NYといえば、一般的に思い浮かべるのはマンハッタンですよね。でもマンハッタンだけが、NYじゃないんです。ブルックリンのウィリアムズバーグやベッドフォードも今や原宿化して、観光客だらけ。新鮮さが失われ、面白みがなくなってきました。
じゃあ、どこへ行けばいいのよ?と思うあなたにお教えしましょう。今、熱いのが、クイーンズのジャクソン・ハイツ。ラテンのノリがアツい南米系、ゴージャスなサリーに、踊るマハラジャのインド系、ヒマラヤ系、韓国系。各国が隣り合い、混じることなく、存在しています。今や、観光バスも止まるほど。むやみにアツい、エスニックタウンのマジカルツアーに出てみましょう。
インド・ワールドにひたってみよう
Jackson Heights Roosevelt Av駅(E、F、M、R、7Line)に降りると、高架線下に目抜き通りが続いており、ディープな雰囲気に圧倒されるでしょう。まず、試して欲しいのが、インド式フェイシャル。
Threading Salon(スレッディング・サロン)という「木綿の糸を使って、眉を整える、顔のむだ毛を処理してくれる」お店。手入れの難しいEyebrows(両眉毛)をたった5ドル(チップ別。1ドル程度推奨)で、整えてくれます。ちょっとチクッとしますが、5分もかからずに終わるので、まず眉を整えて出掛けましょうか。ただし、肌が敏感な人、アレルギーのある人はやめた方がいいでしょう。ツラの皮の厚い筆者には、まったく問題ありませんでした。
インド人街を歩くと、カルチャーの違いを実感しますね。サリー、ごってりゴールドなアクセサリーなどの店も並び、冷やかして見て歩くのも楽しいです。もちろん、気に入ったら、お土産にどうぞ。町中には、例の「踊るマハラジャ」的音楽が流れています。
ターバンを巻いた男性、サリーをまとった御婦人が町を行き交います。本当にここはNY?と思うでしょう。
もちろん、食も充実。カレー食べ放題のレストラン。
こんがり焼けたタンドリー・チキンが、「お店へどうぞ〜」と誘います。
カレーがずらり。ドーサ(インドのクレープ)はその都度焼いてくれるので、アツアツを頬張りましょう。デザートのライスプディングもおススメ。
インドのスイーツ・ショップが並んでいます。暑い国の人は、甘いお菓子が好きですね。
これは、雛祭りの菱餅風な。。NYで雛祭りを祝いたい時は、ジャクソン・ハイツで調達出来ますね(笑)。
どれもかなり甘そうですが、1個ずつ買ってみても良いかもしれません。お値段は安いですから、大ヤケドにはなりません。
買い食いが止まらない!
2006年ベンダー(屋台)大賞に輝いた、 “Sammy’s Halal Food”。
チキン・オーバーライス 4.99ドル(2014年9月現在)。
真っ赤なスパイシーソースと、マヨネーズのようなホワイトソースをたっぷりかけてもらいます。
ライスの上にたっぷりとチキンがのっていて、お腹いっぱいになるB級グルメです。
ヒマラヤのベンダー。
ヒマラヤの餃子MOMOは、8個で5ドル程度。
手軽に食べられるスナックとして人気。
ラテンのリズムにのって、南米ワールドへ
ジャクソン・ハイツで最も威勢が良いのが、南米系。スペイン語が飛び交うこのエリアで、もはや英語は必要ありません(ホント)。人気ドラマ「アグリー・ベティ」は、コロンビア出身ジャクソン・ハイツ住民の設定でしたね。撮影に使われた家は、実際に存在しますよ。
高架線下のRoosevelt Aveを東に向かうと、南米エリアになります。高架線下に並ぶ、南米系のベンダーが気を惹きます。まずは手頃なスナック、タコスを。チョリソ・ソーセージを具に選んで、2.5ドルから3ドル(2014年9月現在)。オーダーしてから作ってくれるので、アツアツ。ライムを絞り、唐辛子を足すと、すっかりラテンの気分。安くて美味いスナックに、サルサのステップで踊りたくなるでしょう。
南米系の人たちは、フレッシュなフルーツや野菜のジュースが大好き。
エンパナーダ(Empanada)は、南米系(コロンビア、エクアドル、メキシコ、ベネズエラなど)の手軽なおやつ。具は色々ですが、ビーフやチキンと茹でたジャガイモがコンビネーションになっているものが多いですよ。値段は、1ドル程度。小腹を満たすのに最適。ホットソースをつけて召し上がれ。
コロンビア・ベーカリーが目につきます。コロンビアの人は甘いものが大好き。大きなコッテリと甘そうなケーキが並んでいます。フランは、プリンのこと。「Leche(レチェ)」と名前がつくのは、コンデンスミルクなど乳製品を使ったもので、口に合いますよ。コロンビアン・コーヒーと共にどうぞ。
コロンビアのデザートで、試して欲しいのがコロンビア版ゴージャスかき氷「Cholado(チョラド)」!氷にマンゴー、メロン、バナナ、イチゴ、パイナップルなどのフルーツたっぷり、フルーツソースにコンデンスミルクをかけ回した夢のように美味しいスイーツ。
詳しくはこちらの記事をご覧下さい。価格は5-6ドル。(2014年9月現在)
住所:4030 82nd St, Elmhurst, NY 11373
南米系の焼きとうもろこし、焼き鳥風チキンも、お腹に余裕があれば、どうぞ。オヤツ用に買って帰っても良いかもしれません。82st Jackson Hts(7 Line)の駅に着きました。ここからマンハッタン(Grand Central Station, Times Square)へ帰れますよ。
町歩きの地図を参考まで。
Roosevelt Ave沿いは、南米各国レストランや、昼間からやっているバー、激安洋服屋が並び、見ていて飽きません。バーの客引きをしている、背が高いメイクの濃い美女は、元々は男性だった方たちです。NYCで一番異国情緒の強いこの町、ぜひ足を伸ばしてみて下さい。ミッドタウンから地下鉄乗車20分程。昼間訪れる分には問題ありませんが、夜遅くなると治安が良いとはいえないので、夕方には切り上げて下さいね。
[All Photo by Hideyuki Tatebayashi]
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