パンが焼けるときの芳ばしい香り。ベーカリーに漂う、あの幸せな香りが自宅のキッチンでも再現できたら、毎日がもっと楽しくなりそうです。
「生地を捏ねて、発酵させて」を繰り返し行うパン作りは、確かに大変だし時間もかかる作業です。とりあえずパン作りの常識を捨てちゃいましょう。ここではラクして美味しいパンの作り方をお伝えします!
自家製パン作りのポイント
パン作りのポイントはしっかり捏ねることです。そこで、マニキュアを塗った指先も傷めることなくパンを捏ねる必殺道具「しゃもじ」を使って、自家製パンにチャレンジしてみましょう。ゴムベラは折れる可能性があり、木べらは生地の当たり具合が好ましくありません。ゆるいカーブの「しゃもじ」が、一番しっくりくるようです。
続いて、しっかり発酵させることも大切。パンを発酵させる時間を家事や掃除、自宅での作業にあてれば、あっという間に仕上がりますよ。
「しゃもじ de 本格パン」のレシピ
強力粉…300g
オートミール…30g
ドライイースト…2.5〜3g
塩…ふたつまみ(塩の味によって調節)
ぬるま湯…300cc
バター…3g【作り方】
1. 大きめのボウルに強力粉とオートミールを入れ、ドライイーストと塩の間隔をあけて入れたら、イーストをめがけてぬるま湯をざばーっと注ぎます。
2. しゃもじで100回、約2分間混ぜる。混ぜているうちに、生地がまとまってきます。
3. 190〜200℃に設定したオーブンを5分間ほど温めて、スイッチを切ります。オーブンの中、またはオーブンの上にボウルをのせて、ぬれぶきんをかぶせて1時間放置(この間に、生地が2倍の大きさに膨らみます=発酵)。
4. バターを塗ってオーブンシートを敷いた型に生地をゴムベラで移し入れて、表面を軽く整える。190〜200℃に設定したオーブンを5分間ほど温めて、スイッチを切ります。オーブンの中、またはオーブンの上に型をうつして、ぬれぶきんをかぶせて30〜40分間放置(生地が型のふちまで膨らめばOK)。
5. 型を取り出したら、オーブンを190〜200℃に予熱します。予熱が完了したら型をオーブンに入れて、25分程度焼く。焼き上がったら型から外して、ケーキクーラーまたは網の上で冷まします。
パンがよく膨らむ(発酵する)のは30〜40度です。キッチンが寒いと膨らみにくくなってしまうので、レシピのなかに出てくる「190〜200℃に設定したオーブンを5分間ほど温める」というのは大切。キッチンが暑くなる夏場は、部屋の中でもパンが発酵しやすい環境が整っているため、オーブン温め作業は省いてOKです。
この原稿を書き始める前に発酵させておいたパン生地が、今ちょうど焼き上がりました。パンの香りが漂うお部屋での作業は、仕事であっても幸せな気分になるものです。
さぁ、みなさんもゆる〜いパン作りを始めてみませんか? 上記の工程を守れば、失敗も少ないはずですよ。
[All Photo by sweetsholic]