絶え間なく記されるファンの言葉。「ニルヴァーナ」カート・コバーンのベンチ

Posted by: AOI

掲載日: Jan 24th, 2016

カート・コバーンって誰?

90年代、「グランジロック」という音楽のジャンルが世界的ブームとなりました。「グランジ」は、「粗末な」「薄汚い」といった意味の形容詞が語源です。そして、グランジロックの代表格が「ニルヴァーナ」というバンド。彼らは、退廃的でシリアスな印象と、激しく荒々しい印象を併せ持つ、新しいロックを世の中に送り出しました。

そのボーカル&ギターを務めていたのが、かの有名なカート・コバーンです。彼は世界的な人気ボーカルとして成功を収めただけでなく、ファッション界でもカリスマ的存在でした。ネルシャツやカーディガンなどの古着をルーズに着こなる彼の服装は、グランジファッションとして当時のファッション業界に新しい潮流を生みました。

カート・コバーンの自宅

絶大な人気のを博していたものの、当の本人は自分がメジャーな道を歩むことに精神的な抵抗があったよう。カート・コバーンは、薬物依存を経て、1994年4月5日ショットガンで自死します。また27歳という若さでした。

カート・コバーンの遺体が発見された自宅は、まだアメリカ・シアトルに現存します。自宅の前にはヴィレッタパークという小さい公園があり、公園の中央にポツンと一つベンチがあります。

グランジロック「ニルヴァーナ」のボーカル、カート・コバーンのベンチ

カート・コバーンもこのベンチに座っていたとされており、今では彼の死を悼む記念碑のようになっています。

グランジロック「ニルヴァーナ」のボーカル、カート・コバーンのベンチ

世界中のファンが実際にこのベンチを訪れ、彼へのメッセージを刻んでいます。そのほとんどが、カート・コバーンへの感謝や共感、その死を悼む言葉です。

グランジロック「ニルヴァーナ」のボーカル、カート・コバーンのベンチ

このベンチのすぐ裏にカート・コバーンの自宅がありますが、屋根が少し見えるだけで中の様子を見ることはできません。

グランジロック「ニルヴァーナ」のボーカル、カート・コバーンのベンチ

公園を出て道路の方にまわると、自宅の門まで行くことができます。しかし、塀に阻まれてやっぱり中は見えません。カート・コバーンがもうこの世にいないことを思うと、豪華な家も悲しい様相を帯びてくる気がします。

グランジロック「ニルヴァーナ」のボーカル、カート・コバーンのベンチ

カート・コバーンの自宅は、ワシントン湖を望む高台に位置しており、少し歩くと湖に出ることができます。カート・コバーンもこの湖を眺めては物思いにふけったのでしょうか。

カート・コヴァーンの自宅はシアトルの中心部からバスで30分ほど。車がなくてもバスと徒歩でたどり着くことができます。グランジロックやニルヴァーナのファンなら、一度は訪れてみたいゆかりの地です。

■Viretta Park(ヴィレッタパーク)
住所:151 Lake Washington Blvd E、Seattle, WA 98112

[Photos by AOI]

PROFILE

AOI

AOI ライター・編集者

編集プロダクションを経てフリーランスに。自然が好き。堅苦しいことが苦手。旅するときはあまり計画をたてない。一度国際線に乗り遅れたことがある。

編集プロダクションを経てフリーランスに。自然が好き。堅苦しいことが苦手。旅するときはあまり計画をたてない。一度国際線に乗り遅れたことがある。

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