語学学校はスモールワールド、人種のるつぼです。日本人の感覚にはない、思いもよらない出来事を目にすることもしばしば。国民性だったり個性だったりしますが、驚いた順にランキングにしてみました!
第5位:週末は必ず朝までダンス・パーティー(チリの学生)
クラスのみんなで映画「ラ・ラ・ランド」を観に行った金曜の夜のこと。いやーせつない! でもあれが自然な展開なのかもしれないね、遅いしもう帰ろうか、なんて、ややしんみりしながらバスに乗りこみました。
しかしチリの学生たちがこれから夜遊びと聞き、唖然。翌朝早くからツアーの旅行と聞いていたからです。いつも遊びはフルスロットル。映画の前も観光で待ち合わせに遅れてきたし、予定がぎっしりです。
きけば、週末は朝までパーティーがチリでは当たり前で、パーティーにはダンスがつきものだと言うことです。
第4位:誕生日に家族・彼・友人がイギリスまで駆けつける(スイスの学生)
22歳の誕生日を留学先で迎えることになった彼女は、いつも上機嫌で赤ちゃんみたいな顔をしたカメラマンです。
当日は、両親、彼氏、友人3人の計6人が飛行機でスイスからやってきて、語学学校の友達も加わり誕生パーティーとなりました。
ヨーロッパでスイスからイギリスまでそこまで遠くないからできるのかもしれませんが。普通こんな風に祝ってもらうもの? と本人に聞いたら、ちょっと特別と言っていました。
第3位:獣医が手術後のハムスターの写真で5歳の子どもをあやす(スイスの学生)
31歳の女性獣医がドイツ人の友達の子どもをあやすとき、自分のスマホに入っていた術後のハムスターの写真を見せていました。ハムスターのお腹には縫い目がいっぱいです。彼女は動物の写真というスタンスでみせていて、もっとグロテスクな写真もあったのですが、子どもは普通に見ていましたし、その子の両親に慌てる様子はありませんでした。
彼女は今もときどき、退院前のクランケの写真や、日本ではみかけないコブウシの写真などを送ってきてくれます。
次は第2位です!
第2位:ノンストップで折り紙(中国の学生)
18歳の中国人学生の話です。折り紙が趣味のようで、バスで移動する間、みんなで飲んでいるとき、そして授業中もずっと折り紙を折っていました。小さな折り紙で、鶴だったり星だったり、いろいろ作っています。先生が、ストップ、ストップ! といっても全く効果はなく、いつの間にか容認になっていました。
一度花の折り方を教えて欲しいと言われたのですが、知らなかったので、YouTubeの活用をすすめたら喜んでくれました。
折り紙を折り続けるのには理由があり、お世話になった人々の留学最終日に贈るという目的があったそうです。沢山の作品を箱に入れてプレゼントしているようでした。筆者も、どの箱がいいのか訊かれましたが、折り紙の国から来た日本人だし、せっかく作った折り紙は他の文化圏の人にまわしてあげてと遠慮しました(みんなには冷たい対応だと思われましたが)。
第1位:着メロがコーラン(サウジアラビアの学生)
選択の授業が終わったとき、サウジアラビアから来た30代の薬剤師の携帯が鳴ったんです。大音量の歌声がいきなり響き渡ったので思わず笑ったら、「コーランですけど!」とちょっとむっとされてしまいました。着メロという扱いをしてもいいものだったんですね。
英語力が下の方のクラスにいると、コミュニケーションはお互い困難です。でも中東の男性はみんなとてもおしゃべり。彼は相当なマシンガントークで強い訛りで話すので、みんな聞き取れませんでした。文末に「あ?!」と付けてくるのも、確認の意味で使っているようでしたが、なかなかコミカルに響きました。
むこうからしたら、こっちが訛っていて分からないこともあったのでしょう。全然違う話をしていたのに、おすすめレストランの情報をくれて、結果的にその後そのレストランに通うことになったこともあります。
結局彼は先生の前で授業内容をボロカスにけなし、あっという間に違う語学学校に行ってしまいました。
※写真はすべてイメージです。
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Shio Narumi ライター
イタリアはフィレンツェとタオルミーナの料理留学、イギリスはウエストン・スーパー・メアとケンブリッジの花留学を経て、現在はロンドンと神奈川を行ったり来たり。飛行時間の大幅短縮が実現するよう、心から科学の進歩を願う水瓶座。
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