縁起だるま発祥の寺「少林山達磨寺」
群馬県の高崎市はだるまで有名。だるま弁当も名物ですよね。
「縁起だるま」とも呼ばれる高崎だるま。そう呼ばれる理由は、まゆ毛は鶴が向かい合い、鼻から口ひげは亀が向かい合った鶴亀の顔で、顔の両側には家内安全や商売繁盛などの願いごとが記され、お腹には大きく福入りと書かれているため、縁起がいいことからきています。
そしてここ、少林山達磨寺(しょうりんざん だるまじ)は縁起だるま発祥の寺と伝わっています。今でも多くの人や企業が訪れ、縁起だるまに願掛けしているのです。本堂にぎっしりと積み重なる色とりどりの縁起だるまは、まさに圧巻! 眺めているだけでなんだか勇気が湧いてきます。
縁起だるまの始まり
今から200年ほど前、天明3年に浅間山の大噴火などの天変地異が多く起こり、大飢饉となってしまいました。この惨状を見かね、生活の苦しかった付近の農民救済のため9代目の住職東嶽とうがく和尚は、開山心越しんえつ禅師の画かれた「一筆達磨坐禅像」をもとに木型を彫り、張り子のだるまの作り方を豊岡村の山縣友五郎に伝授しました。そして正月七草大祭の縁日に掛け声勇ましく売られるようになったのが縁起だるまの始まりです。(少林山達磨寺 公式サイトより)
予約なしでOK!だるま絵付け体験
そしてここ少林山達磨寺では、だるま絵付け体験で世界に1つ、自分だけのオリジナルだるまを作ることができるんです。予約なしで1人から体験できて、所要時間は15分~30分くらい。とはいえ時間制限はなし。熱中して1時間以上いるグループもいましたよ。
絵付けするだるまさんは、1丸(12cm)が1,000円、1丸半(15cm)が1,500円。色は15種類から選べます。
筆者は白をチョイス! 「大きい方が書きやすい」とアドバイスをもらい、サイズは1丸半(15cm)にしました。手があまり大きくない人やお子さんは小さいサイズ1丸(12cm)の方がいいかもしれません。高崎だるまのお土産店では色に祈願の意味があると紹介しているところもありましたが、こちらでは願意による色分けはないそうで、好きな色を選べます。
席に着くと、縁起だるまや絵付けについての説明があり、絵筆が運ばれてきます。色は黒と金。見本のだるまや、書き方の説明書きもあるので、ご安心を。とはいえ、基本はあるものの、自分の好きなようにアレンジしていいそうで、裏側に家族全員の名前を書く人、テキスタイルような花柄を書き込む人、寄せ書きのようにコメントを書き合う人などさまざま。まさに、世界に1つだけのだるまさんができあがるのです。
だるまさんの両肩に書き込む願意も一覧から選ぶことができます。文字が書かれているだるまは全国的にも珍しいのだそう。筆者は、「開運吉祥」「旅中安全」と書き込みました!
お腹には福入と入れます。ここも、「合格」「開運」「名前」などアレンジOK。筆と顔料はとても描きやすいのですが、筆者はなかなか確信を持って筆運びができず、線に迷いが出てしまい苦戦しました。
背中には今回は「TABIZINE」と媒体名を入れてみました。ちなみに、絵付けをしただるまを和尚さんに「だるま開眼」をしていただき魂を込めることができるのですが、その場合はだるまさんの背中にお札を貼るため、そのスペースを開けておきましょう。
できあがり! 筆者はわりと基本に忠実な絵付けにしたのですが、所要時間は30分くらいでした。
受付時間:10:00-15:30
年中無休(雪や台風等で休業する場合もあります)
料金:
1丸(12cm)1,000円(税込)
1丸半(15cm)1,500円(税込)
※10名以上の団体は予約が必要です。予約の当日キャンセル、無断キャンセルは50%のキャンセル料がかかります。
だるま開眼(かいげん)とは?
