続々と新しいショッピングスポットが誕生し、アジアの買い物天国の地位を不動のものにしているタイ・バンコク。
近代的なショッピングモールもいいけれど、アジアらしい熱気とカオスにふれるなら、ナイトマーケットははずせません。
いまバンコクの若者に人気を集めているナイトマーケットが、「タラートロットファイ・ラチャダー」。MRTの駅から徒歩すぐとアクセスが便利なうえ、隣接するビルからマーケットの全景を眺められる絶景スポットとしても話題になっています。
色と光の洪水に息を呑む
バンコクの若者に人気のナイトマーケット「タラートロットファイ・ラチャダー」は、いま日本人観光客のあいだでも人気が高まりつつあるスポット。
その理由はなんといっても、色とりどりの屋台がひしめき合うマーケットの全景が眺められることです。夜の闇に囲まれた光と色の洪水が「絶景」と話題になり、この風景を見るためにマーケットを訪れる旅行者が増えています。
こんなタイらしい特別な光景が見られるのは、マーケットに隣接するショッピングモール「エスプラネード(ESPLANADE)」の駐車場。駐車場の4階にのぼると、カラフルな屋台のテントに灯りがともり、宝石箱のようにキラキラと輝くマーケットの風景が目に飛び込んできます。
それが目に入った瞬間、感動のあまり息を吞むほど。「これを見るためだけでもタラートロットファイ・ラチャダーを訪れる価値がある」といっても過言ではありません。
アクセス便利なタラートロットファイ・ラチャダー
旅行者にとってのもうひとつの魅力が、タラートロットファイ・ラチャダーはMRTで簡単にアクセスできること。
バンコクのナイトマーケットは、土地勘がなく滞在時間の限られている観光客には不便な場所にあるものも少なくありませんが、タラートロットファイ・ラチャダーはMRTタイランド・カルチュラルセンター(Thailand Cultural centre)駅から徒歩わずか3分という便利な場所にあります。
タイランド・カルチュラルセンター駅に着いたら3番出口へ。駅のすぐ近くにショッピングモール「エスプラネード」がありますが、マーケットはその後ろ側にあります。
エスプラネード正面左側の道を通って、タラートロットファイ・ラチャダーへと向かいましょう。マーケットの営業時間は毎週火曜日から日曜日の17時~25時ごろまで。ただし、店舗によって営業時間が異なります。
一番混み合うのは20時~22時ごろ。混雑を避けたいなら、18時頃までに到着するのがおすすめです。筆者が到着した平日の18時前はまだガラガラでしたが、19時を過ぎると食べ物屋台はどこもほぼ満員状態になる盛況ぶりでした。
ヒップな雰囲気漂うおしゃれなナイトマーケット
タラートロットファイ・ラチャダーは、2015年の1月にオープンした新しいナイトマーケット。そのため、タイの昔ながらのナイトマーケットとは違って、若者や外国人旅行者のツボを押さえたおしゃれスポットに仕上がっています。
マーケットのテーマは、「アンティーク」「レトロ」「ヴィンテージ」。その通り、従来のタイのナイトマーケットのイメージとは一線を画す凝ったプレゼンテーションが魅力で、思わず写真に収めたくなる風景がたくさん。
常設形式の店舗は、即席の屋台よりもさらにおしゃれなつくりになっています。屋台での食事に抵抗がある人は、常設のカフェやレストランで食べるのも手です。
食べ歩きが楽しいフードエリア
とにかく見ているだけでも楽しいのが、多種多様な珍しい食べ物が並ぶフードエリア。定番の麺にはじまり、シーフードや鶏のから揚げ、焼き鳥、フルーツ、タイのスイーツまでなんでもあり。
とにかく色んなものがあって、目移りしてしまいます。つくねやソーセージなどの串は1本10バーツ(約34円)という安さ。
レストラン形式の屋台で座って食べるのもいいですが、ここではいくつかの屋台で少しずつ買ってバラエティ豊かなローカルグルメを味わったほうがいいかもしれません。
インド風クレープ「ロティ」や寿司、たこ焼きなどもあり、予想以上に食のバリエーションが豊富。常設のカフェ・バーでは西洋料理も味わえます。
お寿司はひとつ5バーツ(約17円)というプチプライスですが、日本人から見るとなんだか違う・・・これもまたご愛嬌ですね。
なかには虫の佃煮を売る屋台も。あなたは挑戦してみたいですか?
フォトジェニックなドリンクをゲットして
若者をメインターゲットとしているだけに、フォトジェニックなグルメにも出会えます。写真好きな方におすすめなのが、スイカやメロンなどのフルーツを器にしたスムージー。
キーンと冷えたスムージーの上には丸くくりぬいたスイカがトッピングされていて、思わず一目ぼれしてしまうキュートな見た目をしています。
こちらは「Um Tangmo」という屋台でゲットしたスイカスムージーですが、ほかにも似たようなドリンクを出す屋台がありますので、ぜひチェックしてみてください。
ビジュアルインパクト大のバーエリア
見た目のインパクトが絶大で、特に写真映えするのがバーエリア。ここではほとんどすべての店舗が常設で、それぞれのお店がいかにして目立つかを競っているかのようです。
通りに並ぶバーはどれも大音量の音楽を流していて、ここだけまるでクラブストリートのよう。
古い車やバスなどを使ったお店もあり、昔ながらのタイのマーケットとは異なるスタイリッシュな雰囲気が楽しめます。
掘り出し物が見つかる?ファッション&雑貨エリア
ファッション&雑貨のエリアでは、洋服から靴、バッグ、アクセサリー、スマホケース、ネイルサロン、カラーコンタクトなど、多彩なファッションと雑貨の屋台が勢揃いしています。
どちらかというと現地の若者向けなので、日本人が欲しくなるようなものは必ずしも多いとはいえませんが、よくよく見ると、ちょっぴりエスニックな柄のスカートやワンピース、可愛らしいプリントのTシャツなど、掘り出し物が見つかります。
こちらのスカートは100バーツ(約340円)と格安。カラフルなファッションアイテムが現地価格で手に入るので、じっくりとお気に入りを探してみては。
バラマキ土産にもぴったりな象のキーホルダーやホーロー製の容器など、タイらしい雑貨の数々にも出会えます。
タイのナイトマーケットのカオスな魅力を残しつつ、現代風にアレンジされたタラートロットファイ・ラチャダー。
目を見張る美しい景色にローカルグルメ、激安ショッピングと三拍子揃ったバンコクの新定番です。
[All photos by Haruna Akamatsu]