国連も大注目!ディープな「昆虫食」の世界

Posted by: Sae

掲載日: Oct 13th, 2014

「昆虫食」と聞くと、未開の地というイメージが思い浮かぶかも知れません。でも、世界には昆虫を食べる国が思いのほかたくさんあるんです。日本だって例外ではありません!さらに、昆虫食が食糧難を解決するカギになるとしたら・・・。今日は、そんな摩訶不思議な昆虫食ワールドへお連れします。

国連も大注目!ディープな「昆虫食」の世界

昆虫食が食糧難のカギに

世界では、現在約10億もの人々が飢餓に苦しんでいます。そんな中、世界人口は、現在の約71億人から、2050年には90億人に達すると予測されています。(※参照)そこで大きな問題になるのが、さらなる食糧難です。そんな暗い未来が予想される中、国際連合食糧農業機関が、食糧危機は昆虫を食べることで救えるかも知れないとのレポートを発表しました。(※参照

それは、昆虫は意外にも栄養豊富な食べ物であること。そして、他の食糧に比べ比較的安価に飼育できるためです。さらに、昆虫を飼育することで、失業にあえぐ途上国の人々に雇用を創出する可能性があります。そんな理由から注目される昆虫食は、東南アジア、アフリカそして中南米で盛んです。東南アジアでは、なんと150~200種もの昆虫が食べられているようです。

国連も大注目!ディープな「昆虫食」の世界

ヤシオオオサゾウムシの幼虫は、東南アジアで珍味とされています。タマネギと一緒に炒めて塩コショウで食べるそうです。ヤシオオオサゾウムシは脂肪分が多いため、油なしで炒めるのだとか。

国連も大注目!ディープな「昆虫食」の世界

タイの路上で、食用の昆虫を売っているのを見たことがある旅人もいるかも知れません。そのバラエティは月により異なり、10月はコオロギが出回る時期とのこと。

メキシコの農民の間では、こちらのリュウゼツランの芋虫が食べられています。油で揚げたらスパイシーなソースで味付けをし、トルティーヤと共に頂くそう。

モパネワームと呼ばれる蛾の幼虫は、南部アフリカではよく食べられる虫のひとつです。コンゴでは、タンパク質の40%を毛虫から摂取しているそうです。

昆虫食は日本にも

昆虫食なんて、海外の話・・・なんて思っていませんか?実は、私たちの住む日本でも昔から虫を食べる地域があります。代表的なのは長野県ですが、他にも岐阜県や静岡県などが挙げられます。大自然に恵まれた豊かな生活が都心の人々を惹きつけるこれらの地域では、昔から様々な虫が食べられているのです。

長野県の昆虫食と言えば、イナゴ。佃煮にして食べます。一部のスーパーやお土産屋さんでも購入できます。足が歯にひっかかりやすいのですが、一番食べやすい虫だと言えます。

こちらは蜂の子です。蜂の子はクロスズメバチの幼虫で、長野県では甘露煮や佃煮にして食べます。岐阜県では蜂の子を炊き込みご飯にした「へぼめし」が有名だそう。

この他にも、「ざざむし」と呼ばれる清流で採取される水生昆虫の幼虫も食用とされてきました。このように、昆虫食は世界中で見られるのです。慣れない人はつい不気味に思いがちですが、世界の食糧危機をも救う可能性をもつ昆虫食に、これから益々注目が集まりそうです。

[FOOD AND AGRICULTURE ORGANIZATION OF THE UNITED NATIONS]

PROFILE

Sae

Sae ライター

バックパックひとり旅に飽き足らず、中国でのインターンを経由し、最終的にオーストラリアで就職、移住。旅に出られないときは、お家で現地レシピに挑戦して癒されています。世界のおいしいもの、食器、路地が大好き。目標はアジア移住と早起き生活です。

バックパックひとり旅に飽き足らず、中国でのインターンを経由し、最終的にオーストラリアで就職、移住。旅に出られないときは、お家で現地レシピに挑戦して癒されています。世界のおいしいもの、食器、路地が大好き。目標はアジア移住と早起き生活です。

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