ルパン三世、30年の時を経て華麗に復活!
漫画家モンキー・パンチ原作「ルパン三世」のTVアニメの新シリーズが始まります。TVアニメシリーズとしては「ルパン三世PartⅢ」以来実に30年ぶりの復活。今や世界中で愛される本作の新シリーズに、期待も集まります。
新シリーズの舞台はイタリア半島にあるサンマリノ共和国という縁で、日本とイタリアで放送されます。イタリアではすでに先行放送されており、第一話は8月30日に放送されました。新作は色鮮やかに絵も美しく、さらに活き活きと、華麗に活躍するルパンを見ることができます。日本は2015年10月1日より日本テレビにて放送されます。
さて、その舞台となったサンマリノ共和国とはどんなところなのか、現地よりレポートします。
新シリーズの舞台、サンマリノ共和国とは
新シリーズの舞台となったサンマリノ共和国は、イタリア半島の中東に実在する国。正式名称はイタリア語でSerenissima Repubblica San Marino、「Serenissima」は王侯への敬称でもありますが「晴れ渡った」という意味もあります。「Repubblica San Marino」は「サンマリノ共和国」。国土面積は十和田湖とほぼ同じ、世界で5番目に小さな国で、また現存する世界最古の共和国です。
中世の面影を今に残す悠久の町、その魅力
敵から町を守るために、断崖絶壁の上にその町はあります。集落の紀元は4世紀頃とされ、1631年ローマ教皇が独立を承認したことによって独立共和国となりました。町並みはその当時、中世の面影を色濃く残しています。
重厚な石造りの建物、丘をつづら折りに上る石畳の路地、町を歩けば中世へタイムスリップしていくような感覚にとらわれます。
そして、素晴らしいのは町からの景色。一番高い丘の上にあるので遮るものもなく、全ては町より遠く下に見え、広がるのは空。まるで空の中に立っているようです。全てから切り離され、空に包まれると、とても清々しく、自由な気持ちになります。この町の正式名称にある「Serenissima」の意味は先にご説明しましたが、この単語、平穏な心を示す形容詞としても使われます。まさに名は体を表すと納得してしまう景色です。
古より国を守りつづける3つの塔、そこから見える景色
現存する最古の共和国であるサンマリノですが、戦乱の世であった中世からずっと独立を守り続けているのには理由があります。それは断崖絶壁の上という地の利、町を囲んだ城壁と、町を見守る3つの塔。3つ塔は国章にも描かれている町のシンボルです。今では一般に公開されており、塔に上ることも出来ます。
断崖絶壁にさらに突き出すようにある小さな見張り台はそこに立つのさえ恐ろしい高さです。そこから見える景色はなだらかに広がる緑の平野、一見敵など襲ってきそうもない平穏な景色に、当時の兵士たちは孤独に絶えながら目を凝らしつづけたのでしょう、大切なものを守るために。大切なもの、それはきっと家族、愛する人、そして自分たちの自由。その思いが、この地に立つと伝わってきます。
あなたの大切なものは何ですか?それをちゃんと守れていますか?この国が見せてくれるのはただの美しい景色ではありません。その歴史と景色が伝えるものが、この地に立てばきっと見えてくるはずです。
[Photo by Ryoko Fujihara]
[アニメ「ルパン三世」公式サイト]