フィンランドといえば思い出すのはなんでしょう? シンプルでおしゃれなデザイン? サンタクロース? オーロラ? でも、実際は真っ暗で太陽の昇らない厳しい冬が待ち受けています。フィンランド人は厳しい自然と環境の中で暮らす民族。そんな彼らは極端な人たちだと言われています。そして彼らがリラックスをする場として、とても大事にしているのが「サウナ」です。
今回は、フィンランド政府観光局(Visit Finland)がフィンランド独立100周年記念のプロジェクト、フィンランド人のDNA配列で生まれた交響曲のお話から、彼らにとってのリラックスの場所、ヘルシンキにある、とてもオシャレな現代的なサウナ施設「LÖYLY(ロウリュ)」を紹介いたします。
フィンランド人のDNAで生まれた交響曲は「メタル」だった
フィンランド独立100周年記念で約1年という時間をかけられたプロジェクト、交響曲「Symphony of ExtremesのExtreme(シンフォニー・オブ・エクストリームズ)」。フィンランド各地の人々から集めたDNAから作られたという交響曲が完成し、11月13日にヘルシンキで発表されました。
発表会の前にはフィンランドで採られたブルーベリーのジュースが振舞われました。写真の吹き出しに書かれているのは「私たちの国のエリアの80%は森で覆われている」とあります。フィンランドって、8割も森なんですよ!
ランチにはトナカイの肉を使ったソテーや、ベリーをふんだんに使った料理など、伝統的なフィンランド料理も振舞われました。
「シンフォニー・オブ・エクストリームズ」は、フィンランドのチェロ・メタルバンド「アポカリプティカ」のエイッカ・トッピネンにより作曲された交響曲。なぜメタルなのかというと、フィンランドにとってメタルは、フィンランド人と同じように両極端な面を持つ国民的な曲であるというところもあるようです。
一体どんな曲になったのかは、ぜひPVを見てみてください。映像の中には、フィンランド各地の様子が多く出てきます。厳しい冬の姿、鬱蒼とした森、湧き出る水…筆者はとてもうまくフィンランド、フィンランド人を表していると感じました。あなたはどんな風に感じましたか?
映像に出てくるような、極寒や、厳しい自然という環境の中で暮らすフィンランド人は、両極端だとも言われています。それは彼らの生活に欠かせない「サウナ」にもちょっとだけ現れているんですよ。
http://www.visitfinland.com/ja/symphonyofextremes/
今、ヘルシンキで注目を浴びている最新のサウナ施設「LÖYLY(ロウリュ)」を紹介!
極寒の中で暮らすフィンランド人の楽しみはサウナ
Visit Finland(フィンランド政府観光局)/Harri Tarvainen
フィンランド人にとってのサウナは、日常生活になくてはならないもの。「NO SAUNA, NO LIFE(サウナなしには生きられない)」と言うくらい、彼らにとってのサウナは当たり前に存在するのです。
彼らのサウナの楽しみ方は、ちょっと極端な部分があります。フィンランドのサウナは約90度という高温になっており、体を温めたら外の冷気で身体を冷やし、またサウナへ・・・ということの繰り返しで深いリラックス効果を得ると言います。
氷点下20度以上にもなるフィンランドでは、90度近いサウナで身体を温めた後、外に直接出て雪にダイブするとか・・・。これって、だいぶ極端。そういう面でも、フィンランド人の極端な面を感じられますね。
今回紹介するのは、ヘルシンキの海岸近くに佇む不思議な建物になります。これがサウナが楽しめる施設「ロウリュ」です。一見すると美術館やおしゃれなレストランみたいに見えますが、実はロウリュはサウナ以外にも、レストランやカフェも含めた複合施設なのです。
入口を入ると、オシャレな空間が広がります。これ、本当にサウナですか? という感じですが、とても人気で、土日などは入場を待つ行列ができるほどだとか。
左手に入るとサウナの入口。手前で靴と上着を脱いでロッカーにしまいます。自分がどこにしまったか忘れないようにしてくださいね。
そして、カウンターでタオルをもらって、男女別のロッカーへと入っていく形。ロウリュでは水着着用が必須なので、持参するのを忘れないように(レンタル水着もあるようです)。
Visit Finland(フィンランド政府観光局)/Pekka Keränen /Visit Helsinki
Visit Finland(フィンランド政府観光局)/Pekka Keränen /Visit Helsinki
サウナ内の撮影は不可なので公式の写真をお借りしましたが、このロウリュでは、外の海に続くデッキがあり、ここから直接海に入ることもできます。勇気のある方はどうぞ。
サウナの後にはリラックスできる暖炉を備えたラウンジもあり、こちらでは水着で過ごせますよ。
また、フィンランドサウナには欠かせない「マッカラ(焼きウィンナー)」もいただけるのでぜひお試しを。
サウナの後は、オシャレなレストランへ!
サウナでリラックスした後は美味しいスイーツとコーヒー
ロウリュにはオシャレなレストランが併設しています。サウナで身体をポカポカにした後は、ここでゆったりリラックスしてもいいですね。
大きな窓からは、外の海が一面に広がります。夕方から夜にかけての景色はとても美しかったです。夜はキャンドルが灯り、さらにいい雰囲気に。
筆者はここでクレームブリュレとコーヒーをいただきました。のんびり海を眺めながら時間を過ごすと、旅の疲れが飛んで行ってしまいそう。
極限で暮らすフィンランド人の楽しみ方をあなたも
極限の自然の中で暮らすフィンランド人。厳しい寒さと、真っ暗な冬の楽しみ方を知っているのは、究極の中で暮らしているからかもしれませんね。そんな彼らの楽しみ「サウナ」を、フィンランドに行ったら、ぜひおためしください。
住所:Hernesaarenranta 4, 00150 Helsinki
http://www.loylyhelsinki.fi/fi/etusivu/
※詳しい営業時間などは公式サイトで確認を
[取材協力:フィンランド政府観光局 Visit Finland]
[All Photos by Kaori Simon]