歴史的な景観が美しい「クラクフ歴史地区」
クラクフ歴史地区は、1978年に世界遺産が初めて登録された12か所のうちの一つで、ポーランドの歴史上重要な街です。旧市街を中心に広がるこの街には、多くの歴史的建造物が残されています。
数ある中でも「ヴァヴェル城」は特に注目したいスポット。ヴィスワ川の近くに位置し、ポーランドの歴史を象徴する場所として知られています。クラクフのアイコンにもなっている口から火を噴く竜の像は、観光客に人気です。
クラクフの中心には、ヨーロッパ最大級の旧市街に位置する中央広場が広がっています。この広場は約4万平方メートルの総面積を誇り、中央の歴史ある織物会館や、広場の象徴的な存在「聖マリア大聖堂」が美しいです。
広場を囲む建物は、かつて1階が商店やオフィス、2階が住居、3階が貴賓室として使用されていました。屋根の一部には美しいフレスコ画が施されており、ルネサンスとバロック様式が見事に調和したデザインが印象的です。
ポーランド美術の宝庫チャルトリスキ美術館
チャルトリスキ美術館は、ポーランドの貴族であるチャルトリスキ家のコレクションを展示する美術館で、1801年に設立されました(入場65ズウォティ)。
収蔵されているさまざまな美術作品の中でも、レオナルド・ダ・ヴィンチの『白貂を抱く貴婦人』や、レンブラントの『善きサマリア人のいる風景』は言わずと知れた名作。細部の描写や繊細なタッチは見事の一言です。
世界遺産の地下世界はヴィエリチカ岩塩坑
ヴィエリチカ岩塩坑(ガイド付き入場料:134ズウォティ)は、世界でも数少ない岩塩坑の一つで、13世紀から1964年まで採掘が行われていたという歴史があります。
聖キンガ礼拝堂には「最後の晩餐」を模した塩の彫刻や、ヨハネ・パウロ2世像が展示されています。
坑内を巡るツアーではエレベーターを使用するものもありますが、高額の追加料金がかかる場合も。節約をしたいというときは、木製階段を降りてみるのもいいかもしれません。
目の回るような角度での降下のためこれでもかと階段が現れますが、坑道の深さがわかる貴重な体験です。
また、地下130mには塩湖が広がり、船で湖面を楽しむことも可能です。健康にも良い環境であり、療養のためのサナトリウムの施設もあるのだとか。
ちなみに坑内の内部は季節を問わず、年間を通して約14~16℃ほど。ひんやりとしているので長時間滞在する場合は、夏場でも羽織るものがあると安心です。
木造教会の美しさ聖レオナルド教会
聖レオナルド教会(寄付制の入場)は、マウォポルスカ南部にある15世紀建造の木造教会群の一つです。
1997年の大洪水を乗り越え、2003年に世界遺産に登録されました。リプニツァ・ムロヴァナの草原の中にひっそりと佇み、その荘厳な雰囲気が周囲の環境まで落ち着かせるような魅力を持っています。
説教台にはモーゼの十戒が描かれ、祭壇は聖レオナルド、最後の審判、最後の晩餐をテーマにした3つのエリアで構成されています。また、背面ミサが行われていた珍しい形の教会として知られています。
クラクフを満喫する旅の拠点
クラクフで滞在するのであれば「パークイン・バイ・ラディソン クラクフ」がお勧めです。ホテルの北東部からはヴァヴェル城が望め、市内の主要観光地へのアクセスが良く、快適な滞在を提供します。観光の合間にリラックスできるモダンな客室や、心地よいサービスが魅力です。
料金の例を挙げると、閑散期には80ユーロでスタンダートルームに宿泊できます(2025年2月時点の参考価格)。
クラクフでグルメを楽しむなら
クラクフでグルメを楽しむなら、以下の2店舗がおすすめです。まずは、ポーランド料理とイタリア料理を融合させたメニューが魅力のレストラン「ファリーナ」。特に、新鮮なシーフード料理が評判で、洗練された雰囲気の中で食事を楽しむことができます。
św. Marka 16, 31-018 Kraków, ポーランド
営業時間:13:00~22:00
公式サイト:https://farina.com.pl/
もう一つのおすすめの店舗はイタリア料理を堪能できる「ボッカネーラ」です。パスタやピザはもちろん、ワインリストも充実しており非常に人気。特別なディナーにぴったりの場所です。
Świętego Tomasza 15, 31-018 Kraków, ポーランド
営業時間:13:00~22:00(金・土は23:00まで営業)
公式サイト:https://boccanera.pl/
[取材協力]
・ポーランド政府観光局:https://www.poland.travel/ja
・LOTポーランド航空HP:https://www.lot.com/jp/ja
※記事内の情報は取材・公開時の情報です
[Photo by 北島幸司]