虹は実は二本できる
大粒の雨が降った後、からりと晴れたら、太陽と反対の方向に虹が出ることがあります。たった数分だけ現れる七色のアーチ。見つけると、思わず幸せな気分になりますね。虹は、雨粒の中を太陽光線が通り抜けるとき、太陽光線が屈折することで、七色に分かれます。
虹をよく見ると、二本できていることも。
内側の色の濃いほうが主虹、外側の色の薄いほうが副虹です。色の順番が、主虹と副虹とで反対になっていることがわかります。主虹と副虹の間は暗くなっていますが、この部分は「アレキサンダーの暗帯」と呼ばれています。ここまでくっきり見えるたら、思わずカメラで撮影しておきたくなるというものです。ちなみに、虹が1本しか見えない時は、主虹だけが見えている状態です。
なお、虹はくっきりと7色見えるときもあれば、3色くらいにしか見えないときもあります。時には白っぽい虹が出ることも。これは、太陽の光を屈折させる雨粒の大きさに関係があります。雨粒の大きさが大きいほど、たくさんの色に分かれて見えるので、大粒の雨が降った後は期待大です。
さまざまな虹の姿
さて、虹といえば、地面から生えているような大きなアーチ形のものが主流ですが、たまにそうではない形のものも現れます。
朝や夕方に、天頂(頭の真上)付近にできる虹で、「天頂環」または「環天頂アーク」と呼ばれます。普段目にする虹とは逆さの向きなので、「逆さ虹」とも呼ばれます。
地平線近くにできる、水平な形をしている虹もあります。こちらは、「水平環」または「環水平アーク」と呼ばれていて、太陽高度の高い季節の昼ごろに現れます。
これから雨が降りやすい季節になりますが、「虹と出会えるかも!」と考えると雨も楽しみになりそうですね。