まるで絵本の世界に迷い込んだかのような風景が広がる「コッツウォルズ」に、世界七不思議のひとつにも数えられる神秘的な巨石群「ストーンヘンジ」、経済と文化の中心であり歴史を感じさせる町並みが美しい「ロンドン」など、さまざまな表情をもつ英国のイングランド。
ひとくちに「イングランド」と言っても、その魅力は多彩。だからこそ、毎年多くの観光客が訪れるのかもしれませんね。さて、当地を代表する食べ物といえば、魚のフライにポテトを添えた「フィッシュ・アンド・チップス」や、紅茶とスコーンがセットになったお茶の定番「クリーム・ティー」(紅茶に生クリームが入っているわけではありませんよ!)。
今の時期に訪れたなら、 イチゴに生クリームをたっぷりかけた「ストロベリー・アンド・クリーム」 はもちろん、ピンク色のカクテル「Pimm’s(ピムス)」は外せません。柑橘系のピムスリキュールにレモンサイダー、イチゴ、オレンジ、キュウリ、ミントを加えて作るイギリスの夏に欠かせないドリンクで、食前酒はピムス、バーベキューにもピムス、と夏場はもっぱら爽やかなピムスを飲むことが多いのです。
毎年初夏に行われる全英テニス世界選手権「ウィンブルドン」では、8万杯を売り上げるほどの人気なのだとか! また、 夏場には専用バーが複数設置されるほど。あまり耳慣れないカクテルかもしれませんが、国内にも出回っているようです。
さてジンをベースにリキュールと柑橘系のフルーツエキスを加えたものだということは分かっているものの、1840年の誕生以来、この秘伝レシピを知っているのはたった6人なのだとか。このため、ピムスリキュールをいちから作ることはなかなか難しいのですが、一般的なカクテルの作り方は次の通り。
ピムスナンバーワン…50ml
レモン風味のサイダー…150ml
キュウリ、オレンジ、イチゴ、ミント…適量
氷…たっぷり
カクテルグラスに氷をたっぷり入れて、ピムスナンバーワン、レモン風味のサイダー、キュウリとオレンジの輪切り、ヘタを取ってカットしたイチゴ、ミントを加えて軽く混ぜれば完成。
ピムスのリキュールにはさまざまな種類があって、ジンをベースにした「ピムスナンバーワン」が一般的。ジンの代わりにスコッチウィスキーがベースのナンバー2、ブランデーベースのナンバー3など番号ごとにベースのお酒が異なるのが面白いところ。
初夏のイギリスに思いを馳せながら、 爽やかなサマーカクテルを楽しみたいですね。
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