日本で最も夜空に近い、標高2450mのホテルって知ってる?

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Jul 9th, 2015

日本には星の奇麗な場所がたくさんあります。皆さんそれぞれが自分なりのベストスポットを持っているかもしれませんが、その1つにぜひとも加えてもらいたい星空があります。立山連峰の室堂(むろどう)です。富山県東部にある立山連峰の室堂には日本の最高所に建つホテル(標高2,450m)があり、そのホテルから眺める星空が格別なのです。

標高2,450m!日本で最も夜空に近いホテルで星空を観察する旅
(C) 立山ホテル

そこで今回は夏休みに一度は訪れたい、立山連峰の星空観賞の旅をご紹介します。

標高2,450mにある日本最高所のリゾートホテル

標高2,450m!日本で最も夜空に近いホテルで星空を観察する旅
(C) 富山県観光連盟

そもそもホテルの定義とは、

洋式の構造及び設備を主とする施設を設け、宿泊料を受けて、人を宿泊させる

(旅館業法より引用)

とあり、さらに旅館業法施行令には、

・客室の数が10部屋以上
・客室の床面積は9平方メートル以上
・寝具は洋式
・出入口や窓には鍵を掛けられる
・客室と他の客室、廊下など境は壁造り

などの条件が記載されています。こうした法的な基準を全て満たす堂々たるリゾートホテルが標高2,450mで運営(冬季は休業)されています。

山小屋などの宿泊施設はもっと高い場所にありますが、ホテルとして経営している宿泊施設は同ホテルが日本最高所だとか。

「星にいちばん近いリゾート」というキャッチコピーの通り、夜間にホテルの外に出ると、圧倒的な星空が宿泊客を出迎えてくれます。流れ星が次々と空を横切り、夏には天の川が東の夜空から西へとゆっくりと移動していく様子が見てとれます。

定期的に富山県天文学会の特別講師による星空観賞会が実施されていたり、天気がいい日にはホテルスタッフによる簡単な星空観察会も行われていたりと、星に詳しくない人も楽しめるイベントが開催されています。

ホテルならではの居心地の良さがあるので、山荘が苦手な人でも手軽に山岳観光を楽しめる絶好のスポットとなっています。

ご来光ツアーもあり

標高2,450m!日本で最も夜空に近いホテルで星空を観察する旅
(C) ホテル立山

星空だけではなく、ご来光ツアーもあります。朝早く起きてトロリーバスに乗り、室堂から立山連峰の地下を通過して山の反対斜面にある大観峰(標高2,320m)に出ます。

立山ホテルで一宿を共にした見知らぬ宿泊客たちと、神妙な気持ちで共有するご来光もまた格別。ツアーから戻ってきたら、誰も居ない室堂を散策してみてください。物音1つ聞こえない無人の高地を歩く時間も、また代え難い旅の魅力ですよね。

標高2,450mという高所にありながら一流のホテルらしく、富山県の食材を生かしたおいしい料理も食べられます。グルメな人も満足できる星空への旅を、ぜひともチェックしてみてくださいね。

[ホテル立山]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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