元駐在妻が伝授!”群れない派”の駐在妻が海外生活を謳歌する5つのヒントとは?

Posted by: 桜子

掲載日: Mar 30th, 2020

夫の海外駐在に帯同する駐在妻。略して「駐妻」。このポジションに憧れて婚活する日本女子も少なくないとも聞きますが、理想と現実はやっぱり違うもの。特に“群れない派”にとっては大変息苦しい世界とも言えるでしょう。今回は4カ国の駐在経験を持つ、群れない派の筆者による、群れない派が海外生活を謳歌するためのヒントをご紹介しましょう。

そもそも駐在妻とは?


駐在妻とは夫の海外転勤に帯同する妻のこと。日本からの転勤ならば日本人会や婦人会への加入がほぼ求められるでしょう。ちなみにこれらは現地で暮らす日本人同士の交流を目的としたコミュニティで、イベントなどを通して親睦を深めようとするものです。

海外暮しに不安を感じる人にとっては心強い存在ではありますが、一方で人間関係の煩わしさから現地採用組や永住者、留学生などの中には敢えて加入しないという人も少なくありません。

閉塞的な日本人会や駐妻社会


前回の記事でご紹介したように、駐在妻はビザの関係で基本的に仕事ができません。また言葉の問題から現地で自分のコミュニティを築くことができず、結局日本人社会や駐妻社会にどっぷり浸かってしまう奥様が多いのが実情なんです。

噂話も大好きで、誰かに話したコトが別の人から戻ってくるなんて日常茶飯事。とにかく他人の行動が気になって仕方ないという人が多かったように感じます。また群れることを好み、誰かが面白いことや新しいことをはじめると自分も一緒に参加しようとする傾向も。ちなみにこれらは大都市でも僻地でも同じでした。

群れない派・元駐在妻の見解


4カ国駐在した筆者の経験を振り返ると、日本人との人間関係やしがらみでとにかく消耗したという記憶がまず浮かんできます。もともと筆者は群れるのが苦手で、一人行動も全く苦ではありませんでした。基本的に“心からお付き合いをしたい”と感じた人と親しくなればいいというタイプです。

異国で同郷の人間が助け合うのは本来心強いことだと思います。ですが「日本人だから」という理由だけで、なにかと行動をチェックされたり、どうでもいい噂話を聞かされたり、あることないことを言われたりすることに違和感を抱きました。

海外に住んでいながら日本人同士の人間関係で悩むのは大変もったいないこと。そこで筆者の経験にもとに、群れない派がストレスを出来るだけ感じずに駐在生活を謳歌するヒントをご紹介したいと思います。

【1】習い事をはじめる


駐在妻はビザの関係で仕事が基本的にできません。住まいのセッティングが終えた頃に「やることがない」という感覚に襲われる人が多いようです。家から自由に出れない僻地などでは掃除や食事の支度ぐらいしかすることがないというケースも珍しくありません。また仕事がなく、仲のいい友人がいないという環境はどうしても孤独に陥りやすくなってしまいます。

自身の存在意義を見い出すためには「自分の社会を作る」ことが何より重要と言えるでしょう。筆者の場合は習い事をはじめたことで救われました。オススメはスポーツ。語学が多少苦手でもコミュニケーションが取りやすいのがメリット。また絵画や陶芸などのアート教室も比較的チャレンジしやすいと思います。生活が落ち着いたらネットやスーパーの掲示板などでチェックするといいでしょう。

【2】日本人以外の友人を作る


まわりの駐在妻で気が合う人に出会えることもあるでしょう。ですが閉塞的な社会という特性上、どうしても嫌なことに巻き込まれやすいという一面も。

上記で書いた「自分の社会を作る」ためにも、日本人や駐在妻以外に友人を持つことは大変意味あるものです。とはいえ語学があまり得意でない場合、現地で友人を作るのは少々ハードルが高いところ。

海外で友人を作るなら「日本語や日本文化に興味がある人」が親しくなりやすいと筆者は感じています。オススメは地元の大学やNPOなどが主催する「Exchange Program」。

筆者が利用したのは“日本語を勉強したい”という大学生を紹介してもらうというサービスでした。週に1回カフェで会って、1時間を英語で、もう1時間を日本語で会話するといったもの。語学の向上だけでなく、お互いをよく知れるので自然と親しくもなれます。もちろん相手がどんな人かというところにも左右されますが、一度はこのようなサービスを探してみるのもいいでしょう。

また「武道」を習うことも友人作りの良い機会です。筆者の場合は空手を習っていましたが、メンバーは日本や日本文化をリスペクトしている人が多く、会話も弾みやすかったという印象。海外で習うことで、あらためて日本を知るという学びにも繋がりました。

【3】駐妻グループチャットは断る


同時に複数の人が会話できるグループチャット。駐妻社会では面倒になることが多いものです。

筆者も赴任当初、誘われるがままに駐妻LINEグループに登録したことがありますが、グループトークではどうでもいい噂話が連日飛び交い、気づいたらメッセージ数が100を超えているということもよくありました。

出合ったばかりの人からの誘いを断るのは躊躇してしまいがちですが、一度入ると脱退するのは大変なもの。群れない派であれば適切な理由を考えて、はじめから断っておいておいたほうがよいでしょう。

【4】SNSやブログはやらない


日々の思い出を記録するのにピッタリなSNSやブログ。異国の地では楽しかった出来事や美味しい料理などをなおさら発信したくなるでしょう。ですがいつ、誰がそのアカウントを見るかわからないもの。ちょっとした投稿が他の駐在妻たちの会話のネタにされることも十分考えられます。どうしても続けたい場合は、公開先を限定することをオススメします。

【5】日本人駐在員や駐在妻に余計な発言をしないようにする


日本人以外の友人やコミュニティーを作らず、駐妻社会に浸っている奥様は視野が狭くなっているもの。他の日本人が何をしているかということに興味津々な人が圧倒的多数でした。

つまり、少しでも人と違う発言をする人、珍しいことをする人は目立つことになり、やがて会話のネタにされることになります。これは駐在妻だけでなく海外の日本人社会全体に言えることでしょう。

筆者が身にしみて感じたのは「余計な発言」はしないに限るということ。おそらく“群れない”女性は、個性が強いと察します。後々嫌な思いをしないためにも、群れるのが好きそうな日本人駐在員や駐在妻に対しては個性を消すようにした方が吉でしょう。

以上、群れない派の元駐在妻による、群れない派に捧げたい海外生活のヒントをご紹介しました。これから海外駐在を予定する人の参考になれば大変うれしいです。

[All photos by Shutterstock.com]

PROFILE

桜子

sakurako ライター

元証券トレーダーの元駐在妻。発展途上国から先進国まで4カ国の駐在を経験。女子会や女子トークが大の苦手で、閉塞的な駐妻コミュニティーに馴染めずに鬱になったことがある。

元証券トレーダーの元駐在妻。発展途上国から先進国まで4カ国の駐在を経験。女子会や女子トークが大の苦手で、閉塞的な駐妻コミュニティーに馴染めずに鬱になったことがある。

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