映画のなかの主人公はいつだってパワフル。たとえどんな困難がおとずれようとも、真っ正面から立ち向かう姿に私たちはときどき勇気をもらいます。人生に悩んでいるとき、主人公からパワーをもらえる映画をいくつかご紹介いたします!
はじまりのうた
イギリスからニューヨークにやってきたミュージシャンカップル。ある楽曲がきっかけで恋人は一躍有名になります。しかし、成功とともにかわっていく恋人・・・。けっきょくは浮気をされてしまうのです。さぁ、傷ついたヒロインはどうやって本来の自分をとり戻していくのか?
・・・という再生の物語なのですが、ヒロインがだんだんと元気になっていく様子が「音楽を通して」表現されているのが好きなポイントです。人生の再起をかけた映画はきまって音楽がいいと思います。
また、ヒロインのキーラ・ナイトレイの歌声が素晴らしすぎる。恋人役はあのマルーン5(アメリカのバンド)のアダム・レヴィーンなのですが、彼の歌声もたっぷりと聞けますよ。映画を見終わったあと、サントラを即購入した人も少なくないのでは? 音楽プロデューサー役のマーク・ラファロもいい味をだしています。音楽の力を信じた彼のすべてのセリフに心をうち抜かれました。
見終わった後に心地よい音楽と、信じ続けることの素晴らしさが感じられる余韻を残してくれます。
[はじまりのうた]
食べて、祈って、恋をして
女性が頑張って再生していく映画は同じ女性として感動をもらいます。女性の30代、40代は変化の多い年。体も老いるし、心も弱くなる。「はたして私の人生はこれでいいのだろうか」「自分にとってなにが大切なんだろう」など、今までをふり返り自問自答するような年齢でもあります。
つまり、人生の次のステージへ向かう年齢なのでしょう。「食べて、祈って、恋をして」のヒロインもまさに人生の次のステージに向かいます。イタリア、インド、バリと旅をしながら、多くの新しい友人たちによって様々なメッセージをもらい、どんどんと価値観が変わっていくヒロイン。
人は、一生懸命生きてくると、どこかで次の人生のステージからのお誘いがくる。そして、人を信じることができなくなったとしても、また誰かを愛することができるのか? 見終わったあと、バリ島に行って手相をみてもらいたくなりました(笑)。
LIFE!
先に紹介した2つの映画の主人公は女性。こちらの映画は男性が主人公です。伝統的なフォトグラフ誌の廃刊から始まる主人公の再起のプロセスを、冒険ファンタジー風に描いているところが斬新。映像だけでも楽しめます。
「最終号の表紙にふさわしい」とされたフィルムを探すため、平凡な主人公は突如グリーンランド、アイスランド、アフガニスタンへと旅をします。平凡な主人公を世界の冒険に引っ張りだした有名フォト・ジャーナリストが彼に伝えたかったことは、一体何だったのか? また、旅をして別人のようになって帰ってきた主人公のたくましさに、観ている人はみんな勇気をもらうのだと思います。
そして、切りとった景色のすべてが息をのむほど美しかった。きっと美しい国へ旅をしたくなるはず。その景色にあわせた音楽も最高。やはりこちらもサントラ即買いのパターンにはまった人は多いかと思います。
積み重ねた人生を変えることはなかなか難しい。そして、年を重ねるごとに一歩踏み出すことが怖くなります。このままではいけないと分かっているのに・・・。もしそんなふうに人生に悩む時期に突入したならば、次への一歩となるきっかけはいつも、美しい景色や、誰かの言葉、例えばそんな中にあります。人生の新しい扉を開くとき、それらはとても大切な要素なのかもしれません。
[LIFE!]
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