神社の境内にカフェ?!
実は「茶寮 石尊」は、大山阿夫利神社(おおやまあふりじんじゃ)の境内にあります。近年は神社との関わりが薄れつつある中で、もっと気軽に神社を訪れてほしいという思いから、神社の応接区画を改修してカフェがつくられたそう。
店名の「石尊」は、神様の愛称に由来しています。阿夫利神社では、大山祗大神(おおやまつみのおおかみ)という山の神様をお祀りしており、江戸時代には「石尊大権現」とも呼ばれていました。ご神体が岩であることから、「石を尊ぶ」と書いて「石尊(せきそん)様」と親しまれていたのだそうです。
標高約700mの絶景!
茶寮 石尊は、標高約700mの場所にあり、なんと東京スカイツリーよりも高い位置にあります! そこから見える景色はまさに絶景。取材に訪れた日は天気にも恵まれ、相模湾まで見渡せる美しさに圧倒されました。
「茶寮 石尊」の広報を担当されている目黒さんによると、景色は季節ごとに表情を変えるので、どの時期に訪れても楽しめるとのこと。中でもおすすめは、5月の新緑の季節だそうです!
さらに、梅雨の晴れ間には虹が見えたり、運がよければ雲海が広がることもあるとか。これは一度見てみたい!

Ⓒ茶寮石尊
また、ケーブルカーの夜間運行がある時期には、カフェも夜まで営業。2025年8月に開催される「大山絵とうろうまつり」でも、夜の営業が予定されており、湘南の街明かりを望む美しい夜景も楽しめるそうですよ。

今回お話を伺った方
阿夫利神社の広報を担当している目黒さん
大山阿夫利神社のことや茶寮 石尊の魅力をたくさん教えて頂きました! とても丁寧で、茶寮石尊への想いが伝わってくる素敵な方でした。
席によって楽しみ方が変わる!「茶寮 石尊」の魅力的な空間
絶景が楽しめる「テラス席」
初めて茶寮 石尊を訪れたら、まず座ってほしいのがテラス席。目の前には、開放感あふれる絶景が広がっています。心地よい風に吹かれながら、気持ちのよい時間を過ごせました。
日陰で絶景を楽しむ「テーブル席」
茶寮 石尊の魅力は、どの席に座っても絶景を楽しめるよう工夫されていること。テーブル席からもしっかりと眺望を堪能できます。テラス席とはまたひと味違い、日陰で涼みながらのんびりと景色を眺めるのもおすすめです。

テーブル席から見える景色
和室で落ち着く「座敷」
リピーターから人気を集めているのが、神社の和室をそのまま活用した座敷席。おおよその間取りや欄間は使用されていたときのままで、落ち着いた和の空間が広がっています。
座敷からの眺めは視界に奥行きがあり、テラス席とはまた異なる趣のある景色を楽しむことができます。ゆったり過ごしたい方は、ぜひ座敷席を利用してみてください!
縁側や個室のような空間も!
テラス席の後ろには、昔ながらの日本家屋の縁側席もあります。開放的な景色を楽しみながら、縁側でのんびりとくつろぐのもいいですね!
店内の一番奥には唯一個室のような席もあります。絶景は望めませんが、店内の温かみある空間で、居心地よさが感じられます。
いろいろな席を試して、自分のお気に入りを見つけてみるのもいいかもしれません!
人気商品を実食!
人気No.1「升ティラミス」

升ティラミス 850円
人気No.1は、店内で手作りされている「升ティラミス」。升にきれいに収められた抹茶ティラミスは、見た目も美しく、思わず写真を撮りたくなります。
クリームチーズの濃厚な味わいが口いっぱいに広がり、その後に抹茶のほろ苦さがふわりと感じられます。とろっとした食感もたまりません。
少し甘めの抹茶スポンジとクリームチーズ、そしてほろ苦い抹茶パウダーのバランスが絶妙で、濃厚ながらも甘さは控えめ。最後まで飽きずに、おいしくいただけました!
御神水を使った「ブレンドコーヒー」

