6月も半ばを過ぎると、「あぁバカンスまだかしら!」と嘆く人が続出するフランス。約1か月の長期休暇を取る人も珍しくないフランスでは、子ども以上に大人が夏休みを心待ちにしている様子です。
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すでに4・5月から「今年のバカンスは、どこで過ごすの?」なんていう話題が上るぐらい、長期休暇はフランス人にとって待ち遠しいことのひとつです。
フランス国内の滞在先としては、地中海沿いの南部のリゾート地が人気。「滞在型アパート」を利用して、その土地に暮らすように休暇を楽しむ人が多いようです。
パリの風物詩、夏季限定の「パリ・プラージュ」
諸事情により、バカンスへ繰り出せない人がいるのも事実です。そこで「夏を都市で過ごす市民のために」と、パリ前市長の計らいにより2002年よりスタートしたのが、「パリ・プラージュ(Paris Plage)」という都市バカンス計画です。
毎年7〜8月にかけて、セーヌ川沿いに人工ビーチや娯楽施設が出現。ヤシの木はもちろん、デッキチェアにパラソルを設置するなど、パリに居ながら本格リゾート気分が味わえちゃうんです!
期間中は一部の道路が歩行者天国となるので、普段は散歩できない場所を歩けるという特典も。市民だけでなく、観光客にも人気のある夏の風物詩です。もちろん誰でも無料で利用することができます。
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パリ・プラージュの楽しみ方
今年で14回目を迎える「パリ・プラージュ」は3つの会場を用意。1つ目は全長3.5kmに渡るセーヌ川右岸沿いの人工ビーチ、2つ目はビーチバレーにバスケットボール、ラグビーなど、この時期限定のスポーツ特設会場を設けた「パリ市庁舎(Hotel de Ville)」前。3つ目はボートやジップラインなどのアスレチックが楽しめる「ヴィレット貯水池(Bassin de la Vilette)」。子どもが喜びそうな、仮設プールに砂場やプレイグラウンドも設置される予定です。
開催期間中は野外コンサートなど、さまざまな催し物が夜遅くまで開かれるので、大人から子どもまで楽しめるのがいいですね。今年は7月20日〜8月18日まで。
パリでの人気を受けて、ディジョンやトゥールーズなど、現在はフランス国内や海外のほかの都市でも、こういった取り組みがされているようです。
昨年は「トゥールーズ・プラージュ」へ足を運びましたが、人工ビーチでビーチバレーをしたり、夏季のみ営業の巨大観覧車に乗ったり、屋台でクレープを食べたり、ちょっとしたバカンス気分が楽しめました。
華やかなパリのなかでリゾート気分が味わえるのは、この上ない贅沢だと思いませんか? 夏にパリ旅行を計画中の方は、ぜひパリ・プラージュにも立ち寄ってみてくださいね。