観光庁が、2018年に年間を通じて全国各地の空港や港の出国ロビーにいた訪日外国人旅行者に対して行ったアンケート調査です。全国籍・地域の人が、「最も満足した飲食」(単一回答)はいったい何だったのでしょうか?
第4位 魚料理 12.6%
魚料理が第4位に入りました。
日本は、世界でも有数の魚介類消費国です。店頭にはさまざまな種類の魚介類が並び、調理法もバラエティに富みます。
魚料理に一番満足したと答えた人は、特に香港と中国からの旅行者に多かったようです。
その理由(複数回答)は、「美味しい」が89.0%、「食材が新鮮」が71.0%。これは、お刺身盛り合わせかなという気もしますが、焼き魚や煮魚も人気なのだそうです。また鰻も外国人受けするメニューです。
第3位 寿司 16.9%
続いて魚を使った寿司が第3位となりました。
寿司を一番満足したと回答した人が多かった国・地域は、ロシアとイタリアが顕著で、イギリス、ドイツ、フランス、アメリカ、カナダといった欧米が中心でした。サーモン好きが多いエリアですね。ベトナム、タイ、インドも寿司を選んでいます。
理由は、「美味しい」が90.3%、「食材が新鮮」が67.4%、そして「伝統的・日本独特」が23.5%となっています。
アボカドが入ったものなど、欧米化したメニューが好きな人が多そうですが、日本のオリジナルの寿司を美味しいと感じたならうれしいですね。
先日TBS系の『ぴったんこカン カン』をみていたら、葉加瀬太郎と娘さんが、イギリスの若者は、カリフォルニアロールを「マーキー」と呼ぶと言っていました。機会あれば言ってみたいですね(笑)
第2位 ラーメン 19.9%
ラーメンはまさかの!?第2位です。
シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピンといった麺類が人気の国、そしてオーストラリア、スペインからの旅行者が特にラーメン推しでした。
満足した理由は、「美味しい」が93.9%で、「食材が新鮮」(22.7%)、「伝統的・日本独特」(22.0%)を大きく離します。ラーメンにおいて食材が新鮮という感想をもったことのある日本人も少なさそうですが。
いまは、ロンドンのとんこつラーメン店など、海外でも美味しいラーメンが食べられるお店が増えてきていますが、やっぱり日本で食べるラーメンは格別です。
第1位 肉料理 23.9%
そして第1位は、意外にも!肉料理でした。
肉を満足度1位に選んだのは、中国、韓国、台湾、香港といった東アジアの国々です。先ほど、香港と中国の旅行者に魚料理を選ぶ人が多かったとお伝えしましたが、どちらの地域・国の旅行者においても、肉料理を選んだ人の方がさらに多かったのです。これら4つの国と地域からの旅行者がとても多く、アンケートに回答した人も多かったので、肉料理が1位になりました。
しかし、いまや世界中で「WAGYU(和牛)」という単語が浸透しています。ロンドンでも、レストランで和牛を使ったメニュー、スーパーでは和牛を使ったジャーキーなどをみかけました。赤身が中心の欧米では、霜降りの和牛の美味しさはまた別ジャンルの美味しさなのでしょう。
肉料理に満足した理由としては、「美味しい」が94.7%と圧倒的。「食材が新鮮」が39.7%は、レアで食べたときに特に感じるのでしょう。「自国で味わうことができない」16.9%は、これほどのクオリティのものがこの金額で手に入らないという意味も含まれているかもしれません。
トリップアドバイザー「外国人に人気の日本のレストラン ランキング 2019」によると、ベスト4は、1位と3位が焼肉店、2位と4位がステーキハウスという結果になっています。焼肉とステーキ人気が特に高いですね。
もう少し単価が低くなるものでは、サーロインの天ぷら、米沢牛を使ったローストビーフ寿司といった、外国人向けに開発されたメニューや、ハンバーグが好評のようです。
また牛肉だけでなく、豚カツ、餃子、焼鳥、唐揚げあたりといったメニューも非常にウケます。
結果はいかがでしたでしょうか?第1位から第4位で、73.3%を占めました。なお、それ以降については、第5位が「その他日本料理」(7.0%)、第6位が「そば・うどん」(4.6%)、第7位が「その他料理」(4.1%)、第8位が「菓子類」(3.7%)、第9位が「小麦粉料理」(2.9%)、第10位が「その他食料品・飲料」(1.8%)でした。
(参考)
観光庁 訪日外国人消費動向調査 「2018年年間値の推計」※確報値 報告書(第1編)および集計結果(参考3)
NIKKEI STYLE
トリップアドバイザー