ブレンドコーヒー 650円
神様の水である御神水と同じ水源の水を利用した「ブレンドコーヒー」。大山阿夫利神社の長命延寿と言われています。ブレンドコーヒー以外にも水まんじゅうなどの水を使用する商品は御神水が使われているそうです。
後味がすっきりとしていて、とても飲みやすかったです! ブラックコーヒー特有の酸味や苦みはほとんど感じられません。筆者は普段ブラックコーヒーが苦手なのですが、おいしくいただけました。
コーヒーが得意でない方にも、ぜひ一度試してみてほしい一杯です。
神社のすぐ下には、御神水が湧き出ている場所があります。なんと、このお水は持ち帰ることも可能。
容器を持っていれば無料で汲むことができ、持っていない場合は200円でペットボトルを購入して持ち帰れます。
雑味がなくて、おいしい。御神水は生水なので、当日中に飲んでください。もし時間が経ってしまったら、煮沸すれば飲むことができます。
他にはどんなメニューがあるの?
ほかにも、名前に思わずクスッとしてしまう「阿夫利神社のジンジャー」や、ふわふわでおいしそうな「シフォンケーキ」などがありました。なお、提供されているのはドリンクとスイーツのみで、食事系のメニューはありませんのでご注意ください。
混雑状況もチェック!
平日のお昼過ぎに訪れたところ、すでに10組ほどのお客さんがいました! 一番多いときには、なんと40組待ちのときもあったとか。平日の開店直後がゆったりと過ごせておすすめだそうです。
「茶寮 石尊」までのアクセスは?
小田急線・伊勢原駅の北口を出て左手にある4番バス乗り場から、「大山ケーブル行き」のバスに乗車し、終点で下車します。
- 乗車時間:約25分
- 料金:370円
平日は30分に1本、休日は20分に1本くらいのペースで出ています。
バスを下車した後は、「こま参道」の階段を上っていくのですが、ここが意外と楽しい! どこか懐かしい雰囲気が漂う道で、お土産屋さんやお食事処などのお店が並んでいました。

外国人観光客や子ども連れ、ご年配の方など、幅広い層の方が訪れていました
「こま参道」は坂道や階段が多いので、スニーカーなど歩きやすい靴と服装で訪れるのがおすすめです。
15分ほど歩き、ついに大山ケーブル駅に到着!
チケットは「阿夫利神社駅」行きを購入してください。往復チケットを買うと大人は10円お得になるので、往復での購入がおすすめです。
ケーブルカーは20分に1本のペースで運行していて、阿夫利神社駅までは約6分で到着します。
- ケーブルカー料金
- 片 道 大人:640円 小児:320円
- 往 復 大人:1,270円 小児:640円
※丹沢・大山フリーパスBキップをお持ちの方は片道切符を割引価格で購入できます。(大人:580円 小児:290円)
※大山寺駅で途中下車することもできます。
登っていく景色を楽しみたい方は、ケーブルカーの一番前、左側の席がおすすめ。
駅から歩いて約10分、鳥居を越えた左手に茶寮 石尊があります。

阿夫利神社駅からの景色もとてもきれい
伊勢原駅から茶寮 石尊までは、バスとケーブルカーの待ち時間を除いて約50分で到着します。
少し時間はかかりますが、道中にはどこか懐かしい雰囲気の商店街や美しい山の景色、豊かな緑が広がっていて、歩くのがとても楽しかったです。
心癒やされる特別なひとときを
緑に包まれた空間で、ゆったりと流れる時間を味わえる「茶寮 石尊」。今回はテラス席で過ごさせていただきましたが、次は別の席からの景色も楽しんでみたいと思えるほど、魅力にあふれていました。
天空を感じさせる眺望や、自然に囲まれたひとときは、日常の喧騒を忘れさせてくれるような心癒やされる体験です。ぜひ、茶寮 石尊でしか味わえない特別な景色と時間を、体験してみてはいかがでしょうか?
住所:神奈川県伊勢原市大山12
営業時間:平日9:50頃~16:00(L.O. 15:30) 休日9:45頃~16:30(L.O. 16:00)
定休日:不定休
電話番号:0463-94-3628
公式サイト:https://www.afuri.or.jp/sekison/
[All Photos by patora,零]