旅にまつわるさまざまな費用や価格料金をとりあげるTABIZINE【リアルなお金の話】特集。そこで今回は、北はポルトから南はファロまで、ポルトガルを9日間で縦断した筆者が、実際にかかった旅の費用をお伝えします。
ノスタルジックな風景が人々を惹きつける哀愁の国、ポルトガル。近年、日本でもだんだんと人気が高まり、ポルトガル旅行に目を向ける人も増えてきました。
とはいえ、ポルトガルは日本から見ればまだまだ遠い国。旅行費用がどれくらいかかるのかイメージがわかない人も多いことでしょう。
訪問都市と滞在日数

8泊9日の旅行で訪れた都市は、ポルト、コインブラ、リスボン、オビドス、シントラ、エヴォラ、ファロの7都市。
はじめにポルトに2泊、コインブラに1泊し、リスボンに4泊。リスボンから日帰りでオビドスとシントラに足を延ばしました。その後、エヴォラとファロにそれぞれ一泊。北から南へと、ポルトガルを縦断するルートをとりました。
旅のスタイル

低予算のバックパッカースタイルの一人旅で、すべてドミトリー(相部屋)に宿泊しました。一方で、食事はすべてレストランやカフェでの外食だったため、食費に関してはそれほど節約していません。
ヨーロッパでは比較的物価が安いポルトガル

一部の東欧の国ほどではありませんが、ポルトガルはヨーロッパのなかでは比較的物価の安い国です。ドミトリーなら1泊1500円~2000円程度で、おしゃれで快適な宿に泊まれます。また、都市間の交通費も安く、おおむね日本の2~3分の1程度の運賃で利用できるという印象。
ただし、観光地のレストランや施設入場料は、西欧諸国からの旅行者の金銭感覚に合わせているためか、特別安いとは感じられませんでした。
ポルトガルの鉄道は事前予約で半額も

ポルトガル国内の移動に欠かせない交通手段は鉄道。区間によってはバスしか移動手段がない場合や、バスのほうが便利なこともありますが、ポルト~リスボン間などは鉄道がおすすめ。
ポルトガルの鉄道は、事前予約で大幅な割引を受けられることが多く、特別運賃が適用されれば、通常運賃の半額、あるいは半額以下でチケットを手に入れることができます。
ポルトガルで鉄道の利用を予定しているなら、現地で当日や前日にチケットを購入するよりも、渡航前に早めに予約しておくことで交通費を節約することができます。
リスボン観光で見逃せない「リスボアカード」

リスボンを訪れるなら見逃せないのが、「リスボアカード」。リスボンと近郊のおもな観光地が入場無料、あるいは割引になるほか、リスボンの市内の公共交通機関とポルトガル鉄道のシントラ線とカスカイス線が乗り放題になるお得な旅行者向けのカードです。
筆者は18.5ユーロ(2016年9月時点の料金)の24時間券で、40ユーロ相当の観光施設や交通手段を利用しました。ほかに48時間券や72時間券もありますが、24時間券を使ってリスボアカードの対象施設を重点的に周り、リスボアカードを利用しない日にカード対象外の施設を観光したり、買い物をしたりするのが最も賢い使い方です。
リスボアカードの入場無料施設には、世界遺産のジェロニモス修道院やベレンの塔も含まれるので、利用価値大ですよ。
ポルトガル9日間縦断旅行にかかった費用

ポルトガル9日間の縦断旅行にかかった費用の総額は、日本円に換算しておよそ18万4400円。
【内訳】
航空券:11万5000円
宿泊費:1万7500円
現地交通費:1万2000円
観光:1万8000円
食費:2万1900円
※筆者はドイツから渡航したため、航空券のみ実際にかかった金額ではなく、東京~リスボン間の往復運賃の参考価格を記載しています。航空券の価格は、旅行時期等の諸条件によって異なります。

もともとの物価が比較的安いうえに、工夫しだいでさらにお得に旅行が楽しめるポルトガル。
無性になつかしい風景とあたたかい人々に囲まれて、他のヨーロッパ諸国とはひと味違った、不思議な居心地の良さを覚えました。
[All Photos by shutterstock.com]

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Haruna ライター
和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。
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