【トルコの物価!2026年最新】野菜が50円で買える国で、なぜ1カ月33万円かかるのか|イズミルでの生活費内訳を全公開

Posted by: ミゾカワマイ

掲載日: Aug 24th, 2026

スーパーでトマトを1個手に取ると、50円でした。きゅうりは23円、ナスは46円。野菜だけなら、かごをいっぱいにしても1,000円に届きません。2026年のトルコ、エーゲ海沿いの港町・イズミル。この町で1カ月暮らして、2人分の生活費をすべて記録しました。トマトが50円の国で、1カ月にかかった金額は、約33万円です。

イズミルのコルドン。エーゲ海沿いに延びる遊歩道で、地元の人々が散歩や休憩に使う(2026年5月撮影)

トマトが50円でも、物価は上がっている

日本人の海外旅行先として、トルコの人気が高まっています。2025年の日本人訪問者数は16万1,103人。前年比19.6%増、コロナ禍前の2019年比では55.9%増(約1.5倍)でした。

行き先として考えたとき、気になるのはお金の話です。

イズミルの旧市場・ケメラルトゥ。地元の人たちが行き交う路地に店が並ぶ(2026年5月撮影)

コナック地区のバザール・ケメラルトゥ|2026年5月

トルコの物価は、いま上がり続けています。2026年5月の消費者物価指数は前年比で32.6%上昇、食品・非アルコール飲料にいたっては、34.9%も上昇しました。それでもスーパーの野菜は、日本の半額以下で並んでいます。

野菜が50円で買える国で、なぜ生活費が1カ月に33万円かかるのか。内訳を見ると、理由ははっきりしていました。

家賃23万円。イズミル暮らしの伏兵は住居費だった

滞在した部屋の寝室。ベランダの扉を開けると、向かいの建物が見える|2026年6月

今回の滞在で借りたのは、イズミル中心部のアルサンジャック地区にある2LDK(約12〜15畳のリビング+ベッドルーム2部屋)。

1カ月の家賃は、約23万円でした。

Airbnbで手配したため、光熱費・水道代・Wi-Fi代はすべて含まれており、追加の固定費はかかりません。

ちなみに同じアルサンジャックでも、宿泊先によって金額はかなり変わります。この地区のホテルは1泊70〜80ドル台からで、1カ月なら今回の家賃を上回ります。逆にゲストハウスの個室なら、1泊20ドル台から見つかります。

1カ月で23万円。当初は「トルコも高くなった」と思いました。ところがほかの支出も集計してみると、別の側面が見えてきました。

外食は高騰も「自炊」は安い。1日3,000円で叶う豊かな食卓

スーパーで買った果物。桃は1個約46円|2026年5月

家賃に次いで支出の大きな割合を占めるのが、食費です。23万円に驚かされた一方で、食費は拍子抜けするほど安価に収まりました。

カギとなったのは「自炊」です。キッチンがあるかどうかで、食費は大きく変わります。イズミル滞在の前にいたイスタンブールでは、部屋のキッチンが使えず外食が続いた結果、1日あたりの食費はイズミルより1,300円ほど高くなりました。

地元のスーパーに行けば、冒頭のトマトが1個約50円、ナス1本が約46円。新鮮な野菜が日本の半額以下で手に入ります。スパゲッティ500gが約63円、大容量1Lのヨーグルトが約340円と、日常の基本食材も圧倒的な安さです。

  • スーパーの目安価格(2026年5月)
  • トマト(大玉1個)・・・約50円
  • ナス(1本・約300g)・・・約46円
  • きゅうり(1本・約130g)・・・約23円
  • 桃(1個・約130g)・・・約46円
  • ズッキーニ(1本・約145g)・・・約56円
  • ヨーグルト(1L)・・・約340円
  • 白チーズ(1kg)・・・約800円
  • スパゲッティ(プライベートブランド・500g)・・・約63円
  • パスタソース(Barilla等の輸入ブランド)・・・約570円
  • オリーブオイル(1L)・・・約1,000円