だるま開眼とは、和尚さんに最初の一筆の点眼を入れていただき、魂を込めて祈願することです。開眼料に決まりはありませんが、1体500円から(少林山達磨寺以外の縁起だるまは1体1,000円より)。本堂の隣の瑞雲閣で開眼していただけます。
筆者ははじめ開眼しないつもりで背中に大きく文字を入れてしまったのですが、後から「やはり開眼していただきたい!」となり、文字を避けてお札を貼っていただきました。
願掛け(眼を書き入れる)とは?
願掛け(眼を書き入れる)は、縁起だるまに向かいあい、まず心を静め、願いを込めて向かって右に眼を書き入れます。筆者はだるま開眼をしていただいたので、開眼祈願で開かれた最初の一点を起点として、願いを込めながら眼を大きく書き入れました。
もう一方の眼を書き入れるのは、一年間無事に過ごせたとき、あるいは願いごとが叶えられたとき。感謝の気持ちを込めて書き入れます。
無事に縁起だるまの両眼が開けられるよう、惑わされず、正しい心の目を見開いて精進したいものです。
縁起だるま・お守り・お土産の種類は?
達磨寺ではもちろん、顔や身体が完成されただるまもあります。お寺で祈願されているため、背中にはお札が貼ってあります。1丸(12cm)赤白1,000円〜で、棚に並んでいた一番大きなサイズは60丸(75cm)赤3万8,000円でした。自身の名前や社名などを書き入れた特別な縁起だるまを注文することもできますよ。通常1週間程度で作ることができるそうですが、年末年始は時間がかかるそう。
お守りも種類豊富です。願意やデザインによって選ぶものですが、だるまがモチーフになっているものは人気があるそう。
- 達磨寺のお守り
- 1番 八方・方位除け御守 800円
- 2番 だるま御守 700円
- 3番 交通安全 星祭 700円
- 4番 交通安全 達磨大師 700円
- 5番 交通安全 だるま型 700円
- 6番 交通安全 木札 700円
- 7番 交通安全ステッカー御守 300円
- 8番 病気平癒 1,000円
- 9番 けが除け 500円
- 10番 身体健勝・足腰健全御守 700円
- 11番 学業成就 500円
- 12番 学童御守 500円
- 13番 合格御守 700円v
- 14番 必勝守 800円v
- 15番 錦結 縁結び だるま鈴 700円
- 16番 ぎんなん子授け 700円
- 17番 開運御守 400円
- 18番 開運厄除だるま 700円
- 19番 開運厄除だるま鈴守 700円
- 20番 開運八起だるま 1,000円
- 21番 開運マグネット御守 800円
- 22番 願掛け・厄除 心経封入守 700円
- 23番 肌守り 300円
- 24番 目出しだるま御守 【小】400円
- 25番 目出しだるま御守 【大】500円
- 26番 おすがた 目出しだるま御守 700円
- 27番 福々だるま御守 700円
- 28番 観音守 1,500円
「八方・方位除け御守」を見て白蛇!? と思ったのですが(来年は巳年ですよね)、こちらは玄武神。東の青龍、西の白虎、南の朱雀とともに四神とされ、一般的に蛇が亀をとりまく形であらわされます。
可愛い「だるま御守」は色により願意が異なっていて、赤:運気向上・交通安全、白:厄除け・無病息災、紫:成績向上・目標達成、黄:商売繁盛・財運招来、桃:子宝成就・安産吉祥となっていました。
生まれ年お守り(干支)は、だるま鈴と木彫り2種類があります。
手ぬぐいやあめなどのお土産もあったので、気になる方は敷地内の瑞雲閣を訪れてみてくださいね。
筆者は今回、TABIZINEの未来を祈願しました。どうか末長く、旅先の発見の鋭い喜びを世の中に伝えていくことができますように。
そしてこれからも人生に、旅心を。
※時期により紹介した品の仕様や品揃え、価格が変わる可能性がありますので、ご注意ください。
©︎Aya Yamaguchi