「J.D. パワー 2023年ホテル宿泊客満足度調査℠」とは?
「J.D. パワー 2023年ホテル宿泊客満足度調査℠」は、顧客満足度(CS)に関する調査・コンサルティング機関、J.D. パワー ジャパンが行っているもので、年に1回、日本全国のホテルグループ・チェーン*を対象に、直近1年間に宿泊したホテルに対する満足度を聴取し明らかにする調査です。
今回で17回目の実施となり、ホテルの提示する正規宿泊料金や客室面積を基に「アップスケールホテル部門」、「ミッドスケールホテル部門」、「エコノミーホテル部門」の3部門に分け、それぞれにおける宿泊客満足度を測定しています。「アップスケールホテル部門」の調査は、2019年以来中断していましたが、今回再開されました。
- アップスケールホテル部門:正規料金の最多価格帯1万5,000円以上3万5,000円未満
- ミッドスケールホテル部門:正規料金の最多価格帯9,000円以上1万5,000円未満、もしくは最多価格帯が9,000円未満かつ最多客室面積が15平方メートル以上
- エコノミーホテル部門:正規料金の最多価格帯9,000円未満かつ最多客室面積が15平方メートル未満
客室、料飲(F&B)、ホテル施設、料金、チェックイン/チェックアウト、ホテルサービス予約といった各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が考慮されています。
*国内で10棟以上を統一ブランド名で運営しているホテルで総客室数が1,500室以上かつ、事前調査により一定水準のサンプル数を満たしたブランド
アップスケールホテル部門トップ10
第1位 ヒルトン(762ポイント)
「客室」、「ホテル施設」、「予約」の3ファクターで最高評価。
第2位 京王プラザホテル(760ポイント)
「料飲(F&B)」、「料金」、「ホテルサービス※」の3ファクターで最高評価。
第3位 ホテル日航(759ポイント)
「チェックイン/チェックアウト」、「ホテルサービス※」の2ファクターで最高評価。
※京王プラザホテルとホテル日航の「ホテルサービス」ファクターのスコアは同点。
第4位 ラビスタ(742ポイント)
第5位 東急ホテル(741ポイント)
第6位 三井ガーデンホテル(737ポイント)
第7位 リーガロイヤルホテル(736ポイント)
第7位 ロイヤルパークホテルズ(736ポイント)
第9位 ANAクラウンプラザホテル(735ポイント)
第10位 オリエンタルホテル(730ポイント)
ミッドスケールホテル部門トップ10
第1位:OMO by 星野リゾート(747ポイント)
2年連続の総合満足度第1位。「客室」、「ホテル施設」、「チェックイン/チェックアウト」、「料飲(F&B)」の4ファクターで最高評価。
第2位:リッチモンドホテル(725ポイント)
第3位:ベッセルイン/ベッセルホテル/ベッセルホテルカンパーナ(724ポイント)
「料金」ファクターで最高評価。
第4位 カンデオホテルズ(718ポイント)
第5位 ホテルJALシティ(716ポイント)
第6位 ドーミーイン(709ポイント)
第6位 JR東日本ホテルメッツ(709ポイント)
第8位 東急ステイ(708ポイント)
第9位 ダイワロイネットホテル(702ポイント)
第10位 東急REIホテル(693ポイント)
エコノミーホテル部門トップ10
第1位:スーパーホテル(712ポイント)
9年連続※の総合満足度第1位。「料金」、「チェックイン/チェックアウト」、「ホテル施設」、「ホテルサービス」の4ファクターで最高評価。
※調査実施年ベース(2020年は調査を実施していない)
第2位:ヴィアインホテル(703ポイント)
「客室」ファクターで最高評価。
第3位:アパホテル(686ポイント)
「料飲(F&B)」ファクターで最高評価。
第4位 コンフォート(685ポイント)
第5位 ABホテル(679ポイント)
第6位 ホテルルートイン(677ポイント)
第7位 くれたけイン(673ポイント)
第8位 東急INN(673ポイント)
第9位 ワシントンホテルプラザ(664ポイント)
第10位 HOTEL AZ(662ポイント)
宿泊客満足度はコロナ禍前の2019年より上昇
宿泊客満足度は、前々回調査(2021年11月発表)と前回調査(2022年11月発表)ではコロナ禍前の2019年を大きく上回っていましたが、今回は前回調査に比べ、「ミッドスケールホテル部門」では-30pt、「エコノミーホテル部門」では-19ptと低下。
この調査での平均宿泊料金は、2021年に調査開始以来の最低料金となった一方、2022年、2023年と料金が大幅に上昇。さらに、宿泊客数増加が起因と見られるスタッフ対応品質、客室清掃の質などのサービス水準の低下が見られ、コストパフォーマンスが悪くなっていることにより満足度が低下しているようです。
しかし、「アップスケールホテル部門」「ミッドスケールホテル部門」「エコノミーホテル部門」、いずれの部門においても宿泊客満足度はコロナ禍前の19年より10pt以上上昇。「再宿泊意向」も宿泊客満足度と同様の動きを示しており、コロナ禍前よりも高いレベルを持続しているそうです。
実施期間:2023年9月中旬~下旬
調査方法:インターネット調査
調査対象:直近1年以内にホテルに宿泊した人(20歳~74歳)
調査回答者数:アップスケールホテル部門:6,812人、ミッドスケールホテル部門:5,505人、エコノミーホテル部門:5,264人
ホテル満足度ランキングトップ10を、アップスケール、ミッドスケール、エコノミーの部門ごとに紹介しました。上位にランクインしているホテルブランドを選べば、次の旅行の満足度も高くなるかもしれませんね。
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