アメリカから日本へ、日本からアメリカへ。離れていても思っていますよという気持ちと共に、大事な人に荷物を送りたいですね。手紙はポストへ投函すれば良いのですが、小包を送る時はちょっと大変です。アメリカNYC在住の筆者が、NYCの郵便事情についてお教えしたいと思います。
アメリカ→日本
アメリカ(NYC)から日本へ荷物を送る場合は、郵便局とヤマトUSA(宅配)があります。
郵便局(USPS)
パッケージ 大
大きさ 30㎝x30㎝x14㎝(12″ x 12″ x 5.5″inch)
重 さ 9kg(20Lb)まで
配達日 6-10日後
価 格 86.25ドル
パッケージ 中
大きさ 28㎝x21.5㎝x14㎝(11″ x 8.5″ x 5.5″inch)
重 さ 9kg(20Lb)まで
配達日 6-10日後
価 格 66.25ドル
【長所】
♦︎ 箱は無料で提供
♦︎ 書類については、簡単(内容についてもアバウト。アメリカから外国へ出るのは気にしない方向)
♦︎ 歩いていける範囲にある
【短所】
♦︎ 定型箱は小さめ、重さも軽め
パッケージ 大
大きさ 33㎝x46㎝x25.5㎝
重 さ 25kgまで
配達日 5-7日後
価 格 100ドル
パッケージ 中
大きさ 29.5㎝x39.5㎝x17.5㎝
重 さ 25kgまで
配達日 5-7日後
価 格 80ドル
【長所】
♦︎ 箱は郵便局に比べ大きめ、重さは郵便局の2.5倍でOK
【短所】
♦︎ 書類については、かなり面倒(記入書類が多く、品物は全部記入が必要)
♦︎ 箱は有料で購入
♦︎ 取扱店が少ない(NYCで10店舗以下。日本食料品店など)ので、箱を買いに行き、さらに中身を詰めて出しに行くのが手間
♦︎ 日本と違い、集荷はしない
♦︎ 税関でもないのに、勝手に開封して、中身をチェックする(!)
日本→アメリカ
日本から小包を送るのは、郵便局が使いやすいと思います。国際小包については、こちらをご覧ください。日本を出国するまでは問題がないのですが、問題なのはアメリカに到着後、受取人に届くまでです。
続いてその実態を実体験からレポートします。
信用出来ないアメリカの郵便局
郵便局扱いの小包は、このようなトラックで配達されます。アメリカの郵便事情は日本と比較出来ないほど適当であり、まったく信用出来ません。郵便物の紛失、盗難、配達間違いは当たり前(泣)で、郵便局の人員不足、局員のやる気のなさ、責任感の欠落によるものと思われます。日本の几帳面さは、アメリカでは求められません。
受取人が留守の場合、下記のような不在票が入りますが、まず配達しに来ているのかが疑わしいです(怒)。筆者の場合、NYCの中で最も移民が多く、出入りの多いエリアのクイーンズ区在住。郵便事情は最悪です。不在票が入っていず、日本からの荷物が送り返されてしまったこともありました。
Tracking No(追跡番号)を見張れ
一番有効なのは、小包についているTracking No(追跡番号)をチェックすること。送付者から番号を教えてもらい、自分で管理しましょう。ホリデーシーズン時期など、世界各国から郵便局に荷物が届きます。郵便局で引き取り可能(Available for Pickup)とか私書箱止め(私書箱を持っていないにも関わらず)などの状態になっていたら、配達はまずしてくれません。紛失されないうちに、Trackingのコピーを持って引き取りに行くのが得策です。局員に「何故配達してくれないの?」と聞いても、納得のいく答えは貰えませんので、諦めましょう。
Captured by Sara Aoyama
配達してもらったことは一度もない
封書などの一般郵便は徒歩で配達、小包などはトラックで配達と担当が異なります。NYC在住の筆者の場合、住所は届け済み、不法移民でもないにも関わらず、日本から来た小包を自宅で受け取ったことは一度もありません。郵便が来るだろうと在宅しているにも関わらずです。チャイムを鳴らさずに、不在票を入れていくのでしょうか。再配達はないので、不在票を持ち郵便局へ取りに行かなければなりません。不在票には、配達時間も、配達担当の記入もないのです。実際に荷物を積んで配達に来ているのか、怪しいところです。不在を前提にして、郵便局に置きっ放しの可能性が高いように思えます。郵便局とケンカしたことも数知れず・・・。
みんな怒っている
USPSのツイッターで ”雪、みぞれ、雨。どんな天気でも配達しにいくよ” というコピーに、カチンと頭に来たのは、筆者だけではありませんでした。「ウチには届いてないよ!」「配達なんかしてないだろう!」「私の荷物をどこへやったのよ?」という怒りのリツイートが続々。
(C) twitter/U.S. Postal Service
郵便小包をアメリカで受け取る対策
♦︎ 送り主は
郵便番号(Zip Code)記入を忘れずに(郵便番号で局の管理仕分けしているため、大切)
♦︎ 送り主は、
追跡番号(郵便物にはついているはず)を受取人に教えておきましょう(荷物がどこにあるのか、
Trackingで見張るしかありません)
♦︎
小包は郵便局に引き取りに行くのが基本。配達しにくるのを期待しないこと(受け取りの際は、不在票が必要ですが、Trackingの画面を見せる、プリントアウトでもOK。写真付き身分証明の提示を求められます)
酷いのは郵便局だけじゃない
アメリカには、UPS、FedExという宅配業者がありますが、こちらもまた信用なりません。ネットショッピングが盛んなこともあり、ホリデーシーズンは配達できないほど荷物の山。人の手に渡すのが基本であるにも関わらず、チャイムを押したら、玄関先や庭先に置いていってしまう配達員。野ざらしになった荷物は、雨や雪に濡れ、盗難にあうことも多いのです。
荷物が届いた時の嬉しさ
じゃあアメリカに荷物を送るのは考えものねと言わないでください。不在票やTrackingのコピーを怒りとともに握りしめ、長い受け取りの列に並び、「私たちは忙しいのだから、郵便局に取りに来るのが当たり前」と言わんばかりの局員からぞんざいに荷物を渡され、自宅まで抱えて帰る苦行を経て、荷物を開けた時の嬉しさ。今までの怒りや苦労は消えてしまいます。
(C) Sara Aoyama
(C) Sara Aoyama
相手が心をこめて選んでくれた品が詰まった、箱を開ける時のワクワクした気持ち。一つ一つ取り出して、上げる歓声。どこの国の人も国からの荷物を開けて、同じ気持ちになっているのだろうなと、ふと胸をかすめたりします。「送ってくれてありがとう。無事NYCへ届きました」と。
PROFILE
青山 沙羅
sara-aoyama ライター
はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。
はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。