ローマ時代の遺跡の中に人が暮らす、クロアチアの不思議の街スプリット。古代、中世、現代が錯誤する街並みと、真っ青な空と海が訪れる者を包み込みます。スプリットは周辺にも見所が多い町で、ぜひじっくりと時間をかけて滞在していただきたい町のひとつ。
今回はスプリットでのひとときを、とっておきの思い出にするために、ぜひ体験していただきいたい8つのことをお伝えします。
鐘楼からの絶景を堪能する
大聖堂のすぐそばに建つ、高さ60mの鐘楼。宮殿の外からも見えるこの鐘楼は街のシンボルとして親しまれています。大聖堂だけ見学して、鐘楼はパス・・・という方も多いようですが、ここはスプリット一の絶景スポット! 見逃すわけにはいきません。頂上まで辿りつくには、かなり急な階段を登らなければなりませんが、登りきった先には360度スプリットを見渡せる素晴らしい眺めが待ち受けています。
マルヤンの丘から旧市街を眺める
見落とされがちな絶景スポット、「マルヤンの丘」。マルヤンの丘はスプリット旧市街の西側に広がる小高い丘で、中腹からは旧市街全体を望む素晴らしい景色が堪能できます。旧市街から絶景スポットまでは、歩いてわずか10分~15分程度です。お散歩がてらにぜひ。
グルグール・ニンスキ像の足の親指に触れる
(C)Mami Kosakai
宮殿の北側に位置する「金の門」の正面に立つ巨大なグルグール・ニンスキ像。グルグール司教は10世紀に実在した人物で、それまでラテン語のみで行われていたミサにクロアチア語を導入し、スラブ言語の保護に貢献したとされるクロアチアの英雄のひとり。金色にピカピカと輝く彼の左足の親指に触れると幸運が訪れると言われています。さて、何をお願いしましょう?
リヴァで寛ぐ
(C)Mami Kosakai
旧市街の南側を走る広いプロムナード「リヴァ」。やしの木がずらりと並ぶ通りには無数のカフェのテラスが立ち並び、いつもおしゃべりに花を咲かせる地元民や観光客で賑わっています。散策に疲れたら、お気に入りのカフェでコーヒーやアイスクリームを片手にリフレッシュしましょう。
周辺の島へ日帰り旅行に行く
(C)Mami Kosakai
スプリット近郊の海には「ヨーロッパ一美しい」と謳われるビーチが存在するブラチ島や、世界中のセレブがお忍びで訪れるフヴァル島 が位置します。どちらの島へもスプリットからフェリーやカタマラン(双胴船)で1時間~2時間と、気軽に日帰りで訪れることができる距離です。
次は、「世界一短いストリート」!
「世界一短いストリート」を通る
(C)Mami Kosakai
ディオクレティアヌス宮殿内には「世界で最も狭いストリートのひとつ」と言われる通りが存在します。その名も、“通らせてくれ(Pusti me da prodjem)通り”! 言い伝えによると、人ひとりが通るのがやっとの狭い通りのため、ここで度々「早くそこをどいて。私を通らせて」と口論が起きたために、こんなへんてこな名前がつけられたのだとか。「ここはストリートです」と言われなければわからないくらい、一見何の変哲もない通りで見落としがちですが、記念撮影もお忘れなく!
クラッパを楽しむ
ユネスコ無形文化遺産として登録されている伝統的音楽、クラッパ。クラッパとはダルマチア地方で盛んに行われる男性アカペラ合唱のことで、スプリットは有名なクラッパグループを輩出する地域として知られています。そのため、ディオクレティアヌス宮殿周辺や街角でクラッパの歌声に出会うこともしばしば。その際にはぜひ足を止めて、美しい歌声に耳を傾けてください。
バロシュ界隈を散策する
スプリットで一番古い町並みが残る場所として知られているのがバロシュ(Varos)界隈。旧市街の西に広がる地区で、マルヤンの丘の麓あたりに位置します。かつては多くの農家や漁師が住んでおり、細く入り組む道にたくさんの石造りの民家が軒を連ねます。はじめて訪れるのにどこか懐かしい気持ちにさせられる、ノスタルジックな雰囲気が漂います。
気になる場所やお店を見つけたら、寄り道をしながらのんびりと歴史ロマン溢れる町の散策を楽しんでくださいね!
[Photo by shutterstock.com ]
小坂井 真美 ライター
クロアチアの首都ザグレブ在住。現地での色々な仕事の傍ら、フリーライターとしてクロアチアを中心とした南東欧諸国について執筆。趣味は街歩き、食べ歩き、寺歩き、そぞろ歩き。仲間、明るい太陽とおいしいごはんがあれば幸せ。人生は旅。たくさんのモノ・人・土地と出逢いをエネルギーに、日々心の赴くままに邁進中。
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