世の中には、眺めの素敵な観光スポットがたくさんあります。その展望を目当てに旅をする場合もあるはずですが、旅慣れた人が太鼓判を押す絶景スポットとして、山形県にある立石寺(りっしゃくじ)というお寺があります。
世界最大の旅行サイト「TripAdvisor(R)」の日本法人であるトリップアドバイザーが発表した「旅好きが選ぶ!日本の展望スポット2017」では、スカイツリーなどを抑えて、絶景スポットとして上位にランクインしています。
そこで今回は、大昔ですが現地に訪れた経験のある筆者が、立石寺の魅力を紹介したいと思います。
旅好きが選ぶ日本の展望スポット第5位
上述した「旅好きが選ぶ!日本の展望スポット2017」は、旅行サイトであるトリップアドバイザーに旅行者から投稿された口コミを基にして作られています。
そのトップ5は以下の通り。
1位・・・清水寺(京都)
2位・・・亀老山展望公園(愛媛)
3位・・・東京都庁舎(東京)
4位・・・横浜ランドマークタワー展望フロア スカイガーデン(神奈川)
5位・・・立石寺(山形県)
そうそうたる顔ぶれの中に、山形県の立石寺がランクインしています。清水寺や東京都庁舎、横浜ランドマークタワーと言えば、誰もが思い浮かぶ納得の展望スポット。TOP5以外で言えば、スカイツリーの展望台が第7位にランクインしています。
そう考えると、立石寺はスカイツリーからの眺めよりも、満足できる展望スポットとして旅好きに評価されているのですね。
松尾芭蕉も訪れた有名な山寺
ではそんな立石寺、どのようなお寺なのでしょうか。筆者も学生のころに一度訪れただけで、それほど詳しいわけではないのですが、松尾芭蕉の有名な俳句、
<閑(しずか)さや岩にしみ入(い)る蝉(せみ)の声>(NHKテキストViewより引用 )
が詠まれた場所としてまず有名な山寺です。
1,000段の修験道を自分の足で上る
大学生のころ、傾斜のきつい山肌にへばりつくように建立された大伽藍(がらん)に出かけましたが、特徴はやはりその地理的なユニークさ。
山寺登山口から入り、重要文化財の根本中堂、芭蕉句碑などを通り過ぎて山門をくぐると、上りの階段が続きます。その数はざっと1,000段近くあるとの噂も・・・。
山頂付近には同じく重要文化財で、観光ポスターなどにも繰り返し使用される納経堂があり、圧巻の展望が楽しめる五大堂もあります。その五大堂を目指す参道の石段では、多くの年配の参拝者が腰を下ろして、休憩をしていました。
当時の筆者は若さに任せて友達とどんどん山頂を目指しましたが、そのうち友達も筆者も疲労で口数が減ったと記憶しています。森の奥から波のように寄せては遠のいていく、ヒグラシの大合唱も書きながら思い出しました。
苦労して上った末に見る展望は格別
一般的な展望台、例えば先のランキングにも入った東京都庁や横浜ランドマークタワーの展望エリアは、基本的にエレベーターで上がっていくかと思います。
それはそれで気軽に絶景を楽しめて便利なのですが、1,000段近くの修験道を自分で歩いた末に眺める五大堂からの展望は爽快感もあり、やはり格別でした。
旅行サイトのトリップアドバイザーの口コミにも、
<通称山寺として、有名な立石寺。かの松尾芭蕉が「静けさや、岩にしみいる蝉の声」を詠んだ場所です。階段を登り、上からの眺めは格別です>(トリップアドバイザーより引用 )
とあります。エレベーターや車などでなく、自分の足で山寺の修験道を上るからこそ、感動も大きいのかもしれませんね。
以上、旅好きが選ぶ日本の展望スポットランキングを紹介しましたが、いかがでしたか?
6位は六本木ヒルズ展望台である東京シティビュー(東京)、7位は先ほど触れたとおり東京スカイツリー、8位は東京タワー、9位は世界貿易センタービル展望台のシーサイド・トップなどが挙げられていました。
皆さんの好きな展望スポットは入っていましたか?
[旅好きが選ぶ!日本の展望スポット2017 – トリップアドバイザー ] [宝珠山 立石寺 ] [All photos from shutterstock ]
Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(
https://hokuroku.media/ )創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。
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