子連れ旅行やお出かけ、家族や子どもにまつわる世界の話題を特集する夏休み特別企画【TABIZINE with Kids】。
国が変われば子育てや家族のあり方も変わるもの。フランスで子育てをする筆者が感じた、子育て、家族のあり方に関する文化ギャップをみていきたいと思います。フランスと日本の子育て、家族の違いというのは、どういったことでしょうか。
子どもが幼くてもやりたいことを我慢しないフランス人
フランス人は子どもがいても、根本的なライフスタイルは独身のときから変わらないという話を聞きます。例えば、女性はキャリアを諦めない、ママはひとりだけの時間を持つ、ベビーシッターに子どもを預けて夫婦二人でデートや旅行をする、赤ちゃんと一緒でも海外旅行に出かけるなど、子どもが幼くてもやりたいことを我慢しません。フランスでは親が子どもに合わせるのではなく、子どもが親のライフスタイルに合わせるものだと考えられているようです。
パパ、ママとは呼び合わない
日本では子どもが生まれた途端、夫婦の呼び方が、パパ、ママに変わり、関係性も変わってしまったという夫婦もいるのではないでしょうか。フランスでは、子どもを持つ夫婦がパパ、ママと呼び合うことはなく、子どもの親になりますが、二人の関係性はカップルであり続けることが大切だと言われています。二人の関係がカップルではなくなった途端、離婚になる夫婦がフランスでは多いのです。
赤ちゃんの時から添い寝NG、寝室は別
日本では幼い子どもを寝かしつける時に、添い寝をするという人は多いのではないでしょうか。フランスでは、基本的に添い寝はしません。ひとりで寝るトレーニングをさせるのです。そして、早ければ生後2か月ぐらいから寝室を別にします。
そんな幼い赤ちゃんをひとりで寝かせるなんて可哀想じゃないのと思ってしまいますが、フランスでは、自立のための第一歩として捉えられるのです。また添い寝をしない、寝室を別にすることによって、子どももひとりで寝る習慣がつき、夜泣きが少なくなると一般的に言われています。
赤ちゃんの時からレストランに連れていく
フランスで驚くのは、庶民的なレストランで赤ちゃん連れの家族を意外に多く見かけるということ。ベビーカーをたたまずレストラン内に置いて赤ちゃんを寝かしていても、それで苦情がくるということはありません。
またフランス人の子どもはレストランで大人しく席についている姿をよく見かけます。小さい頃からレストランに連れていくことによって、テーブルマナーを学ばせるという躾がおこなわれるのです。
家族旅行は長期で出かける
短ければ1泊2日、長くて3泊4日というのが、日本の家族旅行のあり方だと思います。
フランスは短くても3日間、長ければ3週間ぐらい長期で家族旅行に出かけます。日本のように旅館に泊まるのではなく、家族連れの場合、アパートや家を借りて、暮らすように長期で旅をするというのが、フランスの家族旅行のあり方です。
いかがでしょうか。日本とは違うフランスの家族、子育て事情。異国のことを知ることは、改めて日本の習慣や常識を考える機会になりますね。
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Nanako Kitagawa ライター
2007年よりフランス在住。パリ第八大学大学院を卒業。専攻は文化コミュニケーション。趣味は映画、読書、写真、雑貨、料理、街歩き、カフェ巡り。初めて訪れたその日からすっかりパリの街に魅了され、今日も旅をするようにパリの街を歩き回る。
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