自炊ライフが充実したおかげで、2人分の自炊費は1カ月でおよそ48,000円でした。

一方で、外食はインフレの影響を受けています。いまのトルコでは、ファストフードですら高級ランチになりかねません。

2人で食事をすると、ローカルな食堂でも2,000円台。リーズナブルと評される店でも、5,000円を超えることは普通です。3日に1回ほどは外食を楽しみ(そこらじゅうにある多様なケバブ、エーゲ海名物のパン・ボヨズなど)、自炊と外食を合わせた1カ月の食費の総額は、約91,500円。

2人で1日あたり、約3,000円の計算です。「外食は高騰気味だが、自炊を組み合わせれば食費はかなり抑えられる」のが、現在のトルコの実情です。

日帰り旅も気軽!地方都市への交通費・観光費は手頃

ベルガマのアクロポリス。ケーブルカーで丘の上へ|2026年6月

イズミルからは、日帰りで行ける街がいくつかあります。今回訪れたのは、内陸の街マニサと、世界遺産のあるベルガマでした。

マニサへは、郊外鉄道とドルムシュ(乗合バス)を乗り継いで往復1,400円ほど。博物館の入場料を合わせても、約2,100円というお手軽さでした。

ベルガマのペルガモン遺跡へは、イズミルからの交通費+遺跡へのケーブルカー+遺跡入場料で約7,000円。観光地価格なので決して安くはありませんが、遺跡のスケールを考えれば十分に納得できる金額でした。日本で東京から郊外へ日帰り旅をする感覚と比べても、移動にかかるコストはかなりお手頃です。

1カ月33万円の内訳と、そこから見えたトルコのリアル

最後に、今回イズミルでかかった1カ月の生活費(2人分)をまとめます。

  • 1カ月の生活費内訳(2人分・2026年5月)
  • 住居費(光熱費・Wi-Fi込み)・・・約230,000円(約69%)
  • 食費(自炊+外食)・・・約91,500円(約28%)
  • 郊外日帰り旅行(2回)・・・約9,100円(約3%)
  • 市内交通費・・・約950円(約0.3%)
  • 合計・・・約331,500円

ご覧の通り、住居費が全体の約7割を占める結果となりました。

しかも住居費は、人数で割れません。2人で来ても1人で来ても、部屋をひとつ借りる限り、かかる額はそれほど変わらないからです。1人で来るなら、この割合はさらに大きくなります。

一方で、食べるものと動くことに関しては、物価が上がり続けている国でも、いまだ日本より安く済みます。

2LDKの部屋で自炊をしながら、日帰りで世界遺産まで行ける1カ月が、33万円。トマトを1個ずつ選び、週末には丘の上の遺跡から街を見下ろす暮らしです。

物価が上がったと言われるトルコですが、暮らすように滞在するなら、まだ充分に現実的な金額です。数日の観光ではなく1カ月の滞在という選び方も、候補に入れてみてはいかがでしょうか。


※現地通貨から日本円への換算は、2026年5月時点のレートによります。
※宿泊料金は2026年8月時点の掲載価格です。時期やレートにより変動しますので、最新情報をご確認ください。
©Mai Mizokawa

PROFILE

ミゾカワマイ

Mai Mizokawa ライター

各地を移動しながら、その土地の暮らしや文化を覗き見しています。3年間のバンライフを経て、現在は8歳の息子と片道切符の旅の途中。人ごみをなるべく避け、裏路地を歩いたり、市場で値切ったり、レジのおばちゃんにあれこれ世話を焼かれたりしています。名所より、その街のなんでもない一日が気になります。

各地を移動しながら、その土地の暮らしや文化を覗き見しています。3年間のバンライフを経て、現在は8歳の息子と片道切符の旅の途中。人ごみをなるべく避け、裏路地を歩いたり、市場で値切ったり、レジのおばちゃんにあれこれ世話を焼かれたりしています。名所より、その街のなんでもない一日が気になります。

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