては世界最大を誇るケルン大聖堂をバックに、キラキラと輝くイルミネーションは目を見張るほどの美しさです。

市内各地に10以上のマーケットが立つケルンでは、ユニークなテーマに沿った多彩なマーケットに出会えます。

旧市街のアルターマルクト広場では、グリム童話に登場する小人の妖精「ハインツェルメンヒェン」にちなんだマーケットが開催され、小人のモチーフで飾られた屋台には手作りの雑貨が並びます。一方、ノイマルクト広場では天使にちなんだマーケットが、「チョコレート・ミュージアム」前では、港にちなんだマーケットが開かれます。

それぞれの会場で異なる雰囲気が楽しめ、楽しさも数倍に。大聖堂型のワッフルやたっぷりのアップルムースとともにいただくジャガイモのお焼き「ライベクーヘン」など、屋台グルメも充実しています。

ローテンブルク

一度は行ってみたい、本場ドイツの美しいクリスマスマーケット7選

その美しさから「中世の宝石箱」とたたえられるロマンティック街道の町・ローテンブルク。絵本から飛び出してきたかのような、色とりどりの木組みの建物が並ぶ町並みは、クリスマスが近づいてくるといっそうメルヘンチックに彩られます。

「ドイツで最もロマンティック」ともいわれるローテンブルクのクリスマスマーケットの名物は、白ワインを使ったグリューワイン(ホットワイン)。グリューワインは赤がほとんどなので、白のグリューワインはレアな存在なのです。

「雪玉」の意味をもつローテンブルクの名物スイーツ「シュネーバル」もあわせていかが?

ミュンヘン

一度は行ってみたい、本場ドイツの美しいクリスマスマーケット7選

南ドイツ最大の都市・ミュンヘン。ビールの祭典「オクトーバーフェスト」で知られるだけあって、クリスマスマーケットにもどこか陽気で明るい雰囲気が漂います。

市内各地で開催されるクリスマスマーケットのなかで最も大規模なものが、壮麗なネオ・ゴシック様式の新市庁舎が建つマリエン広場で開催されるマーケット。ここはクリスマス飾りの屋台が大半を占め、オーナメントやキャンドルなどの手作り雑貨が充実しています。

マリエン広場から延びるノイハウザー通りは、ドイツ最大のクリッペ(キリスト生誕の場面を再現した模型)マーケットが開かれることで有名。

さらに、ヴィッテルスバッハー広場では、中世風のクリスマスマーケットが開かれます。屋台の装飾はもちろん、お店のスタッフの服装まですべてが中世仕様。定番のクリスマスマーケットグルメのみならず豚の丸焼きなどのもあり、地元の人々にも人気のマーケットです。

一度は行ってみたい、本場ドイツの美しいクリスマスマーケット7選

町の数だけあるといっても過言ではないクリスマスマーケットは、寒さの厳しいドイツの冬にあたたかい光を灯してくれる存在。本場で目にしたきらめく冬景色の数々は、いつまでも心に残るに違いありません。

[All Photos by shutterstock.com]

PROFILE

春奈

Haruna ライター

和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。

和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。

SHARE

  • Facebook