海外旅行は「個人旅行」と「添乗員付きツアー」どちらがいい?体験して分かったそれぞれのメリット

Posted by: 北島幸司

掲載日: Dec 4th, 2024

国内では味わえない文化や空気が楽しめることが魅力な海外旅行。そんな海外旅行を計画する際、「添乗員付きツアー」と「個人旅行」のどちらを選ぶべきか悩む人は多いのではないでしょうか? そこで今回は、海外旅行を初めてから44年の歴をもつ筆者が、両者の良い点について体験談に基づきながらご紹介します。

ツアー参加者でコロッセオの見学に出掛けたところ 撮影:筆者

添乗員付きツアーの魅力

まずは添乗員付きツアーの魅力について。先日初めて大手旅行代理店の南イタリア添乗員付きツアーに夫婦で参加した内容に基づいて紹介します。

計画や準備の手間が省ける

航空券
充実した旅行するには事前の計画や準備が不可欠。ただ、忙しい日々の中で旅程を考えるのは手間がかかりますし、行先が海外ならなおさら大変。

その分、添乗員付きツアーは便利です。申し込みさえすれば搭乗券の手配のほか、おおよその旅程を組んでくれます。あとは荷物やパスポート、Wi-Fiなどの用意だけをすればすぐに出発! 旅行に必要なものも旅行会社から送られてくる書類にしっかり案内されているので、初心者でも安心です。

荷物が多くても楽&盗難の心配も少ない

石畳 スーツケース
舗装された歩道ばかりではない海外において、スーツケースをゴロゴロと転がしながらの移動はかなり大変です。

ツアーの場合は点々とした観光スポットにバスや車で移動するため、大きな荷物を車内に置いておくことができ、移動がとても楽ちん。荷物を持って移動する場合も、すぐ近くのバスにちょっと運ぶ場合がほとんどです。

また治安が心配な海外において、ロックがしっかりとかかる車内に荷物を安心して置いておけるのもいいポイントです。

日本語の手厚いサポートが受けられる

羽田空港でのチェックインの様子 撮影:筆者
航空機やホテルのチェックインのほか、観光地での解説などもすべて手厚いサポートが受けられるのも大きな魅力。しかもそのすべてが日本語によるものなので、語学に不安がある人でも大丈夫です。

上海浦東空港で乗り継ぎの様子 撮影:筆者
旅行会社によっては現地の空港に係員がいることもあるので、手続きが済んだら搭乗時間まで気楽に過ごすこともできます。

ホテルや食事もツアー内容に組み込まれている

ローマ一泊目のホテル バスが目の前に停車します 撮影:筆者
ツアーの種類にもよりますが、ホテルや食事が旅程に組み込まれている内容のものあります。今回筆者が参加したツアーで宿泊したホテルは、特別豪華とはいえないまでも、十分快適に過ごすことができました(※)。

先述した通り、添乗員がまとめてチェックインをしてくれるので、鍵を受け取って部屋に行くだけでOK。

※ローマで2泊、ナポリとアルベロベッロそれぞれ1泊の4泊6日の行程において、2泊はバスタブ付きのホテルでした。

食事においては朝昼晩の3食が用意されていることがほとんど。朝食はホテルで、昼・夕食は眺めのいいレストランで食事など、バランスの取れた内容が基本です。日程によってはフリーのときもあるので、お目当てのものを食べに行くこともできます。

ローマ最終日の夜は、自分たちで調べたイタリアンレストランへ入店。充実した料理にとても満足できました。

個人旅行の魅力

続いては個人旅行の魅力について。旅行にまつわることすべてを自身で用意しなければならないので、難易度は高いですが、それゆえに楽しめることはたくさん。

気分や体調に合わせた自由な旅程を組める

観光地や訪問する予定、滞在時間などを自分のペースで決められるため、旅先での自由度は非常に高くなります。

筆者の場合、空港で飛行機を眺めるのが旅の重要な目的でもあります。ただ、そういった個人的な時間の使い方は団体行動の添乗員付きツアーでは実現できません。(このことがいままでツアーを利用しなかった要因でもあります)

また、旅行中のスケジュールも自由に時間変更も自由。気に入った場所があったら延長したり、そうでもない場所は早く切り上げたり。最悪、行かないなんてことも思いのままです。

ポンペイ遺跡での見学の様子 撮影:筆者

今回の場合、ポンペイでは遺跡を見てすぐにナポリへ出発する行程。十分ではありますが、個人旅行であれば遺跡のあとに急遽ナポリ国立考古学博物館に立ち寄ることもできます。

ツアーメンバーが揃ってのアルベロベッロでのランチ 撮影:筆者 
自由の中には、単独行動の気遣いの無さがあります。個人旅行を勧める多くの人が、団体旅行の人間関係を挙げることでしょう。

食事時間はどうしてもまとまって食べることになるため、おしゃべりが好きな人には楽しい時間ですが、ひとりで食べたい場合やグループ内だけでの会話が良い人にとっては煩わしいと感じる場合もあるでしょう。

ただ、普段接することの少ない異なる年齢層や異業種の人達との交流が新鮮で楽しい場合も。

好みのホテル&航空会社も選べる

飛行機
個人旅行ではラグジュアリーホテルからリーズナブルな宿泊施設まで、自分の予算と好みに応じた選択はそれこそ無限大です。ホテルでもマイルの取得を考える人にとっても個人旅行が正解です。

また航空会社も自由に選べるため、快適なサービスを重視するか、コストを優先するか、貯めているマイルのアライアンスのエアラインにするかの選択の幅が広がります。また、旅程やアップグレードにマイルを利用することで、さらにお得で快適に空の旅を楽しむことも可能です。

どちらを選ぶべきか?

添乗員付きツアーは、初めての土地を訪れる際や、計画の手間を省きたい場合に適しています。一方、個人旅行は自由を重視し、自分だけの旅をデザインしたい人に向いているのではないでしょうか。

これまで自分には、添乗員付きツアーなどあり得ないとまで思っていた筆者ですが、今回参加した初のツアーは、添乗員のコミュニケーション力の高さもあり、印象が良く、また利用したいと思わせてくれました。参考までに、参加者の内訳は、夫婦3組・友人2組・親戚1組・一人参加5人の計17人でした。一人参加は女性が多く、ツアーは安心であることも重要だと思いました。

ローマ空港で出国後の免税店の様子 撮影:筆者
それぞれの良いところを正しく理解し、目的に応じた選択をすることが満足度の高い旅を実現する鍵であると思います。

[Photo by 北島幸司&Shutterstock]

PROFILE

北島幸司

tabi240805 航空ジャーナリスト

航空会社勤務歴を活かし、雑誌やWEBメディアで航空や旅について寄稿する航空マニアな航空ジャーナリスト。 現在は航空部品メーカーで顧問業のかたわら執筆しています。航空コンサルタントとして事業も開始。航空ジャーナリスト協会に所属しています。

【キャッチフレーズ】
飛んでいれば満足

航空会社勤務歴を活かし、雑誌やWEBメディアで航空や旅について寄稿する航空マニアな航空ジャーナリスト。 現在は航空部品メーカーで顧問業のかたわら執筆しています。航空コンサルタントとして事業も開始。航空ジャーナリスト協会に所属しています。

【キャッチフレーズ】
飛んでいれば満足

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