浅草から乗り換えなし!2時間弱で行ける川治温泉「界 川治」
東武鉄道の特急「リバティ」は、浅草から乗り換えなしで日光や鬼怒川、川治温泉へ行くことができます。「川治湯元」駅より無料送迎バスを利用して5分ほどで、風情ある温泉旅館「界 川治」に到着しました。
武家屋敷を思わせる長屋門をくぐると、大きな水車がお出迎え。初めて訪れた場所なのに、どこか懐かしさを感じる風景が広がり、身も心も浄化されていくような感覚を味わいました。
敷地内には、渓流を眺めながら楽しめる足湯も存在し、旅の疲れを癒やすにはぴったり。
館内に一歩足を踏み入れると、目に入ってくるのは、この地で江戸時代から受け継がれる伝統工芸「益子焼」の数々。特産品として展示されていますが、ショップで購入することもできます。
ひょうたんランプの明かりに癒やされる幻想的なロビー
ガラス張りのロビーからは、男鹿川の流れや木々を望め、なんとも開放的な空間。館内は至るところにひょうたんをモチーフにしたデザインがちりばめられており、天井に飾られたひょうたんランプは、ひとつひとつ形やサイズ、デザインも異なり、実に個性豊か。丁寧に彫られたひょうたんランプから、やさしい光が揺らめきます。
ロビーに隣接しているトラベルライブラリーではコーヒーやハーブティー、生姜湯の無料サービスも。里山についての本などが置かれていて、滞在中ゆっくりくつろげるのもうれしいですね。
里山に根づいてきた暮らしの知恵を体験する「ご当地楽」
界ブランドのテーマは「地域の魅力を再発見」。地域にちなんだユニークな体験ができる「ご当地楽」が人気を集めています。「界 川治」では、ロビーに常設されている里山工房で“里山に根づいてきた暮らしの知恵”を無料で体験することができます。
まずは、「烏山和紙の紙すき」体験。栃木を代表する伝統工芸品である烏山和紙は、農業ができない冬の兼業として、農家で古くから営まれてきたもの。丈夫で水に強い特徴があり、宮中や重要書類に使われてきました。
原料となる“こうぞ”の靭皮(じんぴ)繊維は、綿のように水の中をふわふわと浮かび、ずっと触っていたいほどの気持ちよさ。紙すきの工程と和紙の歴史について伺いながら、昔ながらの製法で紙すき体験をしました。
できあがった和紙は、一晩乾燥させて、チェックアウト時に引き取ります。ムラがあり、“ちゃんと和紙になるのか・・・”と心配していましたが、乾くと味のある和紙が完成。切手を貼って、旅の思い出をつづったはがきを出してみるのも良いかもしれません。
©Hoshino Resorts Inc.
大人から子どもまで夢中になって石臼をひく「きな粉づくり体験」も人気のご当地楽のひとつ。石臼をひくのはちょっとだけ力が必要ですが、大豆をひく音や感触は何とも言えない心地よさを感じます。豆のうまみや栄養価を損なうことなく、そのまま粉末にできるのも石臼の良いところ。粉末になった大豆は、香ばしいよい香りがしました。
ご当地部屋「野州麻紙(やしゅうまし)の間」
「界」ブランドでは、地域の伝統工芸や文化を存分に感じられるコンセプトルーム「ご当地部屋」が存在。「界 川治」には、伝統工芸がモダンに生かされた居心地の良い7室のご当地部屋「野州麻紙(やしゅうまし)の間」があり、野州麻紙を丸くかたどった「結(ゆい)ライト」が客室を温かく照らします。
里山の収穫をイメージしたお部屋には、稲穂をすき込んだ麻紙が印象的で、紙すき体験をしたあとなので、より興味がわきました。
渓流や山を望む大きな窓の前には「界 川治」オリジナルの“ごろんとソファ”や堀ごたつが設置され、川のせせらぎに耳を傾けながら、ゆったりと流れる時間に身をゆだねるのも贅沢な時間。
かわいらしい瓶に入ったイチゴのドリンクやオリジナルの抹茶かりんとうなど、季節により異なるお菓子のおもてなしもうれしいポイント。
