【箱根・芦ノ湖 はなをり宿泊記】天空の水盤テラスと「今この瞬間の幸せ」を満喫

インフィニティの絶景が広がる水盤テラス

「はなをり」の最大の魅力のひとつが、芦ノ湖の風景がスクリーンのように広がるロビー。ロビーの外側に設けられた水盤テラスと芦ノ湖と空とが一体となって、唯一無二の景観をつくり上げているのです。

芦ノ湖畔にたたずむ「はなをり」へのアクセスは、箱根ロープウェイ・桃源台駅や箱根登山バス・桃源台から徒歩約２分。JR小田原駅から無料送迎バス（要予約制）も運行しています。

のんびり滞在を楽しむため、箱根登山バスを利用して15時に「はなをり」に到着。エントランスをくぐってロビーへと足を踏み入れると、早速芦ノ湖と箱根の山々が目に飛び込んできました。

外に出てみるとこの絶景！

「芦ノ湖ってこんなに美しかったんだ」…… その美しさは思わずため息が漏れるほど。水盤が空に浮かぶ雲や緑の木々を映し出し、芦ノ湖が眼前まで迫ってきているような、自然と一体化しているかのような感覚に包まれます。「この景色を見るだけでも『はなをり』に足を運ぶ価値がある」と言っても言い過ぎではありません。

水盤テラスのそばに設けられた足湯カウンターもまた格別。心地よい風を受けて、鳥のさえずりと水のせせらぎを聞きながら温かいお湯に足を浸す……まさに至福の瞬間です。

立体的な木々の緑が本当に美しく、水盤や湖面のゆらぎを見ているだけで心が癒やされます。これを「幸せ」と呼ばずして、何と呼べばいいのでしょう。

芦ノ湖ビューとともにくつろげる客室

今回宿泊したお部屋は、バルコニーから芦ノ湖の眺望が楽しめる「スタンダードルーム」。箱根の自然と調和するシンプルなインテリアながらも上質感があり、入った瞬間ほっと心がほどけるようなくつろぎを覚えます。

５階のお部屋だったこともあり、窓の外には芦ノ湖と周囲の山々が織りなす見事な眺望が広がっていました。この景色をひとり占めできるなんて贅沢すぎる……！

バルコニーのチェアに座って、刻一刻と変わる芦ノ湖の風景を眺めながらお茶を飲む、なんてこともできちゃいます。個人的には「はなをり」に泊まるなら、芦ノ湖ビューのお部屋を強くおすすめしたいところです。

箱根の自然を身近に感じる温泉

©︎箱根・芦ノ湖 はなをり

部屋でひと息ついたらさっそくお楽しみの温泉へ。大浴場「四季の露天風呂 棚湯」には、箱根の山々と芦ノ湖の一部を望む大浴場と、季節ごとに違った風情を見せる庭園のある大浴場、2つの大浴場があります。鳥のさえずりを聞きながら、優しい自然の気配に包まれる……「日本に生まれてよかった！」と思う瞬間です。

男女入れ替え制なので、チェックイン当日と翌日の2回大浴場に行けば、2つのお風呂を楽しむことができますよ。

季節を感じる趣向を凝らしたビュッフェ

©︎箱根・芦ノ湖 はなをり

「はなをり」の夜を彩る夕食は、旬の素材を吟味して、二十四節気（にじゅうしせっき）による季節感を表現するディナービュッフェ。ビュッフェカウンターには「はなをり」の名にふさわしい、和食の繊細さと洋食の優雅さを融合させた彩り豊かなお料理の数々が並んでいます。

驚いたのはアルコールも追加料金なしで飲み放題であること。自分で好きな量を注ぐことができるので、お酒に強くなくても「洋食にはワイン」、「和食には梅酒や日本酒」と、料理や気分に合わせて、少しずつさまざまなお酒を楽しむことができるんです。

食後は、色とりどりのスイーツにも目移りしてしまうこと請け合いです。パティシエが手作りしているというスイーツは、ひとつひとつが予想以上のおいしさ。正直なところ、温泉宿のディナービュッフェでこんなに満足できたのははじめての経験です。夕食後にもう1度温泉に入り、幸せな気持ちで眠りにつきました。

※写真は2025年5月に宿泊した時のメニューです。6月4日には、ライブキッチンのパフォーマンスがさらに進化する形でディナービュッフェがリニューアルされるとのことなので、お楽しみに。

1日の始まりは雲海の芦ノ湖とともに

翌朝6時すぎに目が覚めると、窓の外に雲海が立ち込めた芦ノ湖の風景が。「芦ノ湖ってこんなふうになるんだ！」という驚きとともに、しばしその神秘的な光景に見とれました。

景色が気になってロビーに下りてみると、水盤テラスと雲海の芦ノ湖のコラボレーションが幻想的な光景をつくり上げているではありませんか。「絵画のような風景」とはこのこと。これも「はなをり」に泊まったからこそ見られる贅沢なワンシーンです。

今この瞬間、ここにいる幸せを実感

日本屈指の人気温泉地だけあって、箱根は広大なエリアに無数の宿が点在しています。だからこそ、どこに泊まるかによって得られる「箱根体験」はまったく違ったものになってきます。芦ノ湖と周囲の山々という、箱根らしい風景を存分に味わえる「はなをり」は、そこにいるだけで箱根ならではの魅力を体感できる宿。

海賊船やボートが芦ノ湖を行き交い、空模様が変化し、水面が絶えずゆらぐ……まったく同じ瞬間がない自然の風景を楽しみながら、のんびりとお湯に浸かったり、おいしい食事に舌鼓を打ったりしていると「この瞬間ここにいられることはなんて幸せなんだろう」という気持ちが湧き上がってきました。

肩ひじ張らずに泊まれるカジュアルさがありながら、細部までこだわりに満ちている、カジュアルさと上質さの両立が「はなをり」の魅力。「またここに帰ってきたいな」と、名残惜しい気持ちとともに「はなをり」を後にしました。

PROFILE

春奈

Haruna ライター

和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター＆ライフキャリアコーチとして活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。2025年夏より南米チリに駐在帯同予定。

和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター＆ライフキャリアコーチとして活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。2025年夏より南米チリに駐在帯同予定。