南極半島の近海に浮かぶサウスシェトランド諸島。この諸島のなかにに、まるでドーナツを一口かじったようなユニークな形をした島があります。
ドーナツのような形をした火山島
(C) 株式会社クルーズライフ
海底活火山の火口部にあたるカルデラ島、「デセプション島」。直径約12kmの円形島で、噴火口に海水が入り込んだため中央には大きな湾があります。
Neptunes Bellowsと呼ばれる、湾の入口。島の内側は波が静かで天然の防波堤ともなっており、船舶の避難場所として利用されていたようです。
20世紀の初めにはノルウェーとチリの捕鯨会社が捕鯨の基地として使っていたようです。当時建てられた研究所や工場がそのまま残されています。
火山の影響で地熱が高く、地表がむき出しで見えるほど。地球の果てという言葉が似合いそうな風景です。
デセプション島はアゴヒゲペンギンの生息地としても知られています。時期によっては島中を覆い尽くす群れにも出会えるようです。
デセプション島の周囲には宝石のように輝く氷河も漂います。波と風が作り出す氷の造形美はため息がでるほど。
どうやってデセプション島へ行けるの?
地球最後の秘境とも呼ばれる南極ですが、旅行会社が主催するツアーに参加すれば行けるようです。飛行機を乗り継いでアルゼンチン最南端の街ウシュアイアまで行き、そこから船に乗るのが一般的。南極へのクルーズと聞くと過酷な冒険のようなイメージもしますが、船によっては豪華な客室やレストランが備わり、サウナやバーまであるなど優雅な旅を楽しめるものもあるようです。
「株式会社クルーズライフ」では、南極半島やサウスシェトランド諸島を巡るクルーズツアーは約85万円〜(12日間・ウシュアイアまでの旅費は含まず)からあるようです。とても高価な印象ですが同社の南極点へのツアーは580万円〜とさらに高額となり、南極半島やサウスシェトランド諸島は比較的簡単に訪れることができる南極と言えそうです。
太古から残る雄大な大自然や、ペンギンやアザラシなどの野生動物たちの出会いもあるサウスシェトランド諸島や南極半島。一生に一度は訪れる価値のある秘境かもしれません。
※クルーズ価格などの情報は、2016年1月21日現在のものです。ご了承ください。