ルームウェアには、着心地の良いの作務衣と足袋靴下を用意。風呂敷に包まれているのは、「界オリジナルアメニティ」です。施設によって違ったカラーの風呂敷が用意されており、バッグにするもよし、ティッシュカバーなどインテリアとしても使えそうです。
渓流のせせらぎを聞きながら贅沢に楽しむ温泉
お部屋でひと休みしたら、浴衣に着替えて温泉へ。界では、その地域ならではの泉質や温泉効果を高める入浴法を知ってもらいたいという思いから「界のうるはし現代湯治」を提案しており、温泉ギャラリーパネル・客室用ガイドブックも必見です。
川治温泉の湯は古くから「傷は川治、火傷は滝(鬼怒川)」と表現され、湯治場としても親しまれてきました。アルカリ性単純温泉で、肌触りが柔らかく、癖がないため、肌への刺激が少ないのが特徴。
内湯と渓流のせせらぎを聞きながら贅沢に楽しめる2つの露天風呂があり、夜になるとひょうたんランプがやさしく灯りをともします。温泉の利用時間は、15時~25時、翌朝5時~11時となり、チェックアウト直前までのんびりとお風呂を満喫できるのも魅力のひとつ。ずっと入っていたいほど心地よい温度とロケーションに身も心も癒やされました。
界オリジナルの和漢生薬成分を用いたアメニティを用意しており、手ぶらでOKなのも便利。
里山の恵みを味わう「和牛と山くじらの里山鍋会席」
プライベート空間を大切にした「界 川治」は、食事の際もその気遣いが。お食事処は障子に囲まれたゆとりのある半個室のため、ほかの方を気にすることなく食事を楽しむことができます。
「界 川治」では、酒めぐりを楽しむ「栃木の地酒めっけ旅」を開催。「めっけ」とは、地元の方言で、「見つけた」「発見した」という意味があり、宿にいながらにして、栃木県のあちらこちらにある酒蔵めぐりをした気分に。会席料理に合う地酒をペアリング、5~6種類の地酒を料理とともに、楽しむことができます。
©Hoshino Resorts Inc.
「和牛と山くじらの里山鍋会席」は、柔らかな肉質の和牛、弾力と甘みのある脂身が特徴的な猪肉、種類豊富なきのこを使った、里山の恵みを存分に味わえる特別会席。コクのある味噌だれと、さっぱりとしたたまり醬油酢だれの2種類のタレで楽しめますよ。
「界 川治」ならではの手法と演出により五感で味わう会席料理は、季節ごとのおもてなしを感じさせてくれます。
日が暮れるとひょうたんランプの明りが灯り、昼間とはまた違う雰囲気。ロマンチックな夜を演出します。
川治の郷土料理「鬼子蔵汁」を味わう朝食
旅の朝を彩るのは、旬の食材と郷土の調理法を取り入れた「ご当地朝食」。餅や野菜が入った具だくさんの「鬼子蔵汁(きしぞうじる)」がメインの和食膳は、胃袋にやさしく、朝から元気になれるバランスのよい料理が並びます。
「鬼子蔵汁」は、川治に住む“鬼子蔵さん”という人が、病床の妻に食べさせたところ完治したという言い伝えがある郷土料理。シンプルなのにクセになる味わいで、朝から幸せな気分になります。旅先で、その土地ならではのものを食したいという思いを存分に満たしてくれる朝食でした。
里山ののどかな暮らしを体感できる「界 川治」に身も心も癒やされた1泊2日
チェックアウトは、12:00なので、朝食の後もゆっくりとくつろぐことができます。
木々に囲まれ、軽快なリズムを刻む水車の音を聞きながら、再び長屋門をくぐって宿を後にしました。
里山ののどかな暮らしを体感できる「界 川治」は、贅沢でプライベートな時間を思う存分楽しむおこもり旅にぴったり。四季折々変化する美しい景色は、国内旅行の楽しさを再発見させてくれます。
住所:栃木県日光市川治温泉川治22
電話番号:界予約センター0570-073-011(受付時間09:30~18:00)
公式サイト:https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaikawaji/
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[Photos by Sakiko Kubo]