ヨーロッパ・アメリカはゴールドの指輪が主流
結婚指輪の歴史をたどると、ローマ帝国に行きつきます。当時生まれたのがゴールドの指輪を結婚の証に贈りあうという文化。
いまもヨーロッパやアメリカでゴールドが主流なのは、それが脈々と受け継がれていて、結婚指輪といえばゴールドといった認識なのでしょう。
たとえば、キャサリン妃も、メーガン妃もゴールドの指輪をしています。イギリス王室では、ウェールズ地方の金であるウェルシュ・ゴールド、つまり国産の金を使った指輪が伝統なのです。20世紀末に鉱山は閉鎖されましたが、ロイヤル・ウェディングのタイミングには、今も備蓄されるウェルシュ・ゴールド人気がぐっと高まります。
ゴールドといってもイエローゴールド、ピンクゴールドなど色味にバリエーションがあります。プラチナに比べ、華やかさを演出できるというメリットがあります。
日本人の8割がプラチナの指輪を選択
ジュエリーの文化が早くから発展していたヨーロッパですが、プラチナが本格的に使われるようになったのはなんと20世紀なんだそう。
比較的新素材のプラチナですが、日本では明治12年(1879)に俳句で謳われ、明治13年(1880)の広告にプラチナの時計が登場します。そして大正から昭和にかけ、富裕層や芸者さんの間でプラチナが人気に。大正皇后や現在の上皇后が、プラチナ台にダイヤモンドをあしらったティアラを身につけたことも人気に拍車をかけました。
日本で結婚指輪を贈りあう習慣が生まれたのはほんの100年ほど前のこと。その黎明期から、新素材のプラチナが採用されていました。耐久性に優れることから「永遠の愛」を象徴するという考えもありました。しかし、金も変色に強い素材。純度さえ気を付ければ傷つきにくいようにも作れます。なにより、プラチナの控えめで涼し気な色合いが、昔から日本人のセンスにマッチしていたのでしょう。
日本人の肌の色にはプラチナが合うという説もありますが、日本人の肌の色自体、本当にさまざまです。世界ではゴールドが主流と知れば、プラチナでなければという思い込みから外れて、もっと自由に本当に自分の肌の色に合う結婚指輪が見つかることでしょう。逆パターンですが、ハリー王子の場合はイギリス王室の伝統通りではなく、マットなプラチナのリングをチョイスしたそうです。
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『全国でこんなに違う?地域で異なる結婚式の時期・招待客数・費用』
『インスタ映えする感動の結婚式。今話題のフリースタイルウェディングって?』
『不可能といわれた結婚式。それでも夢を諦めなかったカップルのお話』
参考
[ジュエリーかまた]
[タカラ貴宝]
[ゼクシィ]
[Luce Blog]
[25ans Wedding]