【実はこれが日本一】千葉の県立公園に線路が最長の「ミニトレイン」があった

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Dec 1st, 2021

TABIZINEでは意外な日本一を連載で取り上げていますが、千葉県の九十九里にある日本一が今回の話題です。東日本大震災で被害を受け危機を迎えたものの、関係者の努力により見事に復活した「線路距離が最も長いミニトレイン」を紹介します。

ミニチュアの列車
写真はイメージです

 

ミニトレインの走行距離が日本一の人気スポット

千葉の海

千葉の日本一と言われたら何を思い浮かべますか? 鎌ヶ谷市周辺に代表される果物の梨を筆者は真っ先に思い浮かべますが、日本一のテーマパークである浦安市舞浜の東京ディズニーリゾートを思い浮かべる人も多いはずです。今回の記事で紹介する日本一は、千葉でも外房の九十九里浜、中でも山武市の海岸線に広がる千葉県立蓮沼海浜公園内にあります。

もちろん筆者も訪れた経験があります。海岸沿いの広大な防砂林の中に南北約4km・面積40万平方メートルにわたって都市公園が広がっています。1970年(昭和45年)7月1日に開業した公園は指定管理者の民間事業者によって人気の公園となり、ちょうど筆者が訪れた2013年(平成25年)は、年間で約48万人が利用したとの話。

民間の指定管理者と先ほど書いたように、パークゴルフ場・ウォータースライダーなど民間事業者が整備した施設が点在し、園内一角のこどものひろばには総走行距離2.1kmのミニトレインも走っています。

まさに、このミニトレインの走行距離が日本一なのです。

九十九里浜の潮騒を聞くミニトレインの「旅」

千葉県立蓮沼海浜公園 image by アラックfrom Wikipedia

2.1kmとはなかなかの距離です。東京で言えば、JR新宿駅南口から初台にある新国立劇場までの距離より気持ち長いくらいです。大学生のころ、筆者はわけもなくたそがれて歩いていましたが、今思えばなかなかの距離。大阪なら、梅田駅西口から中之島公園のバラ園までの距離とほぼ同じです。

この距離感をミニトレインで走れるのですから、ちょっとテンション上がりますよね。

京葉銀行の印刷物によると、ミニトレインの車種はJR東日本の東北新幹線のはやぶさ、「カモノハシ」の愛称で親しまれた700系新幹線、豪華寝台特急の北斗星、SL機関車風の車両2種類だそうです。

いずれもガソリンや電動バッテリーで走るため、石炭をくべるような光景は見られないようですが、何年か前に家族で訪れた知人を見つけたので話を聞いてみると、防砂林の間を走り抜けたり、九十九里浜の潮騒を聞いたり、場所によっては海の展望が見られたりと、大人でも大満足できたそうです。
千葉県の海辺

このミニトレインも東日本大震災では津波の被害を受けたといいます。九十九里浜の海岸沿いにあるため、千葉へ押し寄せた津波に飲み込まれたのだとか。それでも3月11日から2週間後の3月25日には路線復旧記念イベントが開催されたそうですから、いち早く希望のメッセージを社会に向けて発信できたわけですね。

千葉県立蓮沼海浜公園自体は入園料も駐車料も無料ですが、ミニトレインは1周(1歳以上)500円です。千葉県の九十九里浜に旅行に出た際には、特に家族連れで周辺に訪れた場合は、日本一のミニトレインを試乗しに訪れてみてくださいね。

千葉県立蓮沼海浜公園こどものひろば

  • 住所:千葉県山武市蓮沼ホ368-1
  • 電話:0475-86-3171
  • アトラクションの営業日:土日祝日・春夏冬の長期休み・GW(雨天は休園)
  • アトラクションの営業時間:10:00~17:00(4月~10月)、10:00~16:00(11月~3月)

[参考]
千葉が誇る日本一第21回 – 京葉銀行

千葉県立蓮沼海浜公園こどものひろば

県立蓮沼海浜公園は観光拠点として、にぎわいを創出しています!

こどものひろば – 千葉県レクリエーション都市開発株式会社

[Photos by Shutterstock.com]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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