第1問
(C)Nao
まずは初級編から。1品目はこの国を代表するローカルフード。肉やマッシュルーム、ハーブなどをミックスして厚めの小麦生地で包んだ水餃子です。こぶし大もある圧倒的なボリューム感が特徴で、頭の部分を手でつまんで食すのがご当地流。
(C)Nao
2品目は鶏肉とニンニクの煮込み。日本の某牛丼店にこの料理をアレンジした鍋が登場したのでピンとくる人も多いかもしれません。本場はこんがり焼いたローストチキンと大量のニンニク、サワークリームというシンプルなスタイル。さて、どこの国かわかりますか?
正解は「ジョージア」でした。コーカサス山脈南に位置し、ロシア、アゼルバイジャン、アルメニア、トルコと国境を接する旧ソ連の小国です。さまざまな民族や宗教が交錯する要所にあるがゆえ、幾多の侵略を受けてきたものの、頑なに独自の言語と文化を守り続けたという歴史を有します。首都トビリシの旧市街には、6〜14世紀にかけて建てられたの歴史的な建造物が数多く点在。物価が安いことから日本のバックパッカーからも人気の地です。
1品目の餃子は「ヒンカリ」で、ローカル食堂ならば1個20〜30円と激安。2品目の「シュクメルリ」も300円前後とこちらも実にリーズナブル。2020年には松屋が松屋世界紀行というシリーズで「シュクメルリ鍋」を販売。翌年には復刻登場するなどその人気ぶりも話題を呼びました。
第2問
(C)Nao
この国の中部には肥沃な大草原が広がり、そこで放牧されて育つ牛は赤身の味が濃いことで知られています。肉の塊を炭で豪快に焼くバーベキュー「アサード」は国民食の代表格。肉の部位が細かく区分されていて、日本では馴染みのないアイテムが多いのも特徴です。
(C)Nao
2品目はパイ生地で牛肉や鶏肉、チーズなどのフィリングを包んだミートパイ。発祥はこの国の旧宗主国。カフェやレストランはもちろん、路上の屋台でもお馴染みのローカルフードです。この国のみならず大陸全体でも親しまれています。さて、どこの国かわかりますか?
正解は「アルゼンチン」でした。中部、ラプラタ川流域に広がるのは肥沃な黒色土の草原「パンパ」。16世紀にスペイン人が牛を持ち込み、栄養価の高い牧草によってその数が急増したそう。今では牛肉消費量の世界ランキングの1位、2位を争うまでに(ちなみにライバルはウルグアイ)。サシが少なく赤身主体ながら驚くほど柔らか。一般的なスーパーならば100gあたり100円ほどで上質なステーキ肉を購入できるという、驚くべき安さも特筆すべきところ。
2品目は「エンパナーダ」と呼ばれるスペイン発祥のペイストリー。パンで包むという意味の動詞「empanar」から派生した名称です。アルゼンチンだけでなく、南米や中米でも広く食されており、各国によって形や大きさ、中のフィリングに個性が光ります。
第3問
この国は世界でも数少ない鯨肉の消費国。捕鯨も行われていて、その一部は日本へも輸出されています。たいていのシーフードレストランで鯨肉を使ったメニューが用意されていて、ステーキやグリル、揚げ物といった調理スタイルが主流。
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2品目はこの国で10世紀から作られてきた乳製品。ヨーグルトをろ過し乳清を取り除いたもので、高タンパク&低脂肪なのが特徴です。移民によって偶然その製法が発見され、今では国民的健康食として親しまれています。日本でも2020年に初上陸したことで話題を集めました。さて、どこの国かわかりますか?
正解は「アイスランド」でした。アイスランドは、日本、ノルウェーと並ぶ数少ない捕鯨国のひとつ。日本へはナガスクジラという大型の鯨が輸出されています。島国であることから漁場に恵まれ、タラや赤魚、ロブスター、シシャモなどの漁も盛ん。日本のスーパーでアイスランド産の海産物を見かけたことがある人も多いのでは?
2品目は「スキール(Skyr)」。見た目はヨーグルトと似ていますが、製法や原料が異なり、ヨーグルトとチーズの間のような乳製品です。酸味が少なくコクのある濃厚な味わい。脂肪分や糖分が控えめなので、健康食品としても注目を集めています。
以上、名物料理の写真から推察する世界都市クイズでした。「食べてみたい!」というグルメがあったら、ぜひ旅先リストに加えてみてくださいね。