神々しい巨大な花
夏に見ごろを迎える花といえば、蓮。お盆の法事で目にする人も多いのではないでしょうか。
実物を見ると、その花の大きさに圧倒されます。
東洋の大きな花といえば、蓮のほかに牡丹があります。牡丹が華やかでいつもみんなの注目を浴びているクラスのマドンナだとすれば、蓮は近寄りがたい清純派美少女。その神々しいオーラを前にすると、思わず合掌したくなります。
濁った泥水の中から、大ぶりの葉や花が浮かび上がるように咲いている姿は実に幻想的。まさに極楽浄土の風景です。
葉に水しぶきがかかると、コロコロとした水玉になって転がり落ちるのもかわいらしいですね。
日本では蓮の根をレンコンとして食べますが、ベトナムでは花びらや実、茎なども食用にします。甘い香りのする蓮茶は、ベトナム料理店に行くと味わうことができますよ。
東京で蓮のみられる名所
蓮の花はレンコンの産地にでも行かないと、なかなかたくさんの花を見ることはできません。しかし、東京にも何か所かは蓮の名スポットがあります。いくつかご紹介しましょう。
・上野恩賜公園(東京都台東区)
一番メジャーな都心の蓮スポットといえば上野恩賜公園の不忍池です。一面に広がる蓮が圧巻ですし、蓮の花越しに見える弁天堂も素敵です。花の季節になると、カメラを抱えた観光客でにぎわいます。
・薬師池公園(東京都町田市)
東京の穴場蓮スポットです。こちらの蓮池の規模もかなり大きいです。池の中を遊歩道が通っていて、蓮を間近で見ることができるのが魅力です。
・郷土の森公園(東京都府中市)
多摩川沿いの、府中市郷土の森博物館の隣の敷地にある公園です。公園内の修景池では、約27種類もの蓮が植えられています。ここは、2000年以上も前の古代ハスのタネを発見し、発芽・開花させた大賀一郎博士が府中市に居を構えたことから、公園内に大賀博士の銅像も建っています。
なお、蓮の花は朝に開いて、昼過ぎになると閉じてしまいます。蓮見をするなら早朝が勝負。頑張って早起きしてみてくださいね!
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