自分で「怪しい」って名乗るってどうなの?
東京から下田方面などの伊豆半島の先端エリアに行くために、国道135号線沿いを車で走っていると、必ず目に飛び込んでくるのが「怪しい少年少女博物館」という看板。
自分で「怪しい」って名乗るって・・・!
いつも通過するたびに気になりすぎて悶々としていたのですが、勇気を出して入ってみることにしました。
ドキドキしながら入ってみると、入り口近くの物販コーナーには、怪しい本がズラリ。謹厳な保護者が目をひそめるような本ばかりですが、多感な少年少女はここだけで大いに興奮することでしょう。
中は、昭和レトロな品がギッシリ。
雑誌やお菓子のおまけや、昔のマネキンが所狭しと展示されています。よくもまあ、こんなにコレクションしたものだと、感嘆してしまうほどの膨大な品の数々。昭和育ちの大人たちが見れば、きっと「懐かしい!」と喜ぶことでしょう。
で、どうやらこのマネキンをよ~く見ると、明治以降の服飾史の展示でした。周囲に雑貨が詰め込まれ過ぎて、本当によく見ないとそうとはわからない!
服飾史と言っても、手厚いのは戦後で、戦前の衣装は非常にざっくりしています。鹿鳴館スタイルが展示されていると思ったら、すぐにもんぺ姿ですからね。あっという間です。まるで走馬灯です。
怨念がこもっていそうな展示の数々
ホラー系展示も充実しています。
わら人形がギッシリ! 打ち付けられた呪いの言葉を読んでいると、心なしかこちらの体調まで悪くなってきた気がします。恐るべし、怨念のパワー!
恋みくじの販売機の後ろにあるお社には、なぜかアヒルのヒナのぬいぐるみがぎゅうぎゅうに突っ込まれていました。
かわいいのに、なぜか怖い!「無造作」と「ギッシリ」は、なぜこうも恐怖心を掻き立てるのでしょうか。
とにかく、雑多なコレクションと投げやりな展示方法に、くらくらしました。この展示方法が文字通り、絶妙な怪しさを醸し出しているのでしょう。
この博物館は、「少年少女」とありますが、ティーンエイジャーになってから、友達同士で訪れたほうがいいですね。間違ってもお父さんお母さんとは一緒には行かないように!
もちろん、少年少女の心を失っていない大人の皆さんも、きっと大いに楽しめると思いますよ!
[怪しい少年少女博物館]
[All Photo by Akiko Imai]