タイ北部に位置する第2の都市・チェンマイは近年世界の旅行者の注目を集めている街。エキサイティングなバンコクもいいけれど、情緒あるチェンマイで癒しの旅はいかが? そんな古都・チェンマイの魅力をご紹介します。
「タイの京都」チェンマイ

タイ北部の言葉で「新しい街」の意味をもつ「チェンマイ」。1262年、ランナー王国を築いたメンラーイ王により新しい首都として建設されたのがはじまりです。

街のいたるところに由緒ある寺院が点在する街並みは「北方のバラ」とも称され、「ランナー文化」と呼ばれるタイ北部独自の文化が育まれてきた芸術の拠点でもあります。

落ち着いた風情のあるチェンマイは「タイの京都」と呼ばれることもあり、長期滞在先としても人気を集めています。
風情ある寺院の数々

120もの寺院がひしめき合うチェンマイは、まさに歴史が息づく街。タイといえば思い浮かぶ金ぴかの寺院とは異なった、わびさびを感じさせるような風情ある寺院も多く見られます。
ワット・プラ・シン

1345年に5代パーユー王が建立した、チェンマイ市内で最も大きく格式の高い寺院。ランナー王朝時代の様子が描かれたラーイカム礼拝堂の壁画は、北部タイ伝統芸術の最高傑作といわれています。

優美な屋根やお堂に施された色とりどりの装飾も必見。
ワット・プラ・タート・ドイ・ステープ

チェンマイの市街から15kmの山頂に建つこの寺院はチェンマイの大本山。「ドイ・ステープへの参拝なくしてはチェンマイに来たことにはならない」と言われるほど重要な巡礼地です。

高さ22mの金色に輝く仏塔は圧巻。寺院からはチェンマイの街を一望することができます。
リラクゼーション

タイ旅行の楽しみの一つといえば、マッサージやスパ。チェンマイはとりわけ技術やサービスの質の高い店舗が充実しています。
一時間250バーツ(約800円)ほどで至福の時間を味わえるお店もあります。
たくさんありすぎてどこを選べばいいかわからないという方にはこちらのお店、「Let’s Relax」がおすすめ。ナイトバザールの中心地に位置する清潔感あふれるお店。フットマッサージやタイマッサージといった一般的なマッサージからフェイシャルエステまでメニューも豊富に揃っています。タイマッサージが一時間で500バーツ(約1600円)と格安店に比べるとやや値段は高めですが、その分技術は確かです。スパグッズの販売も充実。
ショッピング

「雑貨天国」と呼ばれるチェンマイ。なかでも名物となっているのが、ホテルやショッピングセンターが並ぶチャンクラーン通りで毎晩開かれるナイトバザール。

伝統工芸品から衣類や雑貨、食べ物などおよそ700店舗が軒を連ねます。芸術的な手彫りのせっけんや近郊の山岳民族の手作り小物、刺繍の入ったエスニックなブラウスなど、他の街ではなかなか手に入らない品物も多く並び、見ているだけでわくわくしてしまいます。

色とりどりの手彫りのせっけん
おしゃれカフェ
アーティストたちも多数移住しており、おしゃれな街として注目を集めるチェンマイには素敵なカフェがたくさん。
タイのスパブランド「HARNN」がプロデュースしたカフェが「Tichaa Tearoom」。自然素材を生かしたお茶やアジアンスイーツをはじめ、伝統的な北部タイ料理をモダンにアレンジしたフュージョン料理など、ヘルシーで目にも美しいメニューの数々が味わえます。優雅で落ち着いた空間でのひとときに心も体も喜ぶこと間違いなし。
自然

チェンマイを特徴づけているのはその恵まれた自然環境。周辺はタイ最高峰のドイ・インタノンをはじめとした緑豊かな山岳地帯となっていて、タイ北部ならではの自然と触れ合えるトレッキングが人気です。

特におすすめのアクティビティが、エレファント・トレッキング。エレファントキャンプを訪ね象のお絵かきショーを見た後は、象の背中からチェンマイの自然を眺めます。

象に乗って木々をかき分け、坂道を上り下りするエレファント・トレッキングはスリル満点で気分も爽快。日本ではできない非日常体験はきっと忘れられない思い出になります。
現地の旅行会社がチェンマイ発着のトレッキングツアーを催行しており、山岳少数民族の訪問を組み合わせたプランなど、多数のツアーが用意されています。

訪れるとその魅力にハマり何度も訪れてしまう人が多い街、チェンマイ。あなたもタイの新しい顔を見つけに出かけてみませんか?
[Photos by Shutterstock.com]

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Haruna ライター
和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。
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