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【インタビュー】世界一周70日間タダの旅とは?/人気ブロガー・はあちゅう

Posted by: 米田ロコ
掲載日: Sep 17th, 2013. 更新日: Jul 27th, 2015
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大学在学中に世界一周の旅という夢を実現した、現・キレナビ編集長の「伊藤春香氏(通称:はあちゅう)」。彼女の世界一周がちょっと変わっていたのは、70日間におよぶ世界一周をタダで敢行したということ。どうやってタダで70日間の旅を実現したのか?彼女が世界一周から得たものは? 人気ブロガーのはあちゅう氏にクローズアップ!


世界一周70日間、14ヶ国は14過酷

「高校生のころ、世界一周の旅行航空券があるって知って、それを使って大学では世界一周をしようと思っていました」

在学中から人気ブロガーだった彼女は、自分が広告塔として企業のPRやミッションを遂行するかわりに、旅の物資に関するスポンサードを受けるという、旅と広告を絡ませる企画を思いついた。そして、人の輪が人をつなぎ、2008年5月から出国直前の10月までに25社がはあちゅう氏の企画に賛同し、2008年11月に世界一周へと飛び立った。

チリ、ボリビア、ペルー、スペイン、モロッコ、エジプト、ケニア、ヨルダン、イスラエル、インド、ネパール、タイ、カンボジア、ベトナム。世界一周・14ヶ国を渡り歩いたはあちゅう氏。チリ領のイースター島にあるモアイ像では協賛企業のコック帽をかぶった記念写真を撮りブログにアップした。こんな具合で、どこへ行っても旅のようすと絡めてスポンサー企業の商品やサービスをブログでPRしたり、宿泊ホテルの感想をレポートするなど、ほぼミッションの毎日を過ごした。

旅人インタビュー/はあちゅう「震えないウユニ塩湖と震えた首都ラパス・・・」
イースター島のモアイ像と記念写真。クライアントのコック帽とキャラクターをPR

旅人インタビュー/はあちゅう「震えないウユニ塩湖と震えた首都ラパス・・・」
南米ペルー・ワイナピチュの頂上で旅人と。おなじみのぬいぐるみを握りしめて撮影

「30キロのバックパックを背負って、24時間もバスに揺られて、わたしは何のためにここに来たんだろう?って途中で思いました。苦行のようでした(笑)」

肉体的にも精神的にも過酷な旅は、目的さえもあやふやにしてしまったのかもしれない。

震えないウユニ塩湖と震えた首都ラパス、生きている実感を味わいたいならインドへ

世界一周の旅で、はあちゅう氏が一番震えるほどに感動した場所を尋ねた。

「震えるくらいの景色が見えると思って行ったら、あんまり震えないっていうところはありました(笑)。世界一周するひとは「ウユニ塩湖」に行きたいって人が多いと思うんですよ。私は乾期の時にいって、鏡張りではなくて一面真っ白の状態を見てきたんですけど、写真ではとても幻想的で美しいんですが・・・確かに幻想的ではある、しかし、暑い。そして、塩をよく見たら汚れているし、それにしても遠かったぁ〜、と肉体的疲労もあってか純粋に楽しめなかったという記憶があります(笑)」

「逆に同じボリビアでも、首都ラパスは好きですね。ラパスは、街全体がすり鉢状になっていて、富裕層がすり鉢の下のほうに暮らしていて、貧しくなるにつれて、すり鉢の上のほうで暮らしています。なにも予備知識がなく行ったので、初めて見たすり鉢状の街に、へぇ〜っていう驚きがあり、感動しました」

「あとはインドもおすすめです。みんなインド人はすごく騙してくるから気をつけろってみんな言うけど、実際いってみると、ずるい人も多いけど、その分親切な人もすごく多い。だからインドにいると、すごくいいことも嫌なことも同じくらい経験するので、感情の振れ幅が大きくなります。生きているって実感がします(笑)それは日本では体感できないことだと思うので、おすすめですね」

旅人インタビュー/はあちゅう「震えないウユニ塩湖と震えた首都ラパス・・・」
乾期のウユニ塩湖(ボリビア)での一枚


すり鉢状に街が広がる、ボリビアの首都ラパス

旅人インタビュー/はあちゅう「震えないウユニ塩湖と震えた首都ラパス・・・」
混沌としたインド。首都ニューデリーの市場を旅するはあちゅう氏

移動時間120分で文化は180度違う!世界一周でしか味わえないこと

世界一周を経験した人は、また国々を巡る旅の虜になることが多いが、はあちゅう氏もそのひとり。そこには世界一周でしか味わえない面白さがあるようだ。

「世界一周のほうが面白い部分があって、外国から外国への移動なので、日本と海外の対比ではなくて、例えばスペインとモロッコとかの違いなんですよ。スペインとモロッコって2時間しか離れていないのに、使っている言葉も街並も全然違うんですよね。なんか、幕が開いたみたいに全部ガラっと変わるみたいなのが新鮮でした!でも日本から観光として一回一回海外へいく場合っていうのは、文化が日本との比較に限られてしまうので、それは世界一周のほうが楽しいですね」

旅は自分を変えてくれない

では、この過酷な世界一周によってはあちゅう氏が得たものや、価値観や内面の変化は何だったのか。

「旅にいったからといって、そう簡単に自分は変わらないんだなと思いました(笑)旅にいったら何かが自分を変えてくれるんじゃないかという期待をもっていて、もっと自分が強くなれたり、いま日本で気づけないことを気づけたりするんじゃないかと思っていたんですけど、実はそれはなくて、外部環境の変化によって、自動的に自分が変わるってことはないんだなと」

「誰かが私を変えてくれる、何かが私を変えてくれるのではない。そうやって生きてちゃダメなんだなって思いました」

過酷な旅で、自分自身と対峙するような場面が多かったからこそ気づいたことだったのかもしれない。

「旅では、日本で感じた自分の欠点が、濃縮されて自分に返ってきた」
という彼女の言葉が印象的だった。

次の旅は国内、10月の出雲大社へ

最近は仕事が多忙を極めるはあちゅう氏。やはり海外へ行く機会が中々ない様子だ。そういったことあって、毎週末といっていいほど国内で小さな旅を積み重ねているという。

「私がいま行かなくちゃならないのは出雲大社なのですけど(笑)、行かなきゃいけないっていうのは、行きたいなっていう気持ちと自分の目の中に飛び込んでくる情報、周りの人が出雲大社にいったという話しをしていたら、私、これはもう行かなきゃなって思うのです(笑)その土地に呼ばれているっていうか(笑)だから出雲大社は10月の神在月に行く予定です」

「旅は日常に気づきを与えたり、際立たせたり、キラキラ輝かせるためにあると思っています。旅は人生に必要なものですね」

———
■はあちゅう/本名:伊藤春香(いとうはるか)
1986年生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。在学中にブログを使って、「クリスマスまでに彼氏をつくる」「世界一周をタダでする」などのプロジェクトを行い、女子大生カリスマブロガーと呼ばれる傍ら、レストラン、手帳、イベントをプロデュースするなど、「はあちゅう」名で幅広く活動。2009 年電通入社後、中部支社勤務を経て、クリエーティブ局コピーライターに。2011年12月に転職し、トレンダーズでドクターエステ&コスメ専門サイト「キレナビ」の編集長に。現在は会社員として働く傍ら、個人としてウェブサービスの運営や講演・執筆活動を続けている。催眠術師資格も保有。

著書『わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか?』(ポプラ社)
オフィシャルブログ:http://ameblo.jp/haruka-ito/
キレナビ :http://kirei-c.com/

[Interview photo by TABIZINE]

米田ロコ

LOCO Yoneda ライター・編集者。
自由と自然を愛し、Vanlifeにて日本を旅する。

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