【神秘のアート】鍾乳洞の女王と讃えられる「ポストイナ鍾乳洞」

Posted by: 小坂井 真美

掲載日: Feb 4th, 2015

【神秘のアート】大自然が数百万年かけて造りだした「ポストイナ鍾乳洞」

ヨーロッパ最大の規模を誇るポストイナ鍾乳洞。

スロベニアにある全長約20kmのこの鍾乳洞は、1つの鍾乳洞の中でたくさんの種類豊富な鍾乳石が見られることから「鍾乳洞の女王」と称えられています。

トロッコ列車に乗って冒険気分

洞窟内を走るトロッコ列車があるユニークなポストイナ鍾乳洞。

冒険気分で入り口から洞窟内へ、列車に乗って颯爽と進みましょう。その先は、別の惑星にに迷い込んだような不思議な世界。幻想的な空間が暗闇の中に浮かび上がります。

大自然が造りだした壮大なアート

ぴしゃり、ぴしゃり・・・と水滴が床に落ちる音が響き渡る幻想的な洞窟内。こうして1滴1滴、300万年以上という途方もない時間をかけて造り上げられたのです。

水に含まれるミネラルの成分や量により真っ白に輝くものから、煉瓦色や銀杏色に染まるものまで、様々な色が生み出されます。様々な形をした鍾乳石は見方によっては動物に見えたり、モノに見えたり・・・まさに、大自然が作り出したアート。

細い管上の鍾乳石は「スパゲッティ」、向こう側が透けて見えるものは「カーテン」など、様々な名前がつけられており、幻想的な美しさに感動するばかりではなくワクワク想像力を掻き立てられます。

洞窟内のシンボルとも言えるのが、「ブリリアント鍾乳石」と呼ばれる高さ5mもの巨大な石筍。白くキラキラと輝くその美しい姿から「ポストイナのダイヤモンド」とも称えられています。

ドラゴンが棲む洞窟

昔、人々はこの洞窟には獰猛なドラゴンが棲むと信じていたのだとか。ここには人の肌のような色をしたことから「人類魚」と呼ばれる、大変珍しいホライモリが生息しているのですが、人々はこのイモリのことを「ドラゴンの赤ちゃん」と信じていました。

暗闇と静けさが広がる神秘的な鍾乳洞。現在のように洞窟内が光に包まれることがなかった時代、ここに足を踏み入れた人々は恐怖心と共に想像力をさぞかし掻き立てられたことでしょう。

地球という大自然の壮大なパワーと神秘が渦巻くポストイナ鍾乳洞。

光が暗闇を照らすようになった今、ドラゴンは岩陰にひっそりと息を潜めるようになりましたが、訪れる者の好奇心と想像力を刺激し続けてくれます。

[Photo by Shutterstock.com]

PROFILE

小坂井 真美

小坂井 真美 ライター

クロアチアの首都ザグレブ在住。現地での色々な仕事の傍ら、フリーライターとしてクロアチアを中心とした南東欧諸国について執筆。趣味は街歩き、食べ歩き、寺歩き、そぞろ歩き。仲間、明るい太陽とおいしいごはんがあれば幸せ。人生は旅。たくさんのモノ・人・土地と出逢いをエネルギーに、日々心の赴くままに邁進中。

クロアチアの首都ザグレブ在住。現地での色々な仕事の傍ら、フリーライターとしてクロアチアを中心とした南東欧諸国について執筆。趣味は街歩き、食べ歩き、寺歩き、そぞろ歩き。仲間、明るい太陽とおいしいごはんがあれば幸せ。人生は旅。たくさんのモノ・人・土地と出逢いをエネルギーに、日々心の赴くままに邁進中。

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