郷愁にかられる季節、夏。
真っ青な空に浮かぶモクモクとした白い雲、庭先に咲くひまわりの花、どこまでも広がる緑の田んぼ、蝉の鳴き声、採れたての夏野菜の香り、夏祭り、打ち上げ花火・・・。ふっとした瞬間、懐かしさに胸が締め付けられたり、急に切なくなってしまうことがありませんか。
日本の夏はとても暑く、お世辞にも過ごしやすい季節とは言えませんが、世界中の他のどこの国にもない独特の雰囲気や魅力が詰まった、日本人の心の原風景とも呼べる景色を目にすることの多い季節であると思うのです。
暑い夏を、昔の日本人はどのように過ごしてきたのでしょうか。いにしえの日本人の夏の楽しみ方から、何か良いヒントが得られるかもしれません。
風鈴を飾る
日本の夏の風物詩、風鈴。
ちりん、ちりん・・・という澄んだ涼しげな音を聞いていると、心が洗われるような清々しい気持ちに。日本の夏の風を感じてみませんか。
金魚を愛でる
夏の風物詩として、長年日本人に愛され続けてきた金魚。水の中をゆらゆらと泳ぎ回る美しい金魚の姿はいかにも涼しげで心を和ませてくれます。本物の金魚を飼うのは難しいという人は、昔ながらの金魚鉢にガラス細工の金魚を入れて楽しんでみて。底にきれいなビー玉を敷いて水を張るだけで、雰囲気がぐっと増しますよ。
蚊取り線香の器にこだわる
100年以上もの間、日本の夏に欠かせない存在であった蚊取り線香。近年は電気式のものを使う人が増えてきましたが、今年の夏はあえて昔ながらの蚊取り線香を使ってみませんか? せっかくなので、蚊取り線香を置く器にもこだわってみて。様々なデザインのものがありますが、おすすめは昔懐かしい「蚊遣り豚(かやりぶた)」。ゆらゆらと風に揺れる煙を眺めながら、子供時代の夏の思い出に浸ってみるのも素敵ですね。
ござの上で寛ぐ
うちわや扇子、簾など、暑い日本の夏を少しでも快適に涼しく過ごそうと知恵を絞った昔の人々。そんな昔の日本人が夏に重宝していたものの中に「ござ」があります。ござとはい草から作った畳のような敷物のこと。畳と比べると薄くて、使わない時はカーペットのようにくるっと丸めて収納できるのが特徴です。お家のフローリングの床も、ござを広げれば和の癒しの空間へ早変わり。ひんやり冷たく、い草の良い香りがするござの上で寛いで、身も心もリラックスしましょう。
カキ氷を食べる
夏の暑い日につい食べたくなるものといえばカキ氷。外で食べるカキ氷もおいしいですが、お家で好きなシロップをたっぷりかけて食べられると最高だと思いませんか? ガラスのきれいな器に削りたてのふわふわの氷を盛り、好きなトッピングとシロップをたっぷりかけて楽しみましょう。
桶で野菜やくだものを冷やす
冷蔵庫がなかった時代、桶に張った川や井戸の冷たい水で野菜や果物を冷やしたのだそう。買ってきた野菜を冷蔵庫に入れるのではなく、たまには木の桶に水と氷を入れてじっくりゆっくり冷やしてみませんか。トマトやきゅうり、スイカや桃の他にも、昔懐かしいガラス瓶に入ったラムネなども冷やしてみて。眺めているだけでも涼しげな気分になれそうです。
花火を楽しむ
子供時代、夏の夜に家族で花火を楽しんだ思い出はありませんか? ですが、大人になってからは毎年打ち上げ花火を鑑賞しても、もう何年も花火をしていないという人が多いのではないでしょうか。今年の夏は庭先で、昔話に花を咲かせながら家族や友人と花火を楽しんでみませんか。
浴衣で過ごす
浴衣を着て花火や夏祭りを楽しむ人々の姿・・・。日本ならではの風情溢れる夏の光景ですよね。着物と比べると、誰でも簡単、気軽に楽しむことができる浴衣。外だけで楽しむのではなく暑い季節だけでも、もっと日常生活に取り入れてみませんか? お手ごろな価格のものを部屋着や寝巻きにしてみて。きっと想像しているよりも、ずっと涼しくて快適に過ごせますよ。
いかがでしたでしょうか?
どれも現代の生活でも簡単に取り入れることができるものばかり。今年は日本ならではの夏の過ごし方を存分に楽しんでみませんか。
[Photo by Shutterstock.com]
小坂井 真美 ライター
クロアチアの首都ザグレブ在住。現地での色々な仕事の傍ら、フリーライターとしてクロアチアを中心とした南東欧諸国について執筆。趣味は街歩き、食べ歩き、寺歩き、そぞろ歩き。仲間、明るい太陽とおいしいごはんがあれば幸せ。人生は旅。たくさんのモノ・人・土地と出逢いをエネルギーに、日々心の赴くままに邁進中。
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