自分はどんな人間なのだろう? 己を探求する心の旅のようなテーマに、一度は想いを巡らせたことがあるのではないでしょうか。筆者がそんな時に出会ったのは「月星座」を見つけることでした。
太陽星座とは違う、自分の隠れた一面をあばく「月星座」
月星座とは、占星学で用いられる黄道12宮において、個人が誕生した瞬間、月が滞在していた星座を指します。よく雑誌や本で見かける星座占いに◯◯座とありますが、これは、個人が誕生した瞬間、黄道12宮のどの星座の位置に太陽があったかを表した太陽星座を指しているのが一般的です。
太陽星座に基づく星占いは、アメリカの新聞社が新聞の売上げを伸ばすため、新聞に娯楽要素として太陽星座占いを持ち込んだことから始まったのだとか。
(黄道12宮。太陽の通り道とされる黄道を12に分け、それぞれ星座を当てはめたもの。)
さて、この太陽星座と月星座、それぞれ象徴するものが異なります。松村潔さんの著書『月星座占星術入門』では、このように紹介されています。
『月星座占星術入門(松村潔 著)P26』より引用
占星学ではしばし、太陽は人生や魂のテーマ・努力目標、月は個人の内面を表すのだそう。太陽星座と月星座が違うのにも関わらず、太陽星座にフォーカスして性格をみていたならば、自分が思う内面と違和感があったかもしれません。また、月星座には性格だけではなく、個人が生まれ持った才能なども表れることから、自分自身を深く理解するヒントにもなります。
例えば、太陽星座が乙女座で、月星座が射手座の人がいるとします。
乙女座は実務に秀でており、与えられたことを完璧に仕上げるという方向に意識が向かうと言われています。そのためか、几帳面で神経質、アバウトなことが生理的にできないという一面もあるそうです。一方、射手座は細かいことは気にしないさっぱりとしたアバウトな星。この人は乙女座的な生き方を目指しながらも、内心はアバウトで射手座的な自分と葛藤しているかもしれません。乙女座と射手座の反対の性質から、自分の中に相反する2人の自分がいるように感じているかもしれません。
しかし自分の月を認識していれば、それが太陽星座と月星座のギャップであり魂の学びであると捉え、“これが自分なのだから、自分らしく生きてみよう”とポジティブに考えることもできます。月星座を知ることは、心のセルフケアに繋がるのではないでしょうか。
次に月星座の割り出し方について紹介していきたいと思います。
月星座の割り出し方は?
月星座は、個人が誕生した出生年月・時間・場所の3点からホロスコープ(出生図)を割り出し、把握することができます。
余談ですが、いくつもの天体の配置や複雑な動きから社会・個人を読み解く占星学では、ホロスコープには個人の魂の目的が転写されているとも言われてきました。昔はホロスコープを割り出すのは専門家が行っていた大変な作業だったそうですが、今はインターネットで調べることができます。
『Astrodienst』というWEBサイトでは無料で個人のホロスコープが作成できます。
Astrodienstのトップページから、無料ホロスコープ→ホロスコープ各種チャート作成→出生図,上昇点(アセンダント)をクリックし、出生データを入力するとホロスコープが表示されます。表示されたホロスコープの月がある星座の位置が、月星座です。
(このホロスコープは2016年1月1日の深夜1:00に東京で誕生した人の例。太陽星座は山羊座、月星座は乙女座になる。)
月がある星座に注目して、その星座の性格やキーワード、意味する分野などをぜひ調べてみてください。自分の本質を表すヒントが見つかるかもしれません。
旅好きに多い月星座は、◯◯座と◯◯座かも!?
さて、あなたの月星座は何でしたか? 各星座はそれぞれ象徴するものがありますが、その中でも旅に関係が深いと言われる星座があります。それが、双子座と射手座です。
小旅行(国内など)は双子座の分野で、海外旅行は射手座の分野だと言われています。「月星座占星術入門」には、停滞期のパワーチャージの方法として、月星座双子座の人は頻繁に小旅行を、月星座射手座の人は海外旅行や外国の文化に触れることが紹介されています。もしかすると、あなたの周りの旅好きの人は、月星座が双子座か射手座かもしれません(笑)。
月星座を知ると自分のパワーチャージの方法が分かるのも面白いところです。とはいえ、旅はどんな月星座の人をも(旅嫌いでなければ(笑))パワーチャージしてくれる要素があると感じています。各月星座の性質やパワーチャージ方法などを含めて、旅をプランニングしてみると良いのではないかと思います。
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