紺碧の海に映える白い町並みが美しい「Cadaques(カダケス)」。スペイン北東部、カタルーニャ州の風光明媚な港町です。昔は小さな漁村だったそうですが、今や繁忙期ともなるとヨーロッパ中の人々が訪れる人気の観光スポット。ダイビングやウィンドサーフィンなどのマリンスポーツが充実している一方で、チェックしておきたいのが秀逸なスペインアートです。
カダケスまでの行き方と、ダリ美術館が点在する「ダリ・トライアングル」の魅力をお伝えします。
バルセロナからカダケスへ
バルセロナからカダケスまでは長距離バスで2時間半、料金は片道26.50ユーロ。(約3700円)バルセロナの空港ターミナルから運行しているため、非常に便利です。日本からはバルセロナ経由でカダケスを含むツアーパッケージなどもある模様。
「ダリ・トライアングル」でスペインアートに触れる
どこまでも続く美しい海と自然の風景は、「Collioure(コリウール)」同様、多くの芸術家たちを魅了してきました。パブロ・ピカソを始め、20世紀のスペインを代表するサルバドール・ダリやジョアン・ミロらもこの地に魅せられた芸術家たちです。
とりわけこの地で生まれたダリはカダケスに対する思い入れが人一倍強かったようで、当地に関連した作品を数多く残しました。カダケスのあるカタルーニャ州ジローナ県には3つのダリ美術館があり、「ダリ・トライアングル」と呼ばれています。
そのひとつが「Casa Museo Salvador Dali(ダリの家美術館)」。町の中心部から約2kmほど離れたクレウス岬にあるダリの一軒家で、館内には当時のままのアトリエや書斎が残されています。美術館はガイド案内付きで行われるため事前予約が必要。
ダリの家美術館外観 ©nito / Shutterstock.com
アメリカを代表する映画女優メエ・ウエストの唇を模したソファ(ダリの家美術館) ©nito / Shutterstock.com
また、カダケスから少し距離はありますが、せっかくならダリの出身地「Figueres(フィゲラス)」にある「Theatre Museo Dali(ダリ劇場美術館)」へも足を伸ばしてみたいところ。初期から晩年までの絵画やオブジェなど1万点以上の作品が並びます。フィゲラスへは、バルセロナから長距離バスおよび電車でアクセスが可能です。
ダリ劇場美術館。大きな卵の装飾が目印 ©Anastasia Petrova / Shutterstock.com
ダリがデザインしたジュエリーにオブジェ、宝石のデザイン画などが展示されている「Dali Joies(ジュエリー博物館)」も併設されており、ダリの作品を思う存分堪能できます。
劇場美術館に所蔵されているダリの作品 ©Anky / Shutterstock.com
アメリカの女優メエ・ウエストを描いた作品を実際の部屋に仕立てた作品 ©Kiev.Victor / Shutterstock.com
また、フィラゲスにはダリがガラ夫人のために設計した中世のお城で現在は美術館になっている「Casa Museo Castle Gala Dali(プボール・ダリ美術館)」もあります。ダリが夫人に贈った絵画や版画をはじめ、ダリの手紙やガラ夫人のドレスコレクションなどが展示されています。
知的好奇心が満たされたところで、お食事や買い物をしにカダケス市内へ。次回は、風景画のようなカダケス旧市街の様子をお伝えします。
住所:Calle Port Lligat s/n 17488 Cadaqués, Girona (Cataluña), Spain
電話:+34-972-251-015
開館:10:30 – 18:00 (1/1-6/14、9/16 -12/31)、 09:30 – 21:00 (6/15-9/15)、
料金:11€(一般)
住所 Plaza Gala-Salvador Dalí, 5, 17600 Figueres, Gerona, Spain
電話 +34-972-677-500
開館:10:30 – 18:00(10月-6月)、9:00 -20:00(7月-9月)、
料金:10€(ジュエリー博物館入場料含む)/ 5€(ジュエリー博物館のみ)
住所: Plaza Gala Dalí s/n 17120 Púbol, Pera, La, Girona (Cataluña), Spain
電話: +34-972-488-655
開館:10:00 – 18:00(3/15-6/14、9/16-11/1)、10:00 – 20:00(6/15-9/15)、10:00 – 17:00(11/2-12/31)
料金:8€(一般)
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