【タイ・バンコク2025現地取材】ワットパクナムの行き方・見どころ・日本の別院も

Posted by: 西野風代

掲載日: Jun 5th, 2025

タイ・バンコクにある「ワット・パクナム」は、エメラルド色の仏塔と幻想的な天井画で知られる寺院です。SNS映えスポットとして人気を集める一方で、深い宗教的背景と歴史を持つ場所でもあります。また、千葉県成田市には日本別院も存在します。本記事では、ワット・パクナムの行き方、見どころ、日本の別院、宗教的背景、そして現地ツアーの利用について詳しく紹介します。

ワット・パクナーム・パーシーチャルーンのエメラルド仏塔

ワット・パクナムの魅力とは?見どころ3選

見どころ1:エメラルド色の仏塔と天井画

ワット・パクナムの大仏塔

©️nishino kazeyo

SNS映えで知られるワット・パクナム(正式名称 : ワット・パークナム・パーシーチャルーン)のエメラルド色の仏塔は、寺院の中心にそびえる高さ約80m、5階建ての大仏塔(チェディ)の最上階にあります。

ワット・パクナーム・パーシーチャルーンのエメラルド仏塔(縦)

©️nishino kazeyo

ガラスで造られており、蓮の花や蛇神ナーガの装飾が施されているエメラルド色の仏塔。内部には釈迦の遺骨が納められています。

天井には仏陀の一生を表現した仏伝図と宇宙の星々が描かれ、神秘的な雰囲気。ドーム状の天井とガラスの仏塔、金色の柱が織りなす空間は幻想的で忘れられない光景です。

見どころ2:高さ69mの黄金の大仏

ワット・パクナムのタンマガーイ・テープモンコン大仏

2021年に完成した高さ69m、幅40mの黄金の大仏「タンマガーイ・テープモンコン大仏」は、ワットパクナムの元住職である著名な高僧・ルアンポーソッド師への感謝と追悼を込めて建てられたものです。

ブロンズ製で、総工費約20億円と4年の歳月をかけて建立されました。瞑想の姿勢としては世界で最も高い仏像とされています。

ワット・パクナムの仏塔とタンマガーイ・テープモンコン大仏(工事中)

©️nishino kazeyo

(2025年6月現在工事中です。終了時期は未定)

見どころ3:大仏塔内部のコレクション

最上階のエメラルド色の仏塔と天井画ばかりが注目されがちですが、大仏塔の内部は、各フロアで異なるテーマの博物館となっています。黄金に輝く数々の仏像のほか、年季の入った携帯電話など個人的な品々まで、幅広いコレクションが展示されているので、ぜひ、ほかのフロアも見てほしいです。

1階:博物館

ワット・パクナム大仏塔1階の博物館の展示物

©️nishino kazeyo

ワット・パクナム大仏塔1階の博物館の展示物(自動車)

©️nishino kazeyo

ワット・パクナム大仏塔1階の博物館の展示物(カメラ)

©️nishino kazeyo

古い車や電化製品、仏像など信者から寄贈されたさまざまな品を展示

2階:瞑想室

広々としたホールでは式典や瞑想会などを開催

3階:博物館

ワット・パクナム大仏塔3階の博物館の展示物(仏像)

©️nishino kazeyo

タイ国内外のさまざまな様式の仏像のほか、弟子から寄贈された私物などの展示

4階:仏像室

ワット・パクナム大仏塔4階の博物館の展示物(ルアンポーソッドの像など)

©️nishino kazeyo

ルアンポーソッド師や高僧の黄金像を安置

ワット・パクナムの靴を入れる袋

©️nishino kazeyo

大仏塔に入る際は靴を脱ぎます。外で脱いでもかまいませんが、入口に靴を入れる袋が用意されているので、利用すると安心。

ワット・パクナムの大仏塔内にあるエレベーター

©️nishino kazeyo

エメラルド仏塔の5階まではエレベーターも利用できます。

ワット・パクナムのカフェ

©️nishino kazeyo

ちなみに、大仏塔の向かいにはカフェもあり、涼みながら休憩することもできます。

映えだけじゃないワット・パクナムの歴史

ワット・パクナムの本堂

©️nishino kazeyo

ワット・パクナムはアユタヤ王朝時代に建立された由緒ある王室寺院で、タイ仏教の中でも重要な位置を占めています。1916〜1956年に住職を務めたルアンポーソッド師が、タマカーイ式瞑想のメソッドを生み出したことから、瞑想修行の場としても有名です。

また、タイ僧侶統制とタイ僧侶のパーリー語教育の中心としての寺院でもあります。

アクセス方法:ワット・パクナムへの行き方

ワット・パクナムの案内図

©️nishino kazeyo

ワット・パクナムはバンコクのトンブリー地区(チャオプラヤ川西側)パーシーチャルーン地区に位置しており、以下の方法でアクセスできます。

1. MRT(地下鉄)利用
下車駅: MRTブルーライン「バンパイ駅」(Bang Phai)
所要時間:徒歩約12分(約800m)

2. BTS(スカイトレイン)とソンテウ(乗り合いバン)利用
下車駅: BTSシーロムライン「タラートプルー駅」(Talat Phlu)
所要時間:2番出口から徒歩でソンテウ乗り場へ向かい、赤いソンテウに乗車して約15分運賃:10バーツ程度(降車時に支払い)

3. BTS(スカイトレイン)とタクシー利用
下車駅:BTSシーロム線「ウタカート駅」(Wutthakat)
所要時間:タクシーで約10分
駅前で流しのタクシーを拾い、運転手には「ワッパクナーム」と伝えるか、「วัดปากน้ำ ภาษีเจริญ(ワット・パクナーム・パーシーチャルーン)」というタイ語を見せると確実です。
運賃:100バーツ程度

※初めて訪れる人には最もスムーズでおすすめのルート。配車アプリ(Grabなど)を利用するとより安心です。

4. タクシーや配車アプリの利用
タクシーや配車アプリ(Grabなど)を利用すると、バンコク中心部から約30〜45分で到着します(渋滞時は1時間以上かかることもあります)。運賃は約200バーツ程度です。

現地ツアー利用のメリット・デメリット

ワット・パクナムの看板

©️nishino kazeyo

自力で行くのに不安がある人は、現地ツアーを利用するのも手です。メリットとデメリットを紹介するので、自分に合った方法を選んでみてください。

【メリット】
・効率的な観光:ワット・パクナムを含む複数の寺院を半日で巡ることができます
・言語の安心感:日本語ガイド付きのツアーもあり、言語の心配がありません
・移動の快適さ:専用車での移動で、暑さや混雑を避けられます

【デメリット】
・費用が高め:ツアー料金が個人での移動より高くなる場合があります
・自由度の制限:ツアーのスケジュールに合わせる必要があり、自由な観光が難しいこともあります

日本にもある「ワット・パクナム日本別院」

ワット・パクナム日本別院
ルアンポーソッド師のタマカーイ式瞑想は、タイ全国だけでなく世界にも広まっており、アメリカやニュージーランド、そして日本にも別院があります。

「ワット・パクナム日本別院」は、千葉県成田市に1998年に開院された日本最大のタイ仏教寺院です。敷地約2,000坪に本堂や僧侶宿泊棟などがあり、タイの伝統建築様式を模しています。日本人も拝観や見学が無料で可能です。

年に数回イベントが行われますが、11月に開催される「トードカティン祭り」が特に盛大といわれます。多数の屋台でタイ料理が無料で振る舞われるなど、タイ文化を体験可能です。

ワット・パクナム日本別院
住所:千葉県成田市中野294-1
電話:0476-73-8090
Facebook:https://www.facebook.com/WatpaknamJP/(タイ語)
ワット・パクナムの入り口

©️nishino kazeyo

ワット・パクナムは、その美しい建築と深い宗教的背景から、タイを訪れる際にはぜひ足を運びたい寺院です。バンコク市内からのアクセスも良好で、個人でもツアーでも訪れることができます。

タイ旅行でワット・パクナムを訪れたら、成田市の日本別院へも足を延ばしてみるのもいいですね。いまはタイに行けないという人も、日本別院でタイ文化を身近に感じてみてはいかがでしょうか。映える写真だけでなく、ぜひタイの歴史や文化を感じる旅を楽しんでください。

Wat Paknam Phasi Charoen(ワット・パクナーム・パーシーチャルーン)
住所:300 ถนนรัชมงคลประสาธน์ เขตภาษีเจริญ,กรุงเทพมหานคร 10160
公式サイト:https://watpaknambhasicharoen.com/index.php(タイ語)
公式SNS:https://www.facebook.com/WATPAKNAM.BKK(タイ語)
営業時間:8:00〜18:00
定休日:なし(ただし寺の行事で見学制限がある場合あり)
入場料:無料

取材協力:タイ国政府観光庁

タイ国政府観光庁のロゴ

PROFILE

西野風代

nishino

ライター&編集者&夜遊び探検家。東京生まれ。週刊誌記者、女性誌編集を経て、タイに移住。雑誌やウェブのライター、フリーペーパー編集長、コーディネーターとして活動後、現在は東京を拠点に、旅やカルチャーなどの記事を執筆。

ライター&編集者&夜遊び探検家。東京生まれ。週刊誌記者、女性誌編集を経て、タイに移住。雑誌やウェブのライター、フリーペーパー編集長、コーディネーターとして活動後、現在は東京を拠点に、旅やカルチャーなどの記事を執筆。

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