【あなたの旅を聞かせて!】そこでしか出会えないモノやコトを目指す旅|トラベルライターに聞く旅の流儀

Posted by: 土田洋祐

掲載日: Jan 5th, 2025

憧れの絶景を見るため、未体験の味を知るため、窮屈な日々から抜けだすため、知られざる自分を探しにいくため? 旅に出る目的は旅人によって千差万別。それぞれにスタイルがあって正解はないし、不正解もなく、旅は自由そのものです。そう感じたとき、誰かの旅をのぞき見してみたくなって、TABIZINE編集部と寄稿していただいているライター各位に尋ねてみることに。旅をテーマに生きる彼らは、どのような旅をしているのでしょうか?

あなたの旅を聞かせて!

記念すべき第1回目、今回はTABIZINE編集部の土田洋祐へ旅に関する質問をして、旅のスタイルを読み解きます。

旅に行く目的は?

龍ヶ崎 鐘舞

撞舞 茨城県竜ケ崎市

これっていう明確な目的はないですが、常に国内の面白そうな情報をチェックしていて、興味のある物事を見つけたらそれを目指して旅に出る、というのがいつものスタイルです。

文化や風習、イベント、郷土食、景色、工芸品、人など……。“そこにしかないないモノやコト”を実体験するために旅先を決めています。

旅の計画はどのように立てている?

角島大橋

角島大橋 山口県下関市

やんわりと目的と旅先を決めたら、ネットや現地へ直接電話をして詳細(アクセスや日程など)を調べて、予定を確定していきます。

主に交通の便がそれほど便利ではない場所が目的地となることが多いかつ、貧乏性でとにかくいろいろなスポットを巡りたいということもあり、計画を立てるときに一番苦労するのが交通関係です。

nagasaki

稲佐山からの夜景 長崎県長崎市

場所によっては次のバスが数時間後に来る、ということもザラではないですし、逆に乗り換えを数分でしないといけないことも……。また、2時間ほどの所要時間がかかる観光スポットを30分で巡ったり、一方で見どころが少ない場所で数時間滞在したりします。

振り返ってみると本末転倒もしますが、それもそれで“自分らしさ”ということで、納得することにしています(笑)。

旅で絶対に欠かせないアイテムは?

イヤホン
自分は基本的に1人で旅行へ行くことがほとんどです。自由な反面、電車を待っている時間など、退屈に感じるときがしばしばあります。そんなシチュエーションで欠かせないのが愛用しているイヤホンで、スマホんい繋げて音楽や動画をみながら暇をつぶしています。

また、単なる暇つぶしとしてだけでなく、思い出を記憶に刻み込むためにも重宝しています。現地の景色を見ながら、または歩きながら耳にしていた曲を改めて聞くと、そのときの景色や思い出が蘇ってきてノスタルジーに浸れるのが好きです。

もし、イヤホンを忘れたら現地でたぶん購入しちゃうぐらい、自分の旅には欠かせない存在です(いつも3つ以上持ち歩いています)。

これまでで印象に残っている旅は?

長良川 絶景

長良川 岐阜県岐阜市

どの旅も語り尽くせないほどに魅力的ですが、初めてのひとり旅で行った岐阜県への旅行が最も印象に残っています。未経験のひとり旅で計画やチケット購入、宿泊予約などの不安も相まってなのか、出会った景色や人々がとても美しく優しく感じられました。

鵜飼を見学するために長良川へ15kmほど歩いて出会った夕焼けの景色(写真)は、まるで昨日のことのように思い出せます。

大間崎 夜明け

大間崎 青森県大間郡下北町

あとは、本州最北端の大間崎(青森県)へ4時間半かけて電車とバスを乗り継いで到着したときに、乗っていたバスにスマホを忘れてしまったことがあります。

大間崎バス

スマホを回収したあと下北まで帰るバス

無理を言って頼った民宿の女将さん、バスの運営会社の方たちがものすごく親身になってくれたおかげで、スマホを回収することができました。スマホが手元に帰ってきたことよりも、自分が気ままに旅をできるのは「常に誰かのおかげなんだ」と、改めて学べたのが大きな財産でした。

おすすめの旅先は?

特にないです。どんな場所にもそこにしかない景色や文化、そして住んでいる人が居て、そのすべてが素晴らしいと思っているので場所は関係ないです。それよりも目的とか、自分の心持ちとかが大事だと思います。

函館

函館山からの眺め 北海道函館市

ただ! 強いて挙げるならば北海道! 食事、風景、気候、文化、人、繁華街など、色々なことがとにかく大好きです。将来、移住する計画も頭の中にあります!

旅にかける費用は?

下北半島

大湊線 青森県むつ市付近

およそ10万弱くらい。とにかく色々な場所へ行くため、最も多くの内訳を占めるのは交通費です。バランスを取るために宿泊費を抑えるなどしています。

和歌山 鯛のうまい汁

「割烹BAR EL CAMINO DEL POETA」 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町

次いでかかる費用は飲食代。郷土料理をはじめ、その土地ならではのローカル食品はなるべく食べたいですし、地元の方たちが集う居酒屋で一緒に朝まで飲むのが大好きです。現地に住む方たちだからこそ知っているスポットや内容をネタとして仕入れることもできるので、営業しているお店がある限り飛び込むようにしています。

上の写真は和歌山県で食べた鯛のスープで、今まで食べた海鮮料理の中でダントツの味でした!

あなたにとって旅とは?

秋芳台
ネットやSNSでおおよそのことが調べられることができる今の時代。ただ、レビューや口コミを参考にして訪れてみるとガッカリすることがよくあります。一方で、何気ない道中で一生心に残るであろう景色や出来事にもたくさん出会ってきました。

どんなに情報が氾濫しようが、実際に足を運ばないとわからないことはたくさん。それを一つひとつ体感していくことで、現代社会を生きる上で必要な価値観が一つ磨かれていくような気がしています。

私にとって旅は、様々な物事や人生の本質を見極めるための修行のような存在です。今後も、各地にあるモノ・コト、人にリスペクトを抱きながら、旅を続けていきたいと考えています。

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[Photo by 土田洋祐]

PROFILE

土田洋祐

Yosuke Tsuchida ライター

「好奇心が示す場所へ」をモットーに国内に旅するライター。各地で出会った人々とお酒を飲み交わす時間がなによりも喜び。好きな場所は寒い地域と端っこ。

【キャッチフレーズ】
日本文化を愛するビール好き

「好奇心が示す場所へ」をモットーに国内に旅するライター。各地で出会った人々とお酒を飲み交わす時間がなによりも喜び。好きな場所は寒い地域と端っこ。

【キャッチフレーズ】
日本文化を愛するビール好